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松屋のあれになか卯のこれ

ファストフードチェーンの店を全部集めたフードコートがあったらいいのになぁ…、って思うことがある。
マクドナルドのソーセージエッグマフィンにKFCのオリジナルチキンをほぐして挟んで食べたらおいしいだろうなぁ…、とか、モスの菜摘エビカツの中身をロッテリアのエビバーガーのエビカツに代えたらどんなにおいしいだろう…、なんて思うのです。
テイクアウトして家でカスタマイズやチェーンを跨いだ組み合わせを楽しむこともできるのだろうけどそれも結構面倒臭く、果たせぬ夢になっている。
そういえば四谷三丁目に松屋となか卯が近接出店してて、どちらにしようかよく悩む。悩む理由は松屋の牛めしもいいけれどなか卯のうどんも捨てがたい。
その両方を一緒に食べられたらどんなにいいだろう。
それこそテイクアウトで気軽にできそうではあるけれど、今日はハシゴでその食べ方をたのしもう。
そう企んでやってみる。
まず松屋。

牛めしの小に納豆、キムチを追加。
納豆についてくるネギをまず味噌汁に落として、味噌汁椀の蓋に納豆とキムチを移す。

軽くかき混ぜ納豆キムチを作って牛めしのおかずに仕立てる。

牛めしには紅生姜。ここの牛めしは脂の風味が強くなくツユの味がすっきりしてる。しかもつゆだく。ご飯をザブザブかきこむような感じがおいしくオキニイリ。

味噌汁もおいしいんですよネ…、出汁がしっかりしていて味噌の香りも華やか。でもこれをうどんに代えることができればいいのになぁ…、ってやっぱり思う。さて移動。

20歩ちょっと歩けばなか卯。

はいからうどんの小をたのんで鳥の唐揚げを一個追加。
カウンターに座ります。
厨房の中のスタッフもホールスタッフもベトナム出身。
助け合いつつキビキビ働く姿が心地よい。
カウンターの上もキレイに整っている。
七味の他にも山椒が置かれているのが京都な感じ。
醤油も出汁醤油といいうのが出自をしっかり主張する。
お水じゃなくて冷たい緑茶がポットに入って用意されているのもちょっと特別。一時期お店の状態がグズグズになったことがあるけれど、ゼンショーホールディングスの傘下に入ってからお店のレベルが見違えるほどよくなった。
商品イベントのサイクルが小刻みで、現場の人は大変だろうなぁ…、って思う。昔、なか卯と言えばうどんと親子丼があればなんとかなったのに、今ではそうもいかないんでしょう。

目の前で料理が徐々に整っていく。IHヒーターの上で親子丼の頭がグツグツ煮えている。そこにとろんと不思議に粘る駅卵が注がれていく。奇妙な半熟状態が必ずできるあの液卵が苦手でずっと親子丼は食べたない。

ハイカラうどんは関東にあって関西風の出汁を味わうことができる貴重な存在。若干化学的な味はするけれどそれでも十分たのしめる。

あげ玉、緑のネギがちらかって、そこに鳥の唐揚げをドブンと落とす。揚げ油の香りとコクが汁に滲んで汁の風味があがってく。やわめのうどんをズルンズルンと食べながら松屋の牛めしがなんだか恋しくなっちゃった。

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