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2021 中日ドラゴンズのドラフト指名を振り返る

皆さん、こんにちは。今回は10/11に行われたドラフト会議における、中日ドラゴンズの指名戦略について振り返ってみたいと思います。ドラフト会議の1週間前に更新したブログでは、補強ポイントの確認からステークホルダーの分析まで行い、指名戦略とブライト健太(上武大)の1巡目入札を予想していました。

また2021年10月6日から10日にかけて行われた予想ドラフト、ヨソドラでは上記の記事で考察した指名戦略に基づき、以下noteでまとめた指名予想を行っています。

以上二つの記事でまとめた考察および指名予想と比較して、実際のドラフト会議で採られた指名戦略についてnoteします。今回中日ドラゴンズは、下記の選手を指名しました:

▽2021年 中日ドラゴンズ指名選手
1位: ブライト健太けんた 外野手 上武大学
2位: 鵜飼航丞 うかいこうすけ 外野手 駒澤大学
3位: 石森大誠いしもりたいせい 投手 火の国サラマンダーズ
4位: 味谷大誠みやたいせい 捕手 花咲徳栄高校
5位: 星野真生ほしのまお 内野手 豊橋中央高校
6位: 福元悠真ふくもとゆうま 外野手 大阪商業大学


まずは指名された各選手の紹介と、ルーキーイヤーとなる来季の展望について見ていきましょう。


ドラフト1巡目: 大方の予想通り、ブライト健太(上武大)に入札

ドラフト1巡目では大方の予想通り(当日に在名メディアが揃って上武大に集結してました)、ブライト健太に入札。入札は恐らく中日だけだろう・・と予想していた通り、無事に一本釣りでブライトの交渉権を獲得しました。

ブライトは米村明アマスカウトチーフが「今年の野手BIG3の一人」として高く評価してきた右のアスリート型外野手。長打力とスピードも兼ね備えた逸材であり、広いバンテリンドームを本拠地とする中日にとっては攻守両面で高い貢献が期待できます。

プレー以外においては、ブライトはドラフト会議の前からドラゴンズに対して好意的なコメントを多く残しており、指名後も満面の笑みで取材に応えていたのが印象的でした。明るいキャラクターも合わせて、チームに新しい風を吹き込んでくれそうです。

▼2022 ドラゴンズでの展望: 春から一軍レベルを経験するのは確実。ただ焦りは禁物で、シーズンを通して自身に合った課題克服に取り組む

即戦力外野手として鳴り物入りでの活躍が期待されるブライトは、ドラフト1位ということもあり春季キャンプでの一軍抜擢は確実。チームの薄い選手層を考慮するといきなり開幕一軍、さらには開幕スタメン抜擢まで考えられるでしょう。

とは言え、今年のDeNA・牧秀悟阪神・佐藤輝明と言った「規格外」の活躍を一年目から期待するのは酷です。久しぶりのドラ1大卒野手とは言え、プロの水に適応するのは一定の打席数が必要ということは念頭に置くべきでしょう。来季の長打力向上は、今年のドラフト候補ではなく新外国人の獲得など積極的な補強でカバーしたいところです。

ブライトには一軍と二軍、どのレベルでどんな壁にぶつかるかは正直分かりませんが、シーズンを通して自身のレベルに合ったステージで攻守に課題克服に取り組む一年となってほしいと思います。シーズントータルで見た時に、一軍で少なくとも100打席、二軍では300打席以上の計400打席は最低でも必要です。目先の結果に囚われず、数年後チームの顔として輝いてもらうための中長期的な英才教育プランを立てるべきと思います。


ドラフト2巡目: 即戦力左投手をスルーして、まさかの「野手BIG3」二枚抜きを実現

全体15番目となる2巡目指名は、ブライトと同じく「野手BIG3」の一角として上位指名候補として名前が挙がっていた、地元出身の鵜飼航丞(駒沢大)を指名しました。

正直2巡目指名は1巡目の野手指名とバランスを取って左の即戦力投手に行くと予想していたので、1-2巡目でブライト→鵜飼と野手BIG3を二枚抜きしたことは今回の全ての指名の中でも1番のサプライズでした。可能性はゼロではないと思っていましたが、まさか本当にやってくるとは・・。

ただ鵜飼の指名は、長打力不足に喘ぐ現場のニーズに合致するだけでなく、高い評価をしていたスカウトや地元志向を強めたい親会社のニーズにも合致するまさに「三方良し」の指名だったように思います。今年のドラフト候補の中でもナンバーワンと言えるスラッガーの獲得は、積年の課題である「長打力不足」に対して球団が重い腰を上げたことの象徴であるように感じました。

▼2022 ドラゴンズでの展望: まずはファームで確実性と守備力の向上に取り組むべきか

ブライトとともに高い期待値を持って入団する鵜飼も、春季キャンプの一軍抜擢と、春先から多くの出場機会を与えられるのは間違いないでしょう。ただ鵜飼も同様に焦りは禁物で、かつ大学時代から明確な課題として挙げられる確実性と守備力の向上は1年目から徹底して取り組むべきと思います。

打撃面において、鵜飼は「飛距離は佐藤輝明より上」と評されるパワーが持ち味な一方で、低打率&高三振割合に表れる確実性の低さは課題です。以下は過去にプロ入りした大学生野手と今年のドラフト候補における大学3年時以降のK%三振/打席BB%四球/打席ISO長打率-打率をグラフで表したものですが、プロ入り後高い貢献を見せる選手の多くが左上に位置している中で、鵜飼は真逆の右下に位置しています。

大学時代のデータが全てではないのは今季阪神・佐藤が開幕から大活躍したのを見れば明らかですが、佐藤以上に確実性に課題を抱える鵜飼の場合は、正直現時点では1年目から安定した働きを期待するのは難しいと思えます。よってまずは持ち前のパワーと確実性をある程度両立できるようファームで鍛えてもらう、と言うのが現実的な選択肢ではないでしょうか。高いフェンスを前に長打力というストロングポイントを失ってしまっては本末転倒ですが、個性は活かした上で課題克服に取り組んでほしいと思います。

また、現時点でDHでの出場が続いている守備面にも懸念が残ります。外野両翼だとレフトでの出場が基本線かと思いますが、出場の幅を広げるためライトやファーストもこなせるよう複数ポジションで経験を積むことも、1年目のテーマになりそうです。


ドラフト3巡目: 注目の「即戦力左投手」は独立リーグの豪腕を指名

続く3巡目では、石森大誠(火の国サラマンダーズ)を指名しました。石森の指名はヨソドラでも4巡目で行っていたため、近い順位での指名が実現して個人的には最も嬉しい指名となりました笑

1-2巡目指名を野手で固める方針の中で、間が空いてしまう3巡目はドラフト上位候補が揃う大学・社会人の左投手はもう残っていないと想定し、早い段階から3巡目での石森指名を決めていたのではないかと思います。

*石森投手は最終回に登板しています (3:25~ごろ)

石森は最速155キロを誇る左の豪腕リリーバー。チームでは馬原ピッチングGMの方針で「勝ちゲームの最後1イニング限定で起用する」というクローザー起用が続き、良い緊張感の中で精神面・技術面の両面を鍛えていたようです。以下は今季公式戦での成績ですが、クローザーとしてチーム最多の試合に登板しながら圧巻の成績を残していることが分かります。

▼石森大誠(火の国サラマンダーズ)投手成績
36試合 2勝1敗3H19S 36回1/3 防御率1.73
K% 43.8 BB% 10.4 HR/9 0.00 被打率.151 
データ参照: 一球速報.com

リーグのレベルは考慮すべきですが、防御率1点台、被打率1割台に被本塁打ゼロはリリーバーとしては申し分のない成績。そして何より素晴らしいのがK%奪三振/対戦打者で、40%超えはNPBで例えると広島・栗林良吏に匹敵する数字です。一方でBB%与四球/対戦打者が10%超えと高めなのは気になりますが、言い換えればこの制球面がプロ入り後の伸び代ということになりそうです。

中日は左のリリーバーで軟投派の投手が多いため、150キロ超えのストレートとフォークで奪三振を量産する石森は間違いなくブルペンに厚みをもたらしてくれる存在だと思います。

▼2022 ドラゴンズでの展望: 即戦力リリーバーとしてAチーム入りを目指す

今年唯一の投手の指名となった石森への即戦力としての期待は大きく、春先からブルペンの一角として多くのチャンスが与えられることになりそうです。

来季の契約が未だ不透明ではありますが、ライデル・マルティネス、又吉克樹、祖父江大輔‬の右投手3人で構成されるAチームは盤石。ただ左投手は昨季の最優秀中継ぎ投手・福敬登が不安定な投球を繰り返していたことを考えると、石森が付け入る隙は大いにあります。石森はまずBチームとして一軍レベルを経験し、シーズンを追っていく中で序列を高めAチームを目指すシーズンを送って欲しいと思います。

制球面に課題があるのは先に説明した通りですが、投手コーチの指導のもと早期に一軍戦力になることを個人的には期待しています。


ドラフト4-5巡目: 将来有望な高卒野手を相次いで指名

続く折り返しの4巡目指名では、味谷大誠(花咲徳栄高)を指名しました。高卒捕手の指名は想定していましたが、今年はその枠は地元の高木翔斗(県岐阜商高)に与えられるものと思っていただけに、スカウトコメントが全く出ていなかった味谷の指名は驚きを持って中日ファンに迎えられたものと思います。

ただそんな地元の有力候補を抑えてまで指名されたそのポテンシャルは本物で、強肩を生かしたキャッチャー守備は大きな武器となるはず。ここ数年ドラフト4位は石橋康太、郡司裕也とキャッチャーの指名が続いていますが、味谷もプロ入り後は彼らと横一線で将来の正捕手を争っていくこととなりそうです。

▼2022 ドラゴンズでの展望: 1年目はファームで「土台づくり」に専念する

味谷も去年の土田龍空、一昨年の石川昂弥・岡林勇希のようにまずはファームで研鑽を積むことになるはずです。若手捕手は石橋、郡司、アリエル・マルティネスと打撃面を売りにする選手が多いため、もし来季キャッチャー以外のポジションでポリバレントに出場機会を増やす方向性であるとするならば、味谷はキャッチャーとしてマスクを被る機会も多く与えられるものと思います。

ただ他球団と比較して一軍も二軍もレベルの高く、かつ人数も余裕のある中日捕手陣を考えると、1年目は試合に出場すること以上に体幹強化や筋力アップに時間を掛けるなどプロとしての「土台づくり」を優先してもおかしくありません。特に高校入学後から本格的にキャッチャーを始めた味谷の場合は、実戦以外でも学ぶことは多いはず。

先輩キャッチャーの育成方針がどのようになったとしても、ルーキーイヤーとなる来季は地道に下積みに励んでほしいと思います。

・・・

続くいわゆる「地元枠」の5巡目では、星野真生(豊橋中央高)を指名しました。愛知県出身で「意中の球団」であるドラゴンズからの指名に歓喜したという星野の獲得は、まさに地元重視のチーム方針に合致するものと言えます。

根尾昂、高松渡ら二遊間の選手の外野起用が続く中で、高卒ショートの星野は手薄な二遊間の出場機会を多く得ることになるでしょう。また二遊間を守る若手内野手に左打ちが多い中で、右打ちでパンチ力のある打撃が持ち味の星野はうまく差別化できそうです。

▼2022 ドラゴンズでの展望: 先輩・土田を手本に広く内野守備を強化する

名手・京田陽太に次ぐ次世代ショートストップと目される土田の存在がある中でも、星野はあくまで「ショートで勝負したい」との思いを持っているようです。ただ今季守備に定評のあったルーキー・土田がセカンドやサードでも起用されていたのを見ると、星野もショートに限らず内野の複数ポジションを経験しながら広く内野守備を強化する方針となるはずです。

前述の通りファームで二遊間を守る選手の数に余裕がある訳ではないので、星野は実戦を通じて攻守に多くの出場機会を得ることになると思います。次世代のショートとして土田と切磋琢磨しながら、レベルアップに励む一年となってほしいです。


ドラフト6巡目: 今年は隠し球枠ではなく、「お得意様」の大商大から3人目の右打ち外野手を指名

支配下指名最後となる6巡目では、福元悠真(大阪商業大)を指名しました。ここ数年6巡目は「隠し球枠」として全くノーマークの選手の指名が続いていましたが、今年は19年橋本侑樹、18年滝野要、14年金子丈、13年桂依央利・橋爪大佑と多くの選手が指名されているお得意様・大商大からの指名となりました。

正直なところ、上位指名のブライト、鵜飼に続いて6巡目でも右打ちの外野手を指名したのは流石にやりすぎではと思わざるを得ません。今季所属していた外野手14人のうち右打者は平田良介と武田健吾、伊藤康祐の3人しかいない左打者偏重の編成と、慢性的な長打力不足のチーム事情を重く見た故の決断だろうと考えるしかありませんが、野手不作と言われる今年に一気に是正しにかかる必要があったかどうかは疑問が残ります。

ただ指名戦略に不満が残るとは言え、福元のもとをスカウト陣が足繁く通い、多くの好意的なコメントを残していたことは事実。編成上のリスクを承知の上でも手中に収めたかったその打撃力には、1年目からでも期待したいところです。

▼2022 ドラゴンズでの展望: 「対左の代打」など1年目から一軍で居場所を作る

育成方針として、基本的にはファームでプロのレベルに適応して、徐々に課題をクリアして一軍へ・・という段階を踏むのが一般的です。ただ福元の場合は、同期の上位指名で二人も同じ右打ちの外野手がいることを考えると、どうしてもチャンスの絶対量は少なくなってしまうことが予想されます。

そのためドラフト6巡目指名とは言え、福元には1年目から限られたチャンスをモノにし、「対左の代打」「対左時の外野両翼プラトーン起用」など、早々に一軍で活躍できる「居場所」を手に入れて欲しいと思っています。

上位指名選手を差し置いての一軍挑戦は無謀にも映るかもしれませんが、中日外野陣の一軍控えレベル程度には早期に適応できる可能性は決して少なくないのでは?と思います。以下は大学3-4年次(10/17時点)の春季+秋季リーグの成績を合わせたものですが、前述の鵜飼と比較して特に打席でのアプローチに優れていることが分かります。

▼福元悠真(大阪商業大)2020-2021打撃成績 (20'秋、21'春、21'秋)
28試合 打率.284 3本塁打 23打点
出塁率.347 長打率.413 OPS.760
K% 7.2 BB% 9.6 ISO .128
データ参照: 一球速報.com, 関西六大学野球連盟HP

先ほどのグラフに福元をプロットすると、左上のエリア下部に位置することとなります。一定レベルの長打力に三振の少ないコンタクト能力の高さはプロレベルでも発揮できるはずで、限られたチャンスを活かす「持ってる男」特性を見せられると、一年目から一軍戦力として名を連ねている可能性は大いにあります。

ブライトのような攻守両面のポテンシャルの高さ、鵜飼のような爆発的な長打力は福元にはありませんが、コンタクトセンスに優れた勝負強い打撃を武器に6巡目指名からの下克上を期待しています。


編成表のアップデート: 昨年の高卒投手大量指名、スラッガー不足の偏った編成を1年で矯正する「野手ドラフト」は、機会配分の難易度をグンと高める

以上、今年の全指名について見ていきました。事前の予想では今年の指名傾向は下記のように予想していましたが、見事に読みを外す形となってしまいました・・。

>今年はバランス型の投手3:野手3、高卒2-3:大社3-4の配分になると予想しています。前年とは逆の野手多め、即戦力多めの偏りが見られる可能性もゼロではないですが、投手>野手の傾向が強い市場動向と野手4人以上の指名は近年ないことを踏まえると、恐らくそのような指名傾向が出るのは新監督が1年目を終えた来季以降のドラフトからになると予想します。

流石に投手1:野手5は予想できませんでしたね。結果的に今年は高卒投手を大量に指名した昨年のドラフトや、スラッガー不足の偏った編成を1年で矯正する「野手ドラフト」を敢行する形となりました。

今回交渉権の獲得に成功した6選手を編成表に落とし込むと、下記の通りとなります:

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ブライトをセンターとして見るかで編成表の捉え方も変わるかと思いますが、在籍している伊藤と合わせて同世代に右の外野手を揃える構成はやはり歪に映ります。「年齢構成や選手のタイプなどバランスの取れた編成にすること」はチームを効率的に強化する上での手段であり目的ではないことは大前提として理解すべきですが、金銭的な余裕のないチームにとって12球団に唯一平等に与えられる「一軍・二軍打席数」という出場機会の配分に制限が出てしまうリスクは、どうしても避けられません。

来季の若手野手にどのように出場機会を与えるか、という機会配分の難易度がグンと上がってしまったのは事実です。それを前提とした上で、プロスペクトたちにどう出場機会を効率的に配分していくか?は間違いなく来年の重要なテーマの一つでしょう。刷新されるだろう来季の二軍首脳陣が、偏りの見える野手編成を運用でどうカバーしていくか、その手腕は注目していきたいと思います。


続いて事前の考察記事で挙げた補強ポイントとどう合致しているか、についても改めてチェックしていきましょう。


補強ポイントとの整合性: 投手編

IN → 石森大誠
OUT → 山井大介、ロサリオ、三ツ間卓也、丸山泰資(育成)

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▼投手補強ポイント
先発投手:期待の若手は多いものの上位争いに参戦するには層を厚くしたい、即戦力欲しい
→ X 投手の指名は中継ぎタイプの石森ただ一人で、若手先発投手の台頭に大きな期待が掛かる
中継ぎ投手:Aチームの流出も想定して層を厚くしたい、即戦力欲しい
→ ◎ 左の速球派・石森は制球に課題が残るもチームにいないタイプで、ブルペンの層は間違いなく厚くなる

・・・

投手の指名が石森一人だったことは、22~25歳の若手先発投手への期待の表れのようにも思います。一軍先発投手陣は26歳以上の中堅・ベテランが大崩れすることはなさそうですが、ドラフトでの補強がなかった分若手投手陣の台頭なくして来季もリーグトップレベルの成績を維持することはなし得ません。

来季は特に勝野昌慶、ジャリエル・ロドリゲスのシーズンを通した働きと、山本拓実、清水達也、梅津晃大、岡野祐一郎ら右の先発投手の一軍定着を期待したいと思います。


補強ポイントとの整合性: 野手編

IN → ブライト健太、鵜飼航丞、味谷大誠、星野真生、福元悠真
OUT → 藤井淳志、遠藤一星、井領雅貴、武田健吾、ガーバー(公式発表はなしも退団濃厚)

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▼野手補強ポイント
捕手:一軍、二軍ともに充実しており補強の必要性は低いが、若手捕手の複数ポジション習得に備えた指名をするなら下位で
→ ◎ 4巡目で味谷を指名し運用面で余裕はできた
内野手:即戦力と将来性を両立した二遊間の選手を検討したい
→ △ 5巡目で星野を指名したが高卒野手のため1年目から一軍での競争は期待できない
外野手:即戦力と将来性を両立した大卒以上のスラッガータイプの外野手獲得が急務
→ ☆ 3人もの打撃型の外野手を獲得し一気に目処が立った

・・・

右打ちの打撃型外野手を3人も指名したことで最大の懸念だった外野の補強ポイントはバッチリ埋まりましたが、その副作用として出場機会配分と言った運用面の難しさが顕在化するだろうと予測します。

事前の予想記事内でも指摘しましたが、石橋、郡司、アリエルら打撃型捕手だけでなく、根尾、高松、石垣ら内野手も出場機会を増やす目的で外野起用される場合は外野手の機会配分に苦慮することでしょう。現実的には石橋・郡司がサードを守ったようにファースト・サードといった内野のコーナーポジションに回すことで打席機会を確保する形になるだろうと思いますが、一軍での出場を見据えるとあまり実戦的とは言えません。

また支配下野手の人数も現時点で35人と、これから新外国人の補強なども考慮するとそのまま開幕を迎えるには少し多いようにも思われるので、トレードによる戦力の入れ替えは今後検討されるかもしれません。


ヨソドラとの相違: 3人的中で2位入賞を果たす🥈

最後に、前述のヨソドラで行った指名と実際の指名の相違を見ていくことで、「答え合わせ」をしていきたいと思います。今回はブライト、鵜飼、石森と3選手の指名を的中させ、見事去年以上の成果を残すことができました!

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過去の傾向と補強ポイントをベースに指名戦略を組み立てていきましたが、前述の通り野手ドラフトの敢行は読めず大外し。ただ参加チームのうち唯一1位入札選手を的中させ、3人も指名選手を当てたことでヨソドラは2位受賞という素晴らしい結果を収めることができました。

改めて、サポーターとしてアマ球界に疎い私を強力にサポートして頂いた昇龍さんには心からお礼申し上げます。またこのような興味深いイベントにお誘い頂いた運営のARAさんも、本当にありがとうございました!


以上、ロバートさんでした。
ありがとうございました!

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