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胎内記憶編 ~地球体験の話~

「ボク、昔は猫だったんだよ」
「ただの猫じゃないよ。宇宙猫だったんだよ」
「神様から『このお母さんから生まれてくれない?』ってお願いされたんだよ」
そんな不思議な息子と妻と、平凡な私のお話です。

生まれる前の地球体験の話

「お母さんのおなかの中に入る前にね、1週間くらい地球体験ができるんだよ」

地球体験?

「うん、生まれるところがどんなところなのか~って、実際に来てみることができるの」

お、そうなのか。
どんなものを見たの?

「家の周りとか、凄い都会のところとか見てたよ」

そっかぁ。その時はどんな姿だったの?

「まだ、かたちは無いかな。なんていうか、魂がそこにあるかんじ」

それは皆が体験できるの?

「うん、そうだよ。屋根の上で日向ぼっこしてる子もいる」

いいねぇ、日向ぼっこ。
地球体験中に何かおもしろいものとかあった?

「うん、ご飯が美味しそうだった!」

そうか、そうか、良かったねぇ。

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お腹の中の視点の話

「お腹の中に入る前※1はね、3つの視点があるんだよ」

3つ?

「お母さんから見た視点、お父さんから見た視点、あと、上から見た視点」

上から見た視点? 雲の上から?

「ううん、雲の上からじゃなくて、天井から見ている感じ」

へぇ、そうなんだ。

「うん、だからお母さんの顔も、お父さんの顔もわかってたし、何をしているかもわかってたよ」

そ、そっかぁ。
(何か変なことしてなかっただろうか・・・汗)

「それでね、お腹の中にいるときも外が見えるの」

ほうほう、それも3つの視点があるの?

「ううん、違う。もう、この世界の肉体があるから、その範囲でしか見えないの」

じゃぁ、どうやって外を見てたの?

「お母さんのおへそから外を見れるんだよ。望遠鏡覗くみたいに」

へぇ、そうなのかぁ。

「うん。だからお母さんの顔は見えないんだよね。お父さんの顔は見えたけど」

ふむふむ。

「まぁ、見えるのは目ができてからだけどね」

なるほどねぇ。


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細胞さんの話

お腹の中にいたとき、声とかは聞こえてたの?

「うん、聞こえてたよ。でも、こもって良く聞こえない時もあったから、そういう時は細胞さんに教えてもらってた

ん? 細胞さん?

「そうそう、お母さんの体の中の細胞さん。いっぱいいてね、良くお話してた」

さ、細胞? どのくらい居たの?

「いっぱいだよ、休憩してる細胞さんもいたし、ぞろぞろと列を作って『元気にしてるかー?』って見に来てくれる細胞さん達もいた」

それは賑やかそうだなぁ。

「うん、賑やかだったから寂しくなかったよ」

細胞さんって、どんな形してた?
やっぱり四角かったり、まるかったりしてたの?

「うーん、そんな感じじゃなかったなぁ。顔があって、短い手足があるの」

「『もやしもん』みたいな感じ?」

「そうそう、そんな感じ。細胞さんは『もやしもん』」

オリゼーみたいなのがいっぱいいるのか・・・


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妊娠中の食べ物の話

※家族3人の会話

「お母さんね、妊娠中とか、おっぱいあげてる時はね、お刺身とかの生ものは食べないようにしてたんだ」

そう妻が息子に語ると、息子はこう返した。

「お母さん、それ正解。生ものはいろんな菌とかいるから、赤ちゃんがお腹の中にいる時は食べない方が良いよ」

「そうなんだ。他に食べない方が良いものってある?」

「うんとね。豚肉」

豚肉?

「うん、少しなら良いけど、取り過ぎはダメ。お肉なら鶏肉が良い」

そっかぁ、他には?

「うーん、チーズかな。これも少しなら良いけど、取り過ぎはダメ」

乳製品が良くないってことか

「あ、それはお母さんもわかる。乳製品を摂るとね、すぐ乳腺が詰まるんだよね」

「うん。ケーキとかもダメだね」

そうなんだ。じゃぁ、逆に食べた方が良いものってある?

「野菜だね。でも辛いのはダメ」

なるほどなるほど。

※1 2024/4/25 加筆・修正
 修正:『お腹の中にいる時はね』→『お腹の中に入る前はね』
 加筆:お腹の中にいるときの視点について


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