あまやどり
止まない雨は 無いことを知っていたから
足を止めて 雨に打たれてみたの
雨音に紛れ込んで 近づいてきた夏音
退屈な日々を映す 水たまり越しに空を見つめてた
ずぶ濡れのまま身体中で 悲しみを受け止めていた
私を守ってくれたのは
少し頼りなくて だけど大きな傘だと知った
冷たい心が 温もりを思い出したの
歩き出すことを まだ躊躇っているけど
ため息は熱を帯びて 声にならず白いままで
雨音でも描き消せない 胸の奥でずっと鳴ってる恋音
大きな傘の中で知ってく
柔らかい心に触れる度触れて欲しくなることを
雨がこの想いをあの人に届けてくれたらいいのに
ぺトリコールと濡れた髪から
香る初恋の苦さを忘れることは無いでしょう
ゆっくり傘を閉じて雨上がりの空が私を待ってる
2022.2.13
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