作曲知識が1ミリもない俺がAIの力を借りて4時間で1曲作った話

0.ことのなりゆき
昼ころ、このツイートを見て、BingAIならインターネットを検索するので正解を出してくると思った。

しかし、BingAIも、存在しないタイトルなら不正解の歌詞を出してくれるのではないかという過程の元、うまぴょい列伝(今のところ存在しない曲)の歌詞を考えるように指示を出してみた。

期待通り、それっぱい歌詞が出力されたが、驚いたのはここからだった。

なんと、コードを出してくれたのだ。となると、もしや、指示次第ではメロディーも出してくれるのでは?

出た。しかし、コードどころか、アルファベットの音階の読み方すら分からないので、これを見てもどんな曲なのか、まったくイメージできなかった。

ならば、実際に作るしか無い。


1.ツール準備
今までの人生において、作曲ツールに触れたことが全くないので、そもそもどんなツールを使うか、そしてそのツールの使い方を調べる必要がある。

歌ってくれるやつは、ボーカロイドとUTAUくらいしか知らなかったので、他に使えるものが無いか調べる。
結果的に、VoiSonaとNEUTRINOが候補に上がり、ずんだもんが使えるNEUTRINOが気になったが、ひとまずVoiSonaを入れることにした。

なんだかんだでVoiSonaをインストールし、軽く触ってみて気がつく。
「まてよ。メロディとか作るツールも必要だよな」

VoiSonaは声だけなので、曲の音は別ツールで作ってやる必要がある。いろいろ調べて、Cakewalk by BandLabをインストール。プラグイン設定とかを調べつつ、なんとかCakewalk by BandLab上でVoiSonaを動かすことに成功。いよいよ作成に入る。

2.作成
まずは歌のメロディーを打ち込んでいくのだが、完全にAI任せにはできない。というのも、AIの出力は以下のように、歌詞の発音数とメロディの音数が完全に一致していない。

歌詞:遠く見えない 山にない(12発音)
メロディ:C4 C4 E4 E4 G4 G4 A4 A4(8音)

なので、歌詞の部分をAIメロディに乗せるかは、人間が考える必要がある。ここはいろいろ試してみて調整した。

次に、コードを打ち込んでいくのだが、AI出力では、どのメロディでコードを変えるかが明示されていない。

コード:C G Am Em(4音)
歌詞:遠く見えない 山にない(12発音)
メロディ:C4 C4 E4 E4 G4 G4 A4 A4(8音)

なので、ここも人間が考える必要がある。ここもいろいろ試してみて調整した。今回作成するのは校歌風の曲なので、楽器はピアノ一本。とにかくプロトタイプを作ってみたいという目的なので、むしろ最初はこれくらい簡素で良いと思った。

ここまでできたら、最後はイントロだが、今回作成するのは校歌風の曲なので、イントロは歌詞の最後の部分をそのまま持ってくれば良い。

あとはmp3で曲を保存し、使ったことがある動画編集ツールを使って、歌詞とかを入れて動画にすれば、とりあえず完成だ。

……出来栄えはともかく、できたはできた。思い立ってからここまでおよそ4時間。作曲未経験者が作ったと考えれば、だいぶ早いと思う。


3.感想とか
作ってみたら、思っていたより整合性のある曲に仕上がったと感じたが、同時に、荒さや改善点も感じた。作曲ド素人が高感じるのだから、歴戦の作曲者は更に多くのことを感じ取っているだろう。

しかし、だからといって、AI作曲が完全に駄目かというと、そんなことはない。少なくとも、作曲未経験者が1曲を完成させたというのは事実だ。たとえそれがどんなに拙いモノであったとしても、完成させたという事実は、自信と興味を与えてくれる(俺自信も、他の曲も作ってみようと思った)。

アマチュア創作のレベルは年々上がっているが、それに伴って参加する敷居も上がっていると感じたことはないだろうか。AIは、その敷居を飛び越える力をアシストしてくれる可能性は高い。

AIを使用した創作物は、様々な物議を醸しており、問題視されている側面もある。しかし、AIはあくまでも道具であり、道具とは、使い方次第で如何様にも姿を変える。

これからも、道具はうまく使っていきたいと思うと同時に、道具がうまく使われる世界になっていくように願いたい。

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