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bubble

睡蝕 suisyoku

夜、眠れない日がある。昔どこかで聞いた話によると夜更かししてしまうのはその日1日に満足できていないという感情からくるそう。眠くなるまで自分の体に付き合わないといけないのか~と思いながらとりあえずは海外のラジオが放送しているchill musicをかけてみる。それからいま書いているように文章を書いてみるのも良い。暗い方が良いアイデアが浮かびやすい。それか危なくない程度で夜歩きをしてみるもの良い。

この間、夜中の2時に近くに住んでいる友人と夜歩きをしてみたら、動物病院を通りがかった際、黒くて足がとても短い猫に遭遇した。玄関の横には上り階段があって、階段の前にはガラス製のドアが付いていてそこが少し開けていた。そこからちょこんと顔を出していた黒猫が近寄ってきたんだけれど、本当に足が短くて驚いた、犬で例えるならダックスフンドかコーギーらへん。人見知りをしない黒猫はわたしたちの後をついて行きたそうだったけど、バイバイって言ったらじっとそこで座り込んで、時間が経ったら最初にあらわれたドアの奥に歩いて行った。絶対ここの病院から逃げ出してきたよね。

爽 sou

電車にて。24時前、一番端の席に座った。隣は3歳ぐらいに女の子をつれた男のひと。お父さんらしきひとはぐっすり、お酒の匂いが漂うしなんか嫌な感じ。突然女の子が顔を歪めた、と思えばつかの間にくしゃくしゃ泣き出した。それでもお父さんはぐっすり。大きな声で泣くもんだからその車両にいたひとみんながこちら側を凝視する。お父さん、気づいているのに、なんで大丈夫大丈夫と言い聞かせるだけでまた寝に入るんだろう。泣き声を聞いているこっちが少し心配になって見てしまうぐらいの放置ぶり。すると斜め前の大きな男のひとが立ち上がったて、お父さんの膝をばしっと叩いた。

「子供が泣いてんだからしっかりしろよ、見てるこっちが気になっちゃうだろ」と強く一言。

ごもっともです。その一言を聞いたお父さんは少しハッとして、小さな太ももを手でトントンとたたいた。さっきまでの泣き声が嘘のようにだんまり。このこ、お父さんに構って欲しかったのかな。
周りにいたひと皆すっきりしたと思う。なんだかすごく気分がいい。

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