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公演の動画が担う、独自の役割

わたしたちみたいな動画配信サービスに対して、
その月額料金がチケット1枚の売れ行きを脅かす、と
懸念する意見を耳にすることがあります。

しかし本当にそうでしょうか?

好きな音楽は日常的に聞くし、
それでさらに好きになってライブやフェスに足を運ぶ。
それとおなじで、

=日常的に公演の動画を観て好きになって、
 次回公演は劇場に足を運ぶ。

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ステージチャンネルが動画配信を
メインコンテンツに置く理由。

わたしたち主宰者は、演劇もライブも寄席も好きです。
その時その場にいないと体験できない、なまの魅力を知っています。

自信を持って言えます。
公演を記録した動画は公演を超えられない。

だけど、公演をなまで観ているときの
聴覚視覚以外で感じるあの感覚や
自分のなかに巻き起こる感情のうねりを
想像したり追体験はできる。
そしてその感覚を味わいたくなって、劇場へ足を運ぶ。

たいていの人は公演以外の時間には、ふつうの生活があり、
あのまざまざと感じたはずの、
劇場で味わった感覚は日々色あせていきます。

公演の動画を日常的に観ることは、
「演劇を劇場で観たい」モチベーションを
次の観劇まで維持すること、その頻度を高めることに
一役買えると思っています。

私たちが巻き込みたい、おひさしぶりの観客層

私のまわりの人の多くは
一度や二度、演劇観たことがあるけれども、それっきり。
(この層は観劇人口の拡大には、無視のできない潜在層です)

なぜか? 理由はいろいろあると思いますが

①おもしろさがよくわからなかった
②(たとえば映画と比べて)時間と場所の制約があるのに割高

これらの理由は、公演を動画で日常的に観るようになれば
解決できるミスマッチだと考えています。

①の理由は、
たくさん劇団や公演があって、なにが自分の好みかわからない。
おもしろいかどうかわからないという状況で観に行く。

→期待はずれだった。→また観たい気持ちにならない…。

そもそも公演にふれている数が少なければ
情報も少ないですし、正しく期待できていない気もします。

公演を日常的に観る
→だんだん好きな劇団ができてくる
→好意的な気持ちを持って劇場に足を運ぶ
→なまで観た方がやっぱりおもしろい!

②の理由は、
おもしろいと思ってもらえさえすれば飛び越えられる気がします。
だって、おもしろいものには時間もお金も割きますよね。

演劇のおもしろさがきちんと伝われば、
その人の中の天秤が傾いて、
むしろ日常のちょっと特別なお出かけになるのではないでしょうか?


次回公演に足を運んでもらうために
まずはみなさんの公演を知ってもらいたいです。

劇場に足を運んでくれた人はきっともっと好きになります。
だってぜったい、なまで観た方がおもしろいですからね!