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経理のお話し⑤~部門別経理を導入しよう(背景編)~

 2023年も間もなく終わりですね。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
 自分は3回目の男鹿での年末です。大晦日は岡住家でなまはげを迎えて年越しして、元旦に実家に帰るというのがパターン化してきておりまして、今年もその予定になっております。

 さて、11月は特に決算関係で忙しくしていたのですが、この12月はこれまで以上にやること山積みという感じでした。というのも、
・某補助金の採択に伴う交付申請業務
・労務制度の整備とそれに合わせたKING OF TIMEの導入に向けたあれこれ
・部門別の財務管理に向けた、経理管理の見直し
というのが並行して走っていたからでございました。

 今回は上記のうち、経理に関する話をしてみます。
 遡ってみると約1年ぶりの経理のお話になります。

なぜこのタイミングで経理管理を見直すのか

 これは一重に「弊社の部門がこの1年で一気に増えたから」という理由に尽きます。
 1年前までは酒類製造業と飲食店営業というざっくり言うと2つだったのですが、この1年で食品加工業、小売業、飲食店営業(ラーメン店)がさらに増えました。
 どの部門がどれくらい儲かってるか(儲かっていないのか)というのは、感覚的にはわかってはいるものの、さすがにここまで増えるとしっかりと数字でわかるようにしなければならない段階になってきました。しかも、今期さらに部門が増える予定まであります。

 公庫時代、自分は顧客によくこう言っていました。
 「いくつかの部門に分けられると思うので、部門別に収支を管理することが理想です。そうすると、調子の良いときには気にしなくていいかもしれないけど、調子が悪くなった時の原因の特定に時間を要してしまいます。その時間が致命傷になる可能性もあります。」と。
 そういうことです、ハイ。

 誤解を受けないよう念のためお伝えしますが、実質2期を終えたばかりのベンチャー企業である弊社、名は売れてきていると思いますが、新事業設立しまくり、従業員増えまくりの弊社、当然そんなに容易な財務状況ではございません。
 ついでに言うとこのご時世、お酒の業界はそんなに楽な状況ではございません……

どこまでの部門別管理を目指すのか

 理想は各部門の営業利益まで分けられることなんでしょうが、管理部門については部門ごとに分かれていることはほとんどないし、何よりいきなりそこまでやると事務コストがやばそうなので。。
 ひとまずは、粗利(=人件費含めた売上総利益)ベースでの収支管理を目標にしました。スタッフが部門横断的に仕事をすることはしばしばなのですが、基本的にはどの部門の要員か決まっていますし、まずは部門別収支管理を行動に移すことが大事。

どこまで部門を分けるのか

 ここはやるからには徹底的にやろうと決めました。
 弊社は現在、売上を生む拠点が3つありますが、そのうち2つについてはさらに場所・機能ごとで細分化しました。

1.醸造所
 こちらではお酒を造っていることに加えて、併設している「土と風」というお店で、日中のお酒の直売をしていたり、さらに夜はディナー営業をしていたりします。なので、醸造所は以下の3つに細分化しました。
 ① 酒類製造
 ② 土と風(昼)
 ③ 土と風(夜)

2.食品加工場(SANABURI FACTORY)
 こちらでは「発酵マヨ」等の食品を製造していることに加えて、食品の直売を含めた小売店舗も営業しています。なので、こちらは以下の2つです。
 ④ 食品加工
 ⑤ SANABURIショップ

3.ラーメン店
 こちらは昨日としてはラーメン店のみなので、拠点=部門です。
 ⑥ ラーメン店

 以上、計6部門に分けました。
 部門を分けることに加えて、個人的に大事だと思っているのは、自社製造商品を店舗で直売する際に内部取引を発生させることです。具体的には、①→②、①→⑤、④→⑤で内部取引が発生します。
 直売をするということは当然卸値販売よりも利益率が高い訳ですが、店舗を設けて人を配置する以上、その利益が店舗の固定費を上回らないと直売する意味が数字上はありません。そこの可視化を図ります。(EC販売は製造部門の売上に入れます)
 本当は、①→③、①→⑥でもお酒のやり取りがあるのですが、量がそんなでもないのと、そこまでやると管理が大変そう(売上が本数単位でないため)なので、今回はそこまではやらないことにしております。

部門別管理をするために具体的に何をしたか

 ……ということについては、ここまで書いて今日は疲れてしまったので、別立てて記事を書くことにします。
 年を跨ぐと気持ちが良くないので、2日連続更新がんばります。読んでくださった皆さま、明日もお楽しみに。

(後日追記)
 無事、2日連続で更新して前編後編で完結しました。続きは以下のリンクからどうぞ。

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