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電子の雪舞う祭りの音 MIKULAND(2021 Winter)

まだまだ冬の寒さが続く2021年2月6日から7日にかけて、初音ミク公式のアミューズメントパーク「MIKULAND」が開催された。
このMIKULANDはVRライブ・コミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」をベースとして開催されており、
元々ユーザー達がアバターモデルを使用し生放送配信を行う事を主眼に提供されているサービスである。
2020年8月に開催された「MIKU LAND 2020」を元として、冬の装いも新たに開催される運びとなった。

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会場へはまずバーチャルキャストへのログインが必要となり、そこでVR機器を装着しつつ自分の姿勢を正しく認識させる手続きを要する。
セッティングが終了したら「ルーム」という物を選択し、一旦マイルームという自室の様な場所へと移動した後にMIKU LANDのルームを検索し入場することとなる。

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エントランスの入り口からはアクティビティの受付と2Fのユキネの丘という場所へと上がる階段が見え、そのまま中庭へと突っ切る事が出来る。
中央にある広場には巨大な初音ミク像が鎮座しており、それを囲む様にユーザーが提供した雪像が設置されている。
エリア外周にあるポータルはアウトドアショップやフィギュアショップ、リズムアトラクションといった関連コンテンツへの入り口が設置されている。
それぞれ移動先のエリアからまたこのエントランスへ戻ってくる事も可能となっており、ある種迷子の心配が要らない仕組みだ。

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会場の中で目を引くものの第一はピアプロの壁と呼ばれるエリアである。奥にあるこの場所にはイベントのために寄稿された様々なイラストが所狭しと並んでいる。
これらの完成度は総じて高く、これだけのファンが付いているという事をビジュアルとして見せつけてくれるコンテンツである。
第二にイベント会場中央から空を見上げてみると日本列島地図の様なものが見えるのだが、これは「現在どこから参加者がアクセスしているのか」が光って分かるシステムとなっている。
日本のみならず世界地図の部分でもアメリカなどに明かりが灯っており、このイベントが国内にとどまらずワールドワイドな物であるという事をアピールする結果となった。

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奥には今回のイベントで新設された初音ミクの雪像やユーザー提供の中で表彰された雪像が飾られるエリアとなっている。
会場の奥では雪合戦で遊ぶ事が出来たり、またかまくらショップという今冬のイベントで提供されるグッズや雪ミクが鎮座するスノードームなども展示。
イベントが夏季のものの焼き直しでは無いことをこれでもかと主張できる量のコンテンツとなっており、初音ミクファンの参加者には垂涎どころではない事態となった事は想像に難くない。

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今回のMIKULANDについて、協力団体の中に札幌市とさっぽろ雪まつり実行委員会が含まれている事については初音ミクとの深い関係を知ればさもありなんというものである。
現在のコロナ禍ではさっぽろ雪まつり等の観光客で賑わう一大イベントの開催が難しく、そしてそこの名物である雪像には大体初音ミクをモチーフとしたものも設営されている。
現実でのイベント開催が難しい昨今、せめてバーチャルの中で現実以上にファンを惹きつけるイベントを開催したいという心意気がコンテンツの端々から見て取れた。
まだまだ世相は厳しい中ではあるが、是非ともバーチャルの大地が第二の開催地として定着する事を願ってやまない。


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