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書評・感想『働かないアリ 過労死するアリ』~ヒト社会が幸せになるヒント~村上貴弘著  感想と個人的な評価

個人的な評価:★★★★★(星5.0)

とても良い本だと思う。
読みやすいし、解り易い。評価としては5点満点とした。

なぜ良い本かというと、書かれている内容が、アリのことだけではなく、「進化」を理解するために必要な話とか、環境問題、さらには著者が宇宙飛行士に挑戦する話も出ていて、とても幅広く、かつためになるからである。

著者は有名なアリの研究者で、本のタイトルもアリに関することしか書かれていない。
しかし、既述のとおり、内容としてはアリのことだけでなく、とても幅広い。
別のタイトルを付けた方がよかったかも、と思ってしまったくらいだ。


1.  本書の感想

本書については、図書館で借りてきて、借りられる期間である2週間以内で、暇な時間を見つけて読んできた。
そのため、この書評をゆっくり書いている時間が無いので、掻い摘んだ感想だけに留めることにする。

2.アリの話について


実は、私はアリの飼育者であり、本書を読んだ基本的な動機は、アリについて書かれた本だからである。
私はアリについては相応の知識を有している。村上氏の前著である『アリ語で寝言を言いました』も当然ながら、読了済みである。
しかし、そんな私でも、本書に書かれている内容は、知らないことが多かった。
そして、私のような“アリ・オタク”ではなくても、十分に楽しめる内容だと考えている。
 

3.進化の話など


本書の第2章「みんな進化を誤解している」は進化論に関する誤解について、村上氏がわかりやすく説明をしている。
この点については、私もよく理解しているつもりであったが、それでもいろいろと参考になった。

3.宇宙飛行士への挑戦について

本書を読んで初めて知ったが、村上氏は宇宙飛行士を目指して、選考試験にも挑戦したそうだ。その時の体験談もとても面白かった。
内容を読んでみて、私としては、村上氏にぜひとも宇宙に行っていただきたい、と感じた。

4.総合的な感想


とにかく、アリに興味が無い、という人であっても、いや、アリには興味が無い人にこそ、本書を読んでほしいと思った。
 
お勧めの本です。


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