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「ChatGPTに聞いたらそうだったから」と「上司にそう言われたから」と

私の職場では、ChatGPTなどの生成AIを使用できる。

ある日、社内から依頼があって、インタビュー記事の確認をしていた。
そのインタビューには私も同席していたが、こんな文脈での発言だったかな?と思う点や、質問と回答の内容がかみ合わないな?という点がぽろぽろでてきた。

なんだか普段確認する文章よりも妙に繋がりが悪く、引っかかる点が多かったので、担当者の元へ行った。

私と担当者さんで伝えたいものが異なっていたり、発言の解釈が異なっていたりする可能性もあるので、そこを確認しながら、修正が必要なところは伝えようと思っていた。

担当者さんへ、そもそもどういう意図があるのかなどを確認したら、

「ChatGPTに聞いたらそう返ってきたんです。」

と言われ、まさかの回答にちょっとフリーズしてしまった。

「ChatGPTがそう言った」は「上司がそう言った」に置き換えられるように感じたので、担当者さんは「自分の判断じゃない」と言いたいのかもしれない。

いや、上司がそう言おうがChatGPTがそう言おうが、それを採用するかはあなたの判断ですよ!?と心の中でツッコミつつ、さてどうしようかと悩んだ。

ChatGPTは正解を教えてくれるツールではない。しかも上司と違ってChatGPTはその意図も説明してくれないし、責任もとってくれない。
※一応根拠のような文章をそえてくれる時があるが、こちらの入れた文章(指示や命令文)をうまく組み替えて復唱しているだけ。その根拠でその回答になったと言うには……と感じる。

「ChatGPTの回答だから」は理由にならない。

でもこの場で生成AIの仕組みから説明するには長すぎる。

Chat GPTの文章を採用したのは、その文章があなたの意図に沿っていたからだと思うのだが、どう伝えればいいのかわからない。Chat GPTを使った理由やChat GPTが正しいと思う理由を述べろ、と受け取られる懸念もある。

悩んだ結果、「ここの部分をこう書いて、担当者さんが書きたかったことが、読み手に伝わると思いますか?私は~と受け取りましたが、合っていますか?」と聞いた。
そうしたら「自分にはインタビューの内容難しくって。とりあえずChatGPTに聞いてこう返ってきたんで。」と言われてしまい、なんだかChatGPTの問題と別の問題が絡まってしまったので、気になる点を示すだけして戻ってきてしまった。

戻ってからも、どう尋ねればよかったのか、ChatGPTにどういう文章を書いてほしかったの?と聞けばよかったのか……と考えるものの正解は見つからず。

今後もこういうことが当たり前にでてきそうなので、どうにかよい返しがほしいところ。

あと、「生成AIは部下」という例えは本当に秀逸だなと感じました。上司じゃないので「生成AIがそういった」は使えません、ね。



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以前投稿した私と生成AIの付き合い方の記事です。「ChatGPTは正解を教えてくれるツールではない。」についても簡単に私なりの解釈を説明していますので、ご興味ある方はのぞいてみてください。

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