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かわいい男の子たち。そして潔癖症の男の子たち。

人の暮らし方生き方にはいくつかの型があって、順応型、強いぞ型、かっこいい型、綺麗め型、おもしろ人間型、セクシー型、アーティスト型、パンク~オルタナティヴ型、そしてかわいい型がある。比率が違うだけで、男も女も似たようなものである。



先日ぼくはいつもの女友達と渋谷で映画を観た帰り、どこかでワインを飲んで軽く食事をつまみたかった。こういうときはサイゼリヤが重宝なのだけれど、ただし渋谷店はあまりにも猥雑で、人間観察にはおもしろいものの、けたたましくおちつかない。したがって、この日は東武ホテル内のPRONTを選んだ。静かで、くつろげる。ぼくらは茄子の薄口醤油漬けとオクラのマリネ、そして白ワインをカラフで注文した。グラスはふたつ。


バイトの若い男の子は、いかにも清潔そうで、髪はゆるふわで、肌の色艶も良く、細眉で鼻毛も綺麗にカットしてあって、しかも微笑みが優しい。ぼくは注文時に、男の子におもわず「かわいいね♡」と言った。かれは少し照れてはにかんだ。



その後、女友達はぼくを軽く叱った、「男の子にかわいいなんて言って、男の子がうれしいわけないじゃない。」ぼくは言った、「そうかなぁ、満更でもない子もけっこういるんじゃない?」
彼女は続けた、「そもそもああいう男の子たちって潔癖症で、彼女を部屋へ招いても、彼女が帰った後でそこらじゅう除菌してそう。わたしはそういう人、苦手。」そんな彼女が愛らしい。そもそもぼくは彼女を愛していて、けっして彼女とかわいい男の子を天秤にかけたわけではない。



余談ながら、近年日本では「男の子」も「女の子」も語が指し示す年齢の幅がえらく広くなっていて、いまや20代にも平気で使う。それに対して英語の boy & girl は、ほぼコドモを指し、せいぜい学歴期までである。そういえば『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』という本もあった。



なお、近年潔癖症については男女ともに多く、ぼくは今田耕司さんやジミー大西さんの掃除マニア&潔癖症をおもいだす。(なお、画才に秀でたジミーさんは嗅覚もまた並外れていて、むかしのはなしゆえいまはどうだか知らないけれど、なんと2ダースものスリッパのなかから女子アナの履いたスリッパを当てることができた。ジミーさんは成田空港の麻薬取締り犬よりも優れた嗅覚を持っておられます。当時のジミーさんをブルゴーニュの森に放てば、必ずやトリュフのありかを探し出していたでしょう。しかし、逆に言えば、これほど鋭敏な嗅覚を持っているジミーさんは、さぞや暮らしにくいことでしょう。いいえ、本題に戻りましょう。)



ぼくは知っている、いまの男の子たちにかわいい志向の子がそこそこいることを。もちろんゲイのなかにいるし、またヘテロであってなお。また、けっしてむかしの言葉で言うところのギャル男に限らず。たとえば、昭和の時代のあいざき進也さん、20世紀末までの木村拓哉さん、最近で言えばタブレット純さん、そしてかの世界のBTSをおもいだして欲しい。


なお、ぼくはかわいい男の子を眺めたり、ちょっとした会話を交わすことが好きだ。もっともぼくはかれらに限らず、たいていのカテゴリーの人には好奇心をもつのだけれど。



読者のあなたにおもいあたるかわいい男の子はいますか? かわいい男の子を好きですか?


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