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【ゲイ恋】世界はそれをエイジズムと呼ぶんだぜ

いまはむかし、大阪にスカンジナヴィアの館と言うハッテン場があった。

※ハッテン場とは男性同士が迸るエロスをぶつけ合うR18な場所である

館の地下1階はブルーゾーンと呼ばれる39歳以下しか入れないエリアがあった。

当時ギリ39だったぼくはガッチリな年下タチ君いないかなぁと意気揚々とブルーゾーンに入り、暗闇の中を彷徨っていた。

そこで出会ったのがユウジ。ガチムチと言うよりバルキーなレスラー体型で抱かれ心地は良かった。

「ロッカーで見てかわいいと思い、後を追って来た。」とユウジに言われ、うれしくてテンションが上がった。

そして彼に優しく抱かれた。27歳のユウジはすごく上手だった。

初めて会ったぼくのスウィートスポットを外すことなく毎回的確に突いてくる。ぼく以上にぼくの体を知っているかの様に。そして何度も何度も執拗に。

気持ちよくてほんとに気持ち良くて、我慢しても我慢しても声が出ちゃう。エンディングにたどり着く前に喉は枯れてぼくの声はかなりハスキーになっていた。

ユウジが力強いストロークを繰り出す度にぼくの上で金色のネックレスがぶらんぶらんと揺れる。そして玉のようの汗がやがて雫となってぼくの体に降り注ぐ。どエロい。

僕はなんだか彼のことがすごく愛おしくなった。

互いに果てた後は余韻を楽しみながら短じかくソフトなキスを繰り返す。そして彼が岡山から来てたことを知る。

その当時はまだLINEがなかったのでメアドを交換した。少し胸がキュンとした。ユウジのことを好きになりかけていたから。

だが終わりは突然やって来た。

何度かメッセージのやり取りをしてるときにぼくは39歳だと告げた。年齢を訊かれたから。

【えっ、マジ?信じられない!年下かと思ってた】と返信が来た。どうも雰囲気的にドン引きしてるみたいだ。

嫌な予感。そして的中する。

それ以降彼から連絡が来ることは無かった。

とても残念だけど仕方がない。明るい場所で確認してかわいいって言ってくれたやん!って叫びたかったけど、それもまた詮ない。

見た目年齢よりも実年齢が気になる。そういうゲイもいるし、そうじゃないゲイもいる。

同性が好きである以上、ぼくたちは選び選ばれる。誰ひとりエイジズムとルッキズムの呪縛から逃れられない。

哀しいけれど。



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