認知症への壊滅的な誤解
認知症とは、脳に何らかの原因が生じ、記憶能力・判断能力などに障害が起きることで当たり前の日常生活がうまく行えず周囲の手助けが必要となる状態。
「この人、認知症だから・・・」
「あー、認知症だからね」
(認知症だし)何もわかってないでしょ!
いいえ、めっちゃわかってはりますよ(汗)
80代 女性
患者様「あら、ひさしぶりね。最近顔見なかったから」
いわゆる認知症として医療者に伝達されている患者様に声をかけてもらいました。ご無沙汰なのは事実、ただ、私のこと私と捉えているのか?もしくは、他人と勘違いなさっているのか。
次の瞬間
患者様「あなたと一緒に運動していたころは曲聴いてよく笑ってたから最近は寂しいわ。」と。
運動療法をしていたこと。
当時演歌を流しながら(何してんだw)基本動作の練習をしていたこと。
細川たかしさんの顔、マツケンサンバのことで大笑い(失礼!)していたこと。
全部覚えておられました。
ああ、この人は認知症の症状とは言われてはいるが、全てを覚えておられる。と、再認識しました。
思い込み、決めつけ 大変危険です。
見た目判断 大変危険です。
診断名 医療者は特に危険です。
元気な人でも、病衣を着たら病人の出来上がり。
点滴繋がれたら、病人の完成。
ひとつでも的外れなことを言えば、判断力低下の完成。
怒れば、易怒性あり。
日付言えなければ、失見当識障害。
認知症は他人によって作られてしまう可能性があること。
一度作られた「病名」は光の速さで広がるが、鋼鉄並に容易には溶けない。
また、「認知症=何もわかっていない」という残酷な刻印を平気で押し付ける医療者に自分がなってしまう可能性があることにも警鐘を鳴らします。
あるお坊さんの受け売りですが、死ぬ間際でも(死んでからも)人は耳だけは聞こえている(そうです)。何の根拠もない話ですが、否定もできないことです。
リアクションできないだけで、心で泣いているかもしれない。
そう思うと、なかなかひどい事は言えないもんですよ。普通はね・・・
いや、その普通はどの普通なんでしょうね。
私にとっての普通が普通でないかもしれないですし。
私と同じ気持ちの方に届けぇ~笑
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