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私は存在価値を無くしたい

「明日から会社に来なくていい」と言われたい。

「もう君は必要ない」と言われたい。

ネガティブな意味ではないのだ。
きっとそうあるべきだと考えている。



会社に入って3ヶ月と少し、分析や業務改善を行ってきた。分析ツールを整えることによって直感的な操作が可能になり、エクセルの関数やグラフ機能を使って分析を行う必要がなくなった。手順が多くて1時間以上かかる作業については、ボタン1つで完了するように自動化した。

手順書やエラー時の対策、変更があった場合の修正方法、どうしてその方法を取ったかの背景と意図、目的なども残すようにした。

これら以外にも、自動化を行ったり業務フローを整えたりした。まだまだやるべきことはあるが、これらを行うことによって操作が単純になり、その作業に求められるスキルレベルが低くなるのだ。



論理的思考や関数の使い方、プログラムの知識などが必要だった作業が順番にボタンを押すだけで可能になれば、高いスキルレベルの人を採用する必要はなくなるだろう。さらに言えば、完全自動化を行うことによって、そもそも人が必要なくなる作業もあるだろう。

私があまり好きではないのが、その人がいなければ進められない作業が存在することだ。業務フローや運用ルールの見直し、情報の共有、ノウハウの蓄積によって改善可能なことであれば、そうしたほうがいいように思う。

セキュリティ上の観点から「その人だけに承認権限が与えられているからその人が必要」などという場合は、もちろんこのケースには当てはまらない。



私が目指しているのは、業務を単純化して私の存在価値を無くすこと。

そういうと、まるで私に価値があるかのように聞こえてしまうか。適切な表現はなんだろう。要するに、困る度合いを減らしたいということ。

私が作ったシステムで私しか知らない手順で行っていた作業があり、説明も一切残さないまま途中で突然いなくなったら残された人は困るだろう。企業はシステムの知識がある人を用意しなければいけなくなるし、解読にも時間を要することになる。

しかし、明確な手順が用意された単純作業を私が行っていたとしたら、私がいなくなっても代わりの人間はすぐに見つかるだろうし、社内の人間でも対応可能だろう。

このように単純化した作業であれば”比較的”困らなくなる。



今は私がメインで行っている作業も多く、改善途中ということもあり、私が明日からいなくなると困る人がいる。これを、いつ辞めても誰も困らないレベルにしたい。

ただ、それを行うのは難しいように思う。すべてを自分が設計したもので構築できれば可能かもしれないが、外部が関わっているとどうしてもどこかで変更の必要が出てくる。

だから、なるべく困らないようにする。そこが現実的なところか。



私は何か開発やルール等の作成を行う場合、「私がいなくなった後のこと」を必ず考慮する。

私がいなくなっても困らないレベルに整えることが、最大の貢献だと思う。

語弊がありそうだが、これは「業務改善」での話だ。戦略やアイデアが必要とされる仕事、技術を使う仕事などはまた別の話。

業務改善においては、作業の単純化や手順の明確化などを行うことによって、誰かに依存しない業務フローを構築することが重要なのではないだろうか。



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