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弓先を制すものがボウイングを制す

ヴァイオリンの音色でギコギコとよく表現される音色ありますよね。
あのギコギコという音の正体ってなんだかわかりますか?
弓毛が弦に対して縦方向にズレた時の摩擦音です。
つまり弓毛が縦方向にズレなければ良いのですね。
ではなぜ縦方向にズレるのかと言うと理由は簡単で
肩関節は円弧を描くので弓先で指板側に流れてしまうのです。
弓先に行くにつれて肘をサボらず前方向に押し出せば
肩関節が円弧を描く分を肘で直線の動きに矯正してくれます。

また弓は元で弾いていると弓の重さが全部がガッツリ弦に乗りますよね。
弓先で弾いていると弓の重さは弦にはあまり掛からず
持っている手に掛かっていますよね?
弓先に来ると重さも掛からないので縦方向にズレやすくなりますし
弓先で手の震えで跳ね出します。
弓の自然な重さだけでは足りないので弓を持つ手で
しっかり弓圧を掛けてあげる必要があります。
弓先を制す者がボウイングを制すのです。

ただ難しいのがこの動作を弓先で急激に掛けるのではなく
弓元から弓先に向かうにつれてグラデーションで
肘を前に出しつつ弓圧を増やさないといけない事です。
弓を先に運ぶ、肘を前に出す、弓圧を掛ける
この3つの動作を同時にグラデーションで行うのが難しいのです。
弓元に戻す時はこの3つの動作を逆にやらねばなりません。
3つの動作を自然に無意識でも出来るぐらい
全弓ロングトーンをやって感覚を鍛えるしか方法はないんですよね。

私が活用しているヴァイオリンラボという
アカデミーカスタマイズさん主催のヴァイオリン専門オンラインサロンで
ボウイングレッスンを受けた時に教えていただいた
良い練習方法なのですが、100bpmぐらいで打ったメトロノームで
1拍で全弓、2拍で全弓、3拍で全弓・・・
と速い運弓からゆっくりの運弓に落としていって
16拍ぐらいで全弓まで減速していくものです。
運弓の練習なので運指無しで開放弦で構わないのですが
私は効率を上げるため、G-Durで上昇下降していく
スケール練習を同時に行います。

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