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「大麻はお酒より100倍安全」?今なぜ欧米では大麻合法化が進んでいるのか

エイプリルフールではない。4月1日、ドイツでは18歳以上の成人の娯楽用大麻が合法化(非犯罪化)され、1世帯で3株までの大麻の栽培と、1回につき最大25グラムの乾燥大麻の所持(自宅では50グラムまで)が認められるようになった。

「青少年の目に触れない場所で」という趣旨なのだろうが、「9時から20時までは学校やスポーツセンターの近く、『歩行者ゾーン』での使用は禁止」という謎の条件までついており、まるでお酒やタバコのような感覚で大麻が使えるようになった。

欧州に来て驚いたのは、大麻が身近なことと、大麻使用への罪悪感が驚くほど希薄なことだ。

7,8年前になるが、旅行で来たドイツで民泊を利用した際、ベランダに背の高い大麻の鉢植えが堂々と置かれていた。民泊のホストは環境NGO「グリーンピース」に所属するヒッピー風の大学院生カップルだった。「通報されたり逮捕されたりしないの?」と尋ねると、大麻は自然のものだし、誰に迷惑をかけるわけでもないから隣人にも警察にも何も言われたことがないという話だった。

その後、ドイツに生活の拠点を移してから、夕暮れ時や夜の公園などでどこからともなく漂ってくる独特の香りの煙があり、その正体が大麻であることを知った。


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