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「2022年映画ベスト10」と「年間鑑賞本数」

ずっとやってみたかったベスト映画を選んだ。

2022年に日本で公開された映画の中から個人的に好きな映画ベスト10をランキングにした。

よく映画批評家や著名人が選んでいるのを見かけ、自分も選んでみたいと思っていたのに、今まで選んだことがなかったのだ。

それと昨年は、映画の年間鑑賞本数も記録した。

これも映画批評家や著名人が「年間に⚪︎⚪︎本映画を観る」と言っているのをよく耳にするが、毎回全然ピンと来ないので、自分がどのくらい映画を観ているのか気になっていた。

自分の中で、なんとなく週に一本くらいは映画を観たいと思っているが、映画を観るテンションではなく、観ることが出来ていない期間もあったりするし、今年も何度か観ていない時期があったので、そんな中、自分はどのくらい観ているのか気になっていた。

2022年の映画鑑賞本数

ズバリ、2022年に観た映画の本数は「109本」
そのうち映画館で鑑賞した映画が「31本」だった。

映画館で旧作映画も観たので、31本全てが2022年公開の新作映画ではないが、昨年からU-NEXTも契約していた為、見逃した新作映画をすぐに配信で観たりもしていたので、2022年に観た新作映画の本数も、およそ30本前後だと思われる。

わたしはサッカーも好きなので、好きなアーセナルというチームが現在絶好調である事や、昨年は四年に一度のサッカーW杯があった為、自宅ではサッカーの試合をよく観ていたという事もあり、鑑賞本数は例年より少なめだとは思うが、それでも100本以上は観ていたので、4日に1本くらいは映画を観ているいう事になる。

年間に100本と聞くと少ないと感じてしまうが、4日に1本映画を観ていると考えると、十分映画好きであると言っても良い気がするし、なんとなく週に一本くらいは観たいと思っていた数は観ることができていたので、良かった。

年間に200本以上観ている人は、わたしがサッカーを観ている時間や本を読んでいる時間にも映画を観ているのだろうな。そんな人と映画の話もしてみたい。

わたしはスマホのメモに、観た映画のタイトルを箇条書きにしていたのだが、あらためて見返してみると「こんな映画観たっけ?」という作品もあるし、「あぁ、これも今年か。良かったんだよねぇ。」と思い出す作品もいくつかあった。

なんとなく映画を見るモチベーションにもなるし、おすすめです。
皆様も、映画の鑑賞本数を記録してみてはいかがでしょうか?

2022年 映画ベスト10

さて、ここからがいよいよ本題で、そんなわたしなりに、2022年に日本で公開されたの新作映画の中からベスト10を選んでみた。

これも、よく著名人が発表しているランキングで、自分でも選んでみたいと思っていたものの、ちゃんと選んだことは無かったので、はじめての試みである。

わたしは、ネタバレが好きではなく、映画を観るときも、前情報は何も入れずに観たいタイプ。

せっかくなので、それぞれ軽くコメントも書こうと思うが、具体的な内容には触れず、連想した作品をあげる程度にしようと思う。

ネタバレが嫌な方も、是非ちょっと読んでみて、気になった作品があったら是非観てほしい。

それでは、カウントダウン方式で。

第10位「声もなく」

監督・脚本:ホン・ウィジョン
上映日:2022年01月21日 / 製作国:韓国 / 上映時間:99分

韓国らしい題材と描き方で、暗いけど明るい空気感は、まさにメインビジュアルの夕焼けのようだ。

是枝さんの「ベイビー・ブローカー」を観た後に、正直もの足りないと思ってしまったのだが、その足りない何かがこの作品にはあると思う。

主演男優の演技も素晴らしく、ユ・アインは、この役作りのために15kg増量したとのこと。

鑑賞後にも、映画の人物がわたしたちの中で生きていて、時に古い友人のように思い出すことがある。この映画のユ・アインも、わたしの中で生き続けるのだと思う。

第9位「ちょっと思い出しただけ」

監督・脚本:松居大悟
上映日:2022年02月11日 / 製作国:日本 / 上映時間:115分

脚本が秀逸で、会話の間やリズム、ツッコミが良くて引き込まれる。

会話のリズムとツッコミのタイミングが良い人の話は聞いているだけでも楽しいし、リアリティのある高度な脚本があれば、そんな人たちの会話は映画にもなるのだ。

濱口竜介監督の「偶然と想像」や、バカリズム脚本の「架空OL日記」を思い出した。

終わった後に、もう一度観たあの名シーンを観る為だけでも価値があると思う。

第8位「ニトラム」

監督:ジャスティン・カーゼル 脚本:ショーン・グラント
上映日:2022年03月25日 / 製作国:オーストラリア / 上映時間:112分

あらすじではなく、映画の雰囲気から「トム・アット・ザ・ファーム」や「草原の実験」を思い出した。

オーストラリアならではの、渇いた田舎の空気感と緊張感をしっかり捉えている映画だと思う。

主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技も素晴らしく、緊張感を生み出す彼の演技が、映画の空気に影響していた。カンヌ映画祭男優賞も納得の熱演は必見である。

第7位「あのこと」

監督:オードレイ・ディヴァン 脚本:マルシア・ロマーノ、オードレイ・ディヴァン
上映日:2022年12月02日 / 製作国:フランス / 上映時間:100分

冒頭のショットから惹きつけられ、スクリーンに釘付けになること間違いないだろう。

脚本もとても繊細で、説明的ではない映画的な描写と、題材に丁寧に寄り添った内容で、一度は観て欲しい作品。

同じ題材の作品を連想するのはもちろんだが、それ以外でも、同じフランス人のセリーヌ・シアマ監督の「燃ゆる女の肖像」や、アブデラティフ・ケシシュ監督のフランス映画「アデル、ブルーは熱い色」を思い出した。

ヴェネチア金獅子賞も納得の完成度で、心に響く。
観なければならない映画体験がある。

第6位「林檎とポラロイド」

監督:クリストス・ニク 脚本:クリストス・ニク、スタヴロス・ラプティス
上映日:2022年03月11日 / 製作国:ギリシャ、ポーランド、スロベニア / 上映時間:90分

映像が魅力的で、まさにメインビジュアルの空気感そのままのカメラワークは、とても上品で、綺麗で、奥行きがあり、かっこいい。

台詞が少ない空気感からヨルゴス・ランティモス監督の「聖なる鹿殺し」のような空気も感じつつ、それでいてユーモアも入るところに、少しカウリスマキの映画のような軽さも兼ね備えていると思う。

この作品が長編デビュー作とは思えない品のある空気は唯一無二だと思う。

また観たいし、今後も追いかけたい監督。

ランティモスの名前を挙げたけど、全然怖くはない。友達とでも、恋人とでも、観られるのもオススメ。

第5位「ベルファスト」

監督・脚本:ケネス・ブラナー
上映日:2022年03月25日 / 製作国:イギリス / 上映時間:98分

「カモンカモン」「パリ13区」「エル プラネタ」など、昨年だけでもこれだけある通り、近年は「モノクロ映画」が一つのトレンドになっている。

どの映画にもモノクロにした意義や、モノクロでも飽きさせないカメラワークを感じたが、この映画には、それ以上に脚本や題材も素晴らしかった。

是枝裕和監督の「万引き画像」を彷彿とされるような登場人物それぞれに寄り添った脚本には、アカデミー脚本賞にも納得である。

記憶に残るシーンや台詞も多く、今後の人生において何度も観たい作品だ。

第4位「こちらあみ子」

監督:森井勇佑
上映日:2022年07月08日 / 製作国:日本 / 上映時間:104分

真っ先に是枝裕和監督の「誰も知らない」を思い出した。

メインビジュアルも似ているが、それだけではない共通点もありつつ、是枝監督とはまた違う作家性である事も興味深い。

この作品が森井監督の長編デビュー作との事だが、とてもデビュー作とは思えない完成度の高さで、印象的なシーンばかりだ。

劇場で1度観て、最近U-NEXTで配信されたので、既に2度目も観た。

おそらく今後の人生でも何度も観ると思う。

第3位「THE FIRST SLAM DUNK」

監督・脚本:井上雄彦
上映日:2022年12月03日 / 製作国:日本 / 上映時間:124分

自分はスラムダンクに思い入れがないので、フラットに観ることが出来たというのもあるかもしれないが、客観的に観ても、どんな人にもオススメできる傑作だと思う。

スラムダンクと聞き、このメインビジュアルを見て、あなたが観たいと思った映画がここにある。

どのくらいオススメかって言うと、わたしも既に劇場で2回観た程におすすめ。

スラムダンクを好きな人にも、知らない人にも観て欲しい。

第2位「トップガン マーヴェリック」

監督:ジョセフ・コシンスキー
脚本:アーレン・クルーガー、エリック・ウォーレン・シンガー、クリストファー・マッカリー
上映日:2022年05月27日 / 製作国:アメリカ / 上映時間:131分

アクション映画もアメリカ映画も、どちらかと言うとあまり観ない方だけれど、控えめに言って最高だった。

映画のすべてが詰まったエンターテイメントで、かっこよくて、引き込まれて、今演じるトム・クルーズにしかできない映画になっている。

スラムダンクの時にも感じたが、技術だけではなく、全てにおいて前作をブラッシュアップしていて、前作のファンにも、今作が初めての人にも、楽しめるように作られている。

「最近映画観てないな~。」という時にこそオススメだし、共通の好きな映画が無さそうな友人や恋人や子供など、誰とでも一緒に観れるところも良い。

第1位「さがす」

監督:片山慎三
脚本:片山慎三、小寺和久、高田亮
上映日:2022年01月21日 / 製作国:日本 / 上映時間:123分

1位は、昨年の1月21日公開だった片山慎三監督の「さがす」

既に3回観ているのに、いまだに熱が冷めていない程に震えた。

前作の「岬の兄弟」も衝撃的な作品で、片山監督はいつかすごい作品を作ると思っていたが、正直、二作目でこんな作品を作ってくれるとは思っていなかった。

鑑賞後すぐに、ポン・ジュノ監督の「パラサイト」を思い出したが、個人的には、パラサイトよりも現実的で、もっと人に寄り添った脚本が素晴らしいと思う。

笑うシーン、美しいシーン、緊迫感あるシーンなど映画のすべてが詰め込まれていて、どのシーンを切り取っても観なおすことができるほどに、どの役者の演技も素晴らしい。

まだまだ新しい映画は撮ることができるし、これからも映画は進化し続ける事を強く感じた。

以上、わたしの「2022年映画ベスト10」と「年間鑑賞本数」でした。

「RRR」「ウェスト・サイド・ストーリー」「アフター・ヤン」「ある男」など、わたしも観たくても見逃した映画がたくさんあるし、100本程度しか観ていないわたしの勝手な選出ですが、観ていない作品があった方には是非観て欲しい作品ばかりです。

皆さまのおすすめなども、是非教えて下さい。

個別に書くレビューの記事では、内容に触れた感想を書こうと思うので、そちらも是非。

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