見出し画像

性欲の伴わない「どしたん話聞こか?」も十分気持ち悪い

一般的に優しいと言われる人って、別に優しくない。と、最近気づいた。

そういう人は大抵、優しくするのが趣味
ちょっと尖った言い方をするなら、優しくする自分に酔ってる
もっと尖った言い方をしていいなら、ただの自慰行為と一緒

落ち込んでいる人に声をかけて、その人が欲しい言葉……「応援してるよ」とか「それは〇〇さんは悪くないよ」とか……を投げかける。

そしてその言葉はおおむね相手の欲していたものだから相手も多少なり元気になる。

だからその偽ジェントルマンは感謝されるし、晴れて「優しい人」となる。

めちゃくちゃ悪いことだとは思わない。現に、その言葉によって救われてる人がいるんだから。

でも、その偽ジェントルマンのその行為によって一定数苦しめられている人だっている。

偽ジェントルマンのダメなとこ①
目に見えて落ち込んでいる人を特別扱いする

世の中には、落ち込みを表に出さない人もたくさんいる。

なのに、偽ジェントルマンは落ち込んでいる人にだけ異様に優しくする。
時には、落ち込んでいない人=悪に近い扱いすらしてくる。
「〇〇さんはこんなに辛くなるまで頑張ってるのに、なんで他の人は〜!」みたいな。(学生のころ何度も聞いたな…..)

そして、落ちている人が優しくされる構図が出来上がるから、周りも勝手に「優しくされたい=病めばいい」みたいな思考回路が(無意識に)出来上がっていく。

病めば構ってもらえる
泣けば優しくしてもらえる
落ち込んでおけば、頑張ってると思ってもらえる
みたいな感じ。

そしてその思考回路通り、落ち込めば構ってくれる、励ましてくれる。
その構図が出来上がってまた、人前で落ち込めない人が苦しんでいく。

偽ジェントルマンのダメなとこ②
自分のせいで落ち込んでたらめんどくさい顔をする

偽ジェントルマンの特徴として、自分以外の第三者とのことで落ち込んでいる人にしか優しくできない。

優しくしないだけならまだいいんだけど、自分の言葉で落ち込んでいるのを見るとたいていちょ〜めんどくさそうな顔をしてくる。

「あーでた、はいはい」
「泣けばいいと思ってんでしょ」
と言う顔。

私は小さい頃からこの顔にずっと怯えて生きてきた。

偽ジェントルマンは「正義の味方」「スーパーヒーロー」的な立ち位置を自覚しているから、自分の発言で泣かれると、ビビる。

そして、「え、俺が悪いの?」みたいになってしまうのだ。

もちろんこの発言が善の場合も全然ある。
私も、偽ジェントルマンにごもっともな指摘を受けて、自分の不甲斐なさに泣いたことがある。

別に偽ジェントルマンを攻める気はない、私が悪い。
偽ジェントルマンが悪くて泣いたわけではないのに、「俺のせいにすんなよめんどくせーな」みたいな顔で見てくる。怖い怖い怖い。

だから、この偽ジェントルマンが嫌いなんだよな。

うまく言葉にできないけど、わかるんよ、違いが。

なんとか相手のためになろうと必死に考えて、「良かったら話聞かせて」と言ってくれる、本当のジェントルマンと、
「どうしたの?話したらきっと何か変わるよ、話して」と、若干の圧と共に話しかけてくる偽ジェントルマンは全然違う。

「どしたん話聞こか?」は、性欲が伴っていなくても気持ち悪い。
ただのオナニーでしかない。優しくして自分が気持ちよくなるだけ。
落ち込んでいる側のことなんて、考えているようで全然考えてないんだよ。

だから話しかけてくんな、と思った金曜夜でした。てへ。

ちなみに、私の思う本当に優しい人は、私が落ち込んでいても泣いていても、マジで何もしてこない。放置。いい意味で放置。

でも、相手の発言で落ち込んでても、「めんどくせーな」みたいな顔は一切してこない。
そして、私から「話を聞いて」と言ったら最後までしっかり聞いてくれる。
最初は寂しい人だなと思ってたけど、これが本当に優しい人だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?