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音楽の役割

4月。新しい季節の始まりですが、今年は残念ながらいつもと違うスタートになりました。
世界中でこの数ヶ月に7万人もの人がコロナウィルスの感染で亡くなっています。本当に信じられない事です。

今までに人類は多くの災害に遭い、その度に皆で力を合わせ手を取り合って乗り越えてきました。でも今回のこのウイルスは人が手を繋ぎ合うことが難しい災害です。世界中の都市が閉鎖され分断され、国同士もお互いに疑心暗鬼になっています。

それだけでなく、一旦感染してしまうと家族同士でさえ触れ合えません。苦しんでいる人の手を取り力づけてあげることもできないのです。なんと悲しい事でしょうか。

今回のコロナ騒動、音楽業界にも大きな影響がありました。

大阪のライブハウスでクラスターが発生した事でライブ演奏会自体が危険なものというイメージになりました。ライブハウスなどの施設には大きな打撃になってしまったと思います。

その後自粛ムードは広がり、飲食店などでの小規模な演奏会も開催が困難になりました。飲食店自体も感染拡大を防ぐために当面の間休業をする店も増えているようです。

ライブ演奏の機会が無くなる事は、音楽家たちにとって収入が無くなる事を意味します。収束という出口が見えない中で楽器レッスンなどの収入も減ることも考えられ、かなり厳しい状況だと思います。

しかしそんな状況の中、アメリカでは著名なアーティスト達が各々の自宅から生演奏をリレー配信し、そのチャリティーライブで870万人以上の視聴者から8億円ものコロナ対策への募金が集まったそうです。

イタリアでは外出禁止のベランダから住民達が大きな声で合唱しお互いを励まし合っています。病院内で医療従事者同士が歌で苦労を労っている場面も見ました。こんな時にも音楽や歌には大きな力があるのです。

日本の音楽家の間でも自宅からネット配信をして音楽を分かち合う人が増えて来ています。

もちろん生活費を稼ぐ手段という面もあるけれど、こんな時だからこそ音楽で心を休めて欲しいとか勇気づけたいという気持ちも大きいはずです。音楽の力がこういった時に役に立つのは素晴らしい事です。

でもこの状況が続くのであれば、彼らがきちんとお金を回収できる仕組みを作らなくてはなりません。音楽家の善意に甘えるだけではなくしっかりと対価を払い、音楽や芸術の火を絶やさないようにしなくてはならないのです。

皆さんもネットライブなどを積極的に見て、ぜひ彼らが次の曲を生み出せるように援助を心がけて下さい。

このウィルス騒ぎが少しでも早く治まりますように!

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