7.1.4ch環境作ってみた感想

AirPodsでヘッドトラックして聞いてみたりしたものの
DolbyAtmosをリアルスピーカーで鳴らしたい。

AppleMusicやNetflixのDolbyAtmos

7.1.4 (7つのスピーカーとサブウーハー1つと上に4つ)の信号がサブスクの配信で聴き放題というので
上からも4ch分の情報が入っているはずなのだが、どれほど差があるのか気になっていた。

(AirPodsの空間オーディオのヘッドトラック視聴で 水平方向はわかりやすいけど上方向がどんなかわからなかったので)

WindowsPC環境ではだいたい5.1chまで

とりあえず手元にある環境でどこまで聞けるのか試してみた。

どうも2023-12-23現在 Windows10環境だとDolbyDigitalの7.1chまでは
オーディオインターフェース経由で音が鳴らせるが、
それ以上は無理っぽい。
ブラウザではステレオ再生まで、
WindowsのNetflixアプリで再生しても5.1chまで

ゲームの場合は、ゲームによって、5.1や7.1まで対応しているのは確認している。
FF15とかストリートファイター6とかは7.1まで鳴っていた。

環境:Windows10、
   RME Fireface Pro FS + BeringerのADAT

Firefaceから2ch(L,R) ADATで4ch出力(sL.SR.sbL.sbR)

アンプを使ったDolbyDigital再生

DolbyDigital以上の再生にはHDMIケーブル経由でのeARCというのに対応したデバイスが必要で、市販のアンプが必要ということが分かった。
これがあればDolbyAtmosを再生できる。

ただ、アンプはなんだかよくわからんけど高い。
(まぁ、回路がチャンネル数分増えるので高くなるのはわからなくはない)
いろいろ調べてみて、出力が7.1.4chプリアウト(アンプ出力だけでなくRCA接続できるもの)としてDENON AVR-X3800Hを購入

これにHDMI接続することで、DolbyAtmos再生ができるようになる。

PCのHDMI出力やiPhoneのAirPlayではステレオ再生

これだけでは手元の機材からDolbyAtmosリアルスピーカー再生はできないことが分かった。

どうもWindowsやiPhoneのDolbyAtmosは、空間オーディオでの再生はヘッドフォン向けのようで、アンプにつながるようなeARC的な信号が流れるわけではないようだった。

調べると、AppleTVであればアンプとつないで再生できるようなので購入。
AppleMusicサブスクは3か月無料分がついてきた。

AppleTV上のNetflixアプリでもDolbyAtmos再生ができた。
あと、AmazonPrimeVideoやYoutubeでもDolbyDigital(5.1ch)まで出力できた。

自作の5.1chや7.1.4chファイルは再生できるかどうか

ADMファイル(wavファイル)は直接再生できない。
mp4ファイルにeac3(?)の変換をしたものであれば、
DolbyAtmosトラックのある動画として再生できそうなのだが、
AppleTVにファイルを認識させたいのだが、初回一回だけたまたまうまくいって鳴らせたのだが、その後エラーでファイルが認識されなくなって、鳴らせなくなってしまった。

Youtubeで投稿した動画は5.1chは再生できた。
AppleTV上のYoutubeだと5.1ch、
PCブラウザ上のYoutubeだとステレオ再生になるようだった。

制作用にはeARC接続が使えない

WindowsからHDMI接続したとしても、Windows内のオーディオルーティングがeARCに変換して流れるみたいなものは無いようで、
オーディオインターフェースにダイレクトに接続する形になる。

アナログ4ch + ADAT8ch

Windowsの設定だと7.1chがSurroundにBackSurroundがつくとかだけど
開発系だとSideとSurroundと入れ替わる点がちょっとややこしい。
(制作環境の並びとWindowsの7.1ch配置がサラウンド側で異なる。ゲームの時のみ7.1ch配置が後ろ側が入れ替わってしまう(サイドとバックサラウンド))

スピーカーへの接続問題

  • オーディオインターフェースによるダイレクト接続の制作環境

  • eARC経由による視聴環境

    市販アンプの出力と各スピーカーへの接続が制作と視聴で2系統になっている。

    アンプも各チャンネルの入力があるようなものは見つからなかった。
    普通のスピーカーだと2系統入力できるものもない。

それなりに手頃で、それなりに音に信頼性がある
スピーカー側で2系統入るものはないかと探したところ
1 Series 104-BTW デスクトップモニタースピーカー
 をみつけたので、こちらでつないでいる。
これだとALLにしておくとミックスした音が流れてくれるので、制作と視聴と同時につなげて便利だった。

作成した動画比較

ステレオの情報の入ったYoutube動画(どの環境でもステレオ)

5.1ch情報の入ったYoutube動画(AppleTVやPS4とかだと5.1ch再生)

アンプの疑似サラウンド機能

アンプ側にもステレオソースをサラウンドに広げて再生する機能がいくつかあって、これでステレオ音源を聴くのもなかなか面白い。
ただ、機械的に空間配置だったり、一部の帯域や広がり具合で、楽器が配置されるようなので、ステレオミックスのものはステレオで聴くのが良さそう。(おそらくライブ感やクラシックやジャズのホールみたいなところで聴く印象になる)

DolbyAtmosのミックスの方がしっかりと意図のある空間配置が得られるので、DolbyAtmosミックス増えていってほしい。

映像だとNetfllixの攻殻機動隊SAC2045、
音楽だとAppleMusicでK-Pop系とかペンタトニックスとかなかなか面白い感じ。

上4chはどうか

映画など音数の少ないシーンでの音像移動とかが感じられるけど、たくさん音が鳴っているシーンでは判別は難しい。(よくなじんでいるのかも)
DolbyAtmosミックスの音楽の面白いところは、
センタースピーカーやLFEの扱いとかもミックスの色がでていて良いなぁと感じたり。 
最近の小型スピーカーの性能があがったとはいえ
LFE専用チャンネルがあるのは音楽の迫力が増すし、スピーカーが多いことによる迫力と、それぞれ別の信号を用意しているDolbyAtomsは、音楽の体験としてとても幸せ度が高い。

上を目指すとスタジオ環境

たまたま、スタジオ環境で聴く機会もあったので、自宅の環境と聞き比べつつ。 アンプにも自動補正の機能があるけど、それだけだと何か物足りなくて、手動でレベルとか調整して記憶に近づけるみたいな形でスピーカー性能差を補う感じ。

スタジオモニターの素直さと、音楽の迫力感を両方兼ね備える12台のスピーカーの音環境は、サブスクで聴き放題になったのも相まって、音楽好きならおすすめです。

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