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AI時代に人生を豊かにする "6つのC"

1. 序章: AI時代の到来と人生の変化について

AIの普及と効果

AI(人工知能)の技術が急速に発展し、私たちの日常生活や社会のあらゆる領域に影響を与えるようになりました。AIはデータ解析や自動化などによって効率を高め、生産性を向上させるという大きな効果を持っています。AIは特にルーチン的な作業や膨大な情報の処理において人間の能力を超える成果を上げることができます。

人生の意義と充実感の重要性

一方で、AI時代においてもっとも重要な要素は、人生の意義と充実感です。AIの進化によって、人間の仕事や役割が変化する一方で、人間独自の特徴である情熱、創造性、人間関係の構築などがより重要になってきます。人生の意義や充実感は、単に生産性や効率性だけでなく、精神的な満足や喜び、自己成長を追求することによって実現されます。

AI時代においては、人間がAIと協調し、相補的な役割を果たすことが重要です。AIが担うべきルーチン的な業務やデータ処理を任せながら、人間は自身の興味や情熱に基づいた探求、創造的な仕事、人間関係の構築などに集中することが求められます。このような意味で、人生の意義と充実感はAI時代においてより一層重要になっているのです。

私たちがAI時代において本当に豊かな人生を送るためには、単にAIの進歩に追いつくだけでなく、自己成長や人間関係の充実、自己受容などの要素を重視する必要があります。これらの要素を大切にしながら、AIの力を借りてより意義ある人生を築くことができるのです。

2. 人生を豊かにする "6つのC"とは?

序章の内容を踏まえて、これからの時代に豊かな人生を築いていくために重視すべき "6つのC" を提案します。

  1. Curiosity(好奇心)

  2. Challenge(挑戦)

  3. Continuation(継続)

  4. Communication(コミュニケーション)

  5. Contribution(貢献)

  6. Contentment(充足感)

以下、それぞれの "C" について順に述べていきます。

3. 第1の "C" : Curiosity(好奇心)

好奇心とは

好奇心 : 珍しいことや未知のことなどに興味を持つ心。(デジタル大辞泉(小学館))

好奇心は自然の中で生存確率を上げていくために、未知のものに遭遇した時に果たしてその対象は自分にとって危険なのか、有益なのか、どちらでもないのかを知るために、対象を知ろうとする動きを引き出す感情として発達してきたと考えられます。

つまり、生物であるヒトとして根源的に持っている感情なのです。好奇心が原動力となって内発的な動機付けがなされ、様々な知識を獲得し、成長していく過程は、こどもが成長していく様子からもわかります。

さらに社会が発展していくとき、それを牽引する革新的な技術も、好奇心からくる様々な研究が契機となって生み出されていると言えるでしょう。

AI時代に生きる大人にとっての好奇心

こどもは好奇心のかたまりですが、成長して大人になるにつれて自分の好奇心が薄れていっていると感じることはありませんか?

変化のスピードが緩やかな時代はそれで良かったのかもしれませんが、急速に情報技術が進展し、社会の在り方が激変する現状においては、大人も意識的に好奇心と向き合う必要があるのではないかと思います。

特に、AI技術の進展が知的労働の在り方を大きく変化させるであろうこれからの時代においては、生産性・効率性・経済性を重視する価値観から、体験・感情・幸福感・充足感に重きを置く価値観へと急速にシフトしていくと思います。

このような背景を考えると、これから人生の午後を生きていく私たち大人にとって、忘れかけていた好奇心に改めて向き合うことがとても大切だと強く感じています。

4. 第2の "C" : Challenge(挑戦)

挑戦とは

1 戦いや試合をいどむこと。
2 困難な物事や新しい記録などに立ち向かうこと。
(デジタル大辞泉(小学館))

私は、ここで「挑戦」という言葉を、「結果が不確定であることに挑むこと、行動を起こすこと」というふうに捉えています。

挑戦しないことのリスク

いま時代が大きく変わり始めようとしている中で、挑戦を避け、現状を維持しようとすることが逆に大きなリスクだと感じています。

人間は変化によるリスクを避けたがる「現状維持バイアス」を持っています。おそらく環境の変化が緩やかであった太古の昔に身に付けた特性なのでしょうが、現代では逆にリスクを取らずに変化を避けてじっとしていても望ましい結果は得られません。環境の変化に取り残され、淘汰される確率の方が高いのです。

「挑戦」という言葉は元来「戦いを挑む」という意味を持ち、戦う=勝ち負けが存在するわけですが、ここで私が使っている「挑戦」という言葉は、新しいことにむかって行動を起こす、という意味であり、勝ち負けを問題にしているわけでありません。しかし、結果を恐れて行動せずにいたら、戦わずして敗れることにもなりかねません。

挑戦し続けることで道を開く

好奇心とも関連するのですが、とにかく未知のことにどん欲に挑戦する、アクションを起こし続けていくことが大事です。

人から言われたからとか、得をするからやるとか、そういうことではなく、自分の内面から湧き上がってくる興味や関心に突き動かされるままに、どんどんアクティブに行動していきましょう。大切なのは結果を恐れないことです!

最初は小さなことからでかまわないので、常に挑戦し続けることをクセ付けしていきましょう。そこから進むべき道が開けてくるのではないでしょうか?

5. 第3の "C" : Continuation(継続)

継続は力なり

使い古された表現ではありますが、やはり「継続は力なり」という言葉は本質をついていると思います。

好奇心を持って挑戦していても、継続がまったくないのであれば深まりがなく、得られるものは少ないでしょう。

ひとつのことについてコツコツと継続して取り組むことができれば、深みが出る、大きくなる、充実する、成熟する、ということは誰も異論がないところだと思います。

継続は難しい

ただ、やはりそうは言っても、分かっていても、継続することは難しいと言わざるを得ません。

だからこそ、それができれば抜きんでることができるのでしょうが…。

何かヒントになりそうなことを挙げてみようかと思いますが、その一つとして、変化への力=インパクト×回数ということがあります。

そして、インパクトと回数を自分でデザインする意識を持つことです。性格的に合う合わないもあります。大きめのインパクト×少ない回数が合う人もいれば、小さなインパクト×多い回数が合う人もいるからです。

また、これはそもそも論になってしまいますが、何を継続するのか?ということの選択に対して、意識的になることも重要だと思います。

嫌いだけど役に立つことを我慢して続ける…これは本当に辛いことです。

逆転の発想で、いろいろトライしてみて結果的に続いてしまうことを見つける、ということもあっていいと思います。

もしよければ参考にしていただければと思います。

継続のコツはある

他にも継続のコツがいくつか挙げられると思います。

仲間と一緒に取り組む、継続に適した環境に変える、小さく始める、といったことです。

このあとコミュニケーションについても述べていきますが、同じ志を持つ仲間と一緒に続けていくことが、かなり有効であると思います。難しい「継続」という課題を乗り越えていくために、コミュニケーションを重視して、仲間と共に進んでいくことも大切ですね。

6. 第4の "C" : Communication(コミュニケーション)

4つ目の "C"が4つ目である意味

「好奇心」(Curiosity)を持って、「挑戦」(Challenge)を「継続」(Continuation)していくことで、自分の価値観のようなものが見えてくるのではないかと思います。

ここで、4つ目の "C" である "Communication" の出番となります。

ぜひ自分の価値観や人生・日々の生活に取り入れるべき事柄を誰かに伝えていきましょう。コミュニケーションを自分から始めていきましょう。

自己開示・他者理解・自己理解

まずは自己開示です。オープンマインドで自分の考えをアウトプットしていきましょう。きれいにまとまっていなくたっていいんです。アウトプットすることで整理されていきますし、相手からのフィードバックが気付きを与えてくれることも多いです。粗削りでもいいから積極的にアウトプットするのがおすすめです。

そして次に他者理解です。何事もバランスが大事ですので、自分の考えばかり主張していてはいけません。話を聞いてもらったら、相手の話も聞きましょう。「あなたが大切にしている価値観は?」と聞き返してお互いの価値観を交換し合いましょう。

自己開示・他者理解を進めていくと、おのずと自己理解も深まります。人と話すことで自分の考え自体も整理されますし、自分とは違う視点からの意見をもらったり、自分にはなかった発想に触れたりすることが刺激となって、自分の価値観がどんどん磨かれていくことでしょう。自分自身を深く理解することができるはずです。

広がる共感が豊かさの源泉に

自らの価値観を人に伝え、人の価値感に触れることで、共感が広がり、多くのことを学ぶことができます。

これこそがAI時代に人生を豊かにしてくれる源泉であると思います。

人間同士の深さのある交流が、感情を動かし、学ぶ意欲や知的好奇心を刺激し、また新たな世界を知るきっかけとなるでしょう。

様々な価値観を交換し合い、交流を広げ、深めていくことは自分自身で体験しなければ意味がなく、AIで代替できることではありません。

そしてインターネット・SNS等が普及した現代においては、似通った価値観を持つ人同士が世界中で簡単につながることが可能になっています。

豊かな人生を送るためには、4つ目の "C" であるコミュニケーションが大きなポイントであることは間違いありません。

7. 第5の "C" : Contribution(貢献)

コミュニケーションを広げていくための「貢献」

5つ目の "C" として「貢献」Contribution を加えました。第1~第4の "C" でも十分人生は豊かになりそうかな、とは思いましたが、「貢献」はぜひ加えたいと後から思いついて付け足したのです。

まずコミュニケーションを積極的にしていく中で、まず自分から貢献していくことが重要だと思います。ビジネスなどの世界でもそうですが、やはり自分が先にテイクしようとする人と新たに付き合いたいとは思わないですよね。

コミュニケーションを広げていくときに、自ら貢献する行動を取ることが重要です。受け入れてもらう、信頼してもらうために必要なことですし、貢献した分はちゃんと後で自分に返ってくるものです。

「貢献」が大事な本当の理由

でも、「貢献」が重要なのは、見返りがあるからというわけでもないのです。アドラー心理学においても幸福の3条件は、「自己受容」、「他者信頼」、「他者貢献」だと言っています。

好奇心を持って挑戦し続け、コミュニケーションを深め、広げていくことで、自分自身を知り、受容し、他者を信頼していくことができるはずです。

その上で、「他者貢献」していくこと、それ自体が幸福感をもたらしてくれるのです。損得勘定から先に貢献せよ、というだけではなく、「貢献している」という感覚それ自体が幸福感の源になっているわけです。

そういう意味で、人生を豊かにする "C" の中に、「貢献」Contribution は組み込んでおくべきだと考えたのです。

8. 第6の "C" : Contentment(充足感)

価値観をシフトしよう

AIの普及によって、これから価値観のシフトが始まっていきます。生産性・効率性・経済性重視の価値観から、感情的な報酬や精神的な充足感を求める価値観へのシフトです。

どの程度のシフトになるのか、どんなスピードでシフトしていくのか、そこはまだ見えていないし、いろんな見立てがあるでしょう。

ただ、いままでもこういった価値観のシフトは起こりつつあったし、これまでもワークライフバランスとか、ウェルビーイングとか、いろんな概念が生まれてきています。

AI技術の急速な進展と社会への普及によって、もしかするとここ数年で社会の在り方、人間の役割が大転換する可能性がありそうです。そのとき、すべての活動の指標は、自らの「充足感」を高めてくれるのか?ということになっていくのではないか。自分自身の感情や、精神的な充足感にそぐわない活動を、経済的利益のためにし続けることはもう意味を持たなくなると思います。

パラダイムシフトに備えよう

このような革命的な価値観の転換=パラダイムシフトが近づいている、そのことにいち早く気づいて、少しずつ自分の行動もシフトし始めることが大事だと思います。

何のために好奇心を持って挑戦し続け、コミュニケーションを積極的にして貢献するのか、その根本にあるのは自分自身の精神的な充足感を感じるため、という目的があるのです。もうそれ以外、人間には残らないのではないか? 昨今のAI関連の様々なニュースには、そんなことさえ感じてしまいます。

ぜひ "6つのC" を日々の暮らしの中に取り入れて、充足感を感じるための活動を始めていきましょう。

9. 結論: AI時代に向けた豊かな人生の構築への道

少し長くなりましたが、ここまでこれからの時代に豊かな人生を築いていくために重視すべき "6つのC" についてひとつずつ述べてきました。

  1. Curiosity(好奇心)

  2. Challenge(挑戦)

  3. Continuation(継続)

  4. Communication(コミュニケーション)

  5. Contribution(貢献)

  6. Contentment(充足感)

好奇心を起点に、新しいことに挑戦し続け、興味・関心を持ったテーマを少し掘り下げてみる。

そうして得られた知識や、楽しい・興味深い・価値がある・取り入れるべきと思う事柄を発信し、相手からもそれを受け取っていく。

幸福感、充足感を基準に活動し、他者に貢献することで自分を満たしていく。

来るべき「パラダイムシフト」に向けて、人生を豊かにする "6つのC" を、ぜひあなたの人生に取り入れてみてください。

追記

本稿で述べた「6つのC」をベースに、実践のポイントとして「exploration(探求)」「expression(表現)」「exchange(交流)」という「3つのex」をお勧めします。

自分自身の好奇心を追求し、新しい領域やアイデアを探求することで、知識や経験を豊かにしていきましょう。そして、その成果や思考を表現する場を作り、自分の考えや感情を言葉や行動で表現しましょう。

さらに、他者との交流を通じて、異なる視点や知識を得ることができます。意見や情報の交換、経験の共有を通じて、互いに学び合い、成長していけるのです。

このような「3つのex」を重視したアプローチを取ることで、私たちはより豊かな人生を築くことができるでしょう。さあ、未知の領域への探求を始め、自分自身の思考や感情を表現し、他者との交流を通じて学び合いましょう。そして、この考え方を具体的に実践するために、別の記事で「exploration」「expression」「exchange」の3つを詳しく掘り下げて紹介していきます。お楽しみに!

さらに追記!

なんでこんなことを考えるようになったのか、自己紹介的な内容も書いています。よろしければご覧ください。

https://note.com/takuyaoyashiki/n/na7ad8317ec33


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