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言葉のことばかり【相撲】

やってますね。大相撲五月場所。
四日目になかなかな出来事がありました。
行司さんが巻き込まれて転倒、
しかし転びながら軍配を上げるという…。

これリアルタイムで見てましたが凄かった。
プロ根性を感じましたね。
写真見ると土俵の外で別の行司さんが
逃げようしていてなかなかにシュールです。

力士はでかい。土俵は狭い。

前に大相撲を国技館で見たことがあって、
やっぱりナマはおもしろいです。
テレビとはずいぶん違う。

ナマ土俵は思ってたよりずいぶん小さかった。
そのあとテレビを見たら、
微妙にハジんとこが画面から切れており、
そのために広く見えるということがわかった。
視覚のトリックですね(と言うほどでもないか)

ナマ力士はやっぱりでかかった。
そしてナマ行司は小さかった。

他の競技でも選手と審判が
近くにいるケースはいっぱいあるけど
あの土俵ってやつが曲者だと思います。
囲まれていてそこから出られない。

行司さんは出てもいいのかな?
ルールはないのかもしれないけど
心理的には一緒にあの円の中にいないと
いけない感じはありますね。

土俵が円だというのもポイントです。
丸いので角に追い込まれることがない。
だから回り込んで勝負が面白くなる。
あんまりそういう格闘技ないですよね。

だから行司さんの
逃げ場がなくなるわけなんですが。

行司はあんなに
コロコロ変わるとは思わなかった。
だいたい二番で変わります。

ということは行司さんも
やたら大勢いるということですね。
力士の控え室(支度部屋)はよく聞くけど
行司の控え室もやっぱりあるんでしょうか。

あの衣装の行司さんが
ゴロゴロいる控え室っておもしろそうです。
やっぱり大一番の前はキンチョウして
思わずシコ踏んだりするんでしょうか…。

行司とか土俵とか力士とか四股とか、
こうやって書いていても相撲には
いろんな専門用語が出てきます。
当たり前ですが全部日本語なので、
親しみがあるような知らないような、
ちょっと不思議な感覚になります。

相撲はなぜ撲る?

そもそも「相撲」って当たり前に使うけど
ちょっと変な言葉ではありますね。
「相手を撲る?」ボクシングか…。
「撲殺」とか言うし、
かなりショッキングな言葉。

語源にはいろいろ説があるみたいですが
最初は殴り合いだったとは誰も言ってない。
この「撲る」は「殴る」とは
ちょっと違うようで「平手で叩く」
って意味があるみたいです。

だったらちょっとわかる。
「張り手」や「突っ張り」があるもんね。
しかし名前になるほどメインの技なのか
って気もしますが。

あと、これは勝手な想像ですが、
「上手投げを打つ」なんて言うように
技に叩きつけるニュアンスはありますね。

桟敷は狭い。声はでかい。

大相撲観戦で、
実は取り組みよりおもしろかったのが、
まわりのお客さんでした。

いろんなプロスポーツの中で、
これほど観客の年齢が高いものもないけど、
異常なリラックス度も類を見ないです。

あの桟敷ってやつ、めちゃくちゃ狭い。
そこで弁当喰う。つまみ喰って酒を呑む。
思わずかけ声が出てしまうのも、
ざぶとん投げちゃうのも、当然のなりゆき。

とにかく声をかける。
狭い場所でデカい声を出す。

ボクの右斜め前のヒトが、なんと負けた後に、
負けた力士の名前を大声で叫びました。
連れのヒトに
「もう終わってんじゃん」と言われ、
あわてて「明日もがんばれよ!」とつづけた。
なんでもアリでありですね。

相撲のサイズ感は全てにおいて
「狭いとこにデカいものを置く」で
成り立ってるような気がします。

たぶん昔の日本人は小さかったので
仕様がそのサイズのままだからだと思います。
で、その無理矢理な感じが
おもしろさを作ってるんだなあと
思ったりしたのでした。

次回の言葉は「はじめ」です。

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