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電話への恐怖📞(吃音)

 皆さんは電話への苦手意識はあるでしょうか?私は子供の頃から電話をかけるのも受け取るのも苦手です。電話に対する失敗は数えきれないほどあります。今は何とか対応していますが、緊張してしまう場面もあります。流暢な言葉で応対するコールセンターの方を大尊敬しています。電話が苦手な原因として、自身の吃音症があげられます。
 

吃音症とは?

吃音(きつおん、どもり)は、話し言葉が滑らかに出ない発話障害のひとつです。単に「滑らかに話せない(非流暢:ひりゅうちょう)」と言ってもいろいろな症状がありますが,吃音に特徴的な非流暢には、以下の3つがあります。

音のくりかえし(連発)、例:「か、か、からす」
引き伸ばし(伸発)、例:「かーーらす」
ことばを出せずに間があいてしまう(難発、ブロック)、例:「・・・・からす」
上記のような、発話の流暢性(滑らかさ・リズミカルな流れ)を乱す話し方を吃音と定義しています ( ICD-10, WHO)。

国立障害者リハビリテーションセンター研究所より引用

私の場合は小学生低学年の頃から症状が出て、大人になった今でも残っています。主にことばを出せずに間が空いてしまう難発という症状が当てはまります。特に"い"の段に苦手意識があります。そして自分の名字がいの段から始まります😂(絶望)。吃音者全員が電話が苦手がどうかは分かりません。個人差もあるかと思います。

電話での数々の出来事

・はじめの第一声が出ず、いたずら電話かと思われる
・本人確認で自分の名前がうまく言えず怪しまれる
・何を言っているかわからない、ちゃんと話せと怒鳴られる

・片言の日本語になってしまい外国人と思われる

他にも色々ありますが失敗や恥じることが増えた結果、電話をかけよう決心してから実際に相手に電話をするまで30分以上かかったり、受話器を持つと手が震えてしまったりと支障が出ていました。電話が鳴る音に怯えるようになり、自宅の電話には極力出ないようにしていました。電話なんてこの世から無くなってしまえと何度も思いました。

電話必須の場面はどうしていたのか?

電話で予約しないといけないことや問い合わせで調子の悪い時は家族にお願いしていました。自分でしなさいよと思われるはずですがうまく喋れないのと恐怖で仕方なかったのです。電話でなくてもよいことはネットを使いました。美容室の予約はもちろんホットペッパー経由です。インターネットありがとう!

就職してからと少しマシになるまで

電話に対する上記の恐怖さや、流暢に話せないことは20代前半になっても続いていました。そして就職してからは仕事で電話をする機会が増えました。今でも難発症状はありながら対応していますが以前よりはよくなったと思います。

多少マシになった要因のひとつはうまく話そうとすることを諦めたことです。話すことに対して意識しすぎていて、頭の中の考え事で吃音が占める割合が増えていたのです。本来、人は話そうと意識して喋っているわけではないようです。変なやつと思われても最低限自分の伝えたいことが伝わればOKと思うことにしたら少し気が楽になりました。もうひとつは話す内容のセリフを具体的に考えないことです。自分から電話するときは話したいことを箇条書きにして事前にセリフを作っていましたが、それも話すことに意識を向けてしまうことに繋がるのでやめました。最後に電話の場数をこなすことによって少し慣れました。

これからも自身の吃音と向き合って生きていくわけですが、未だ原因がわかっていないので早く見つかると嬉しいです。吃音を手放して気持ちも楽になりたいです。吃音症についてはこれからも書いていこうと思います。




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