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noteでは「クソみたいな記事」のほうがウケるカラクリ

もとい、「クソみたいな」は言いすぎました。正しくは「大衆向けのとっつきやすい記事」です。

さて、私はもともと個人でのブログ運営やコンテンツ制作の仕事を行う中でずっとGoogle検索で上位に表示される、いわゆる「SEO」を前提としたライティングをしてきた。
私のような「(にわか)SEOライター」がnoteに参入して満を持して記事を書いても思ったように読まれないし「スキ」が集まらないというジレンマが起こる。
それはブログとnoteではその仕組みもユーザー行動も異なるので当たり前といえば当たり前なのだが、ここではその理由を考察したい。

SEOがほぼ不要なnoteのエンジン

まず大前提としてSEOというのはその名(SearchEngineMarketing)の通り、「検索ワード」に基づいて有益な記事が順番に並ぶ。そのためSEOでは特定の検索ワードとそれを検索している人のニーズに記事の内容を寄せる必要がある。
しかしnoteでは何かを検索して記事を表示させるのではなく「タグ」をベースとして、なおかつ(いろいろな記事が読まれるように)一定のランダム性をもって表示が行われるため、どんな記事でも人の目に触れやすい構造になっているのだ(たぶん)。

「問題を解決すること」に主軸を置いたGoogleの検索エンジンに対して、「より多くの記事が読まれること」に主軸を置いたnoteのエンジンは発想がそもそも逆でありSEOライティングを持ち込んでもパフォーマンスにはつながらない。
逆にライティング初心者や始めたばかりの人でも自分の記事がすぐに人目に触れるというのはnoteの魅力である。

受動的な読者に受けるのは「ハードルの低い」読み物

先述の通り、noteの読者は「この問題を解決したい」という前のめりなモチベーションではなく「なにこれー面白そうー」という半分口を開いたような脱力状態で記事をピックするのでニッチで複雑な記事タイトルではなく「誰でも興味を持ちやすい」記事が読まれやすい。
これは新聞や雑誌の見出しの考え方に近い。それが目に触れる数はある程度担保されているので、あとはどれだけ多くの人にとっての「自分事化」出来るタイトルと記事を準備するかということになる。

例えば私のnoteでいえば
「LEGO投資の魅力を証券マンが語る」
という渾身のニッチネタよりも
「社会人が英語を勉強しようと思ったときに読む話」
のほうが圧倒的にスキが多い。
理由は単純にLEGO投資に興味がわく人より英語を勉強したい社会人のほうが多いからだろう。
ブログ(SEO)の世界では後者はまず競合が多すぎて検索結果に載らずLEGO投資のほうが読まれるはずだ。
noteでは「どのように競合のいない分野を攻めるか」を発想すると読まれない。至極シンプルな世界なのだ。

10スキの壁、絶対なんかある。

しかしいくつかnoteを書いてみるとある法則に気づく。
適当に書いた記事でも間違いなく即効でスキは貰えるのだが、2スキとか3スキとかくらいで止まる。いっても10スキはなかなか到達できない壁があるのだ。
これは推測だが「誰でもスキを貰えて書く喜びを感じてもらえる」というコンセプトを満たすために一定のスキが発生するまでは優先的に記事が表示されるが、それ以降はガクッとスキされるペースが落ちるのだ。
当然といえば当然だが、これは新しい記事やまだスキのない記事が優先的に表示されながらも時間の経過や「スキされる率」などを加味して徐々に掲載が落ちていくためだろう。
それにしても(少なくとも私の場合は)図ったようにスキが一桁で止まる記事が多い。
先述の「初心者でも読まれる」というエンジンに甘んじてクソみたいな記事ばかり書いていてもスキは伸びないのだ。

「タイトル」だけ大衆向けにアレンジしよう

クソみたいな記事のほうが読まれやすいとはいえ、もちろん好きなことを好きに書くことが多くの人にとってのnoteの魅力であるならば「受ける記事を書く」ということは本末転倒だろう。
結論、noteのエンジンなどそれほど意識せずに、思うがまま好きなことを書けばよい。
ただ「もう少しスキがあったらうれしいなぁ」と思うのであれば記事の内容は自分らしく書きながらも、タイトルを考える際に少しでも多くの人の目に留まるように「このタイトルだとニッチすぎないかな」という視点を持つだけで十分だと思う。
内容は思うがままに、タイトルは大衆に合わせる。これが趣味としてのnoteではちょうどよい気がしている。

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