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[組織ブログ Ver.29]「垂直的成長」は令和の社会人にとって必須になると山根は思っています

これから「水平的成長」よりも「垂直的成長」が驚くほど評価される時代が訪れる。潜在的にそう感じていたのですが、明らかにそれが確信に変わったのが2024年でした。

本ブログではその背景となった内容を記載したいと思います。




0. 水平的成長と垂直的成長とは?

水平的成長とは
 「スキル」 の成長
 仕事をする上での知識や経験の成長
 いわゆる業務スキル+人間力(ヒューマンスキル)
 例えば、採用コンサルティング力 / コミュニケーション力 / ロジカルシンキングなど
 学習で「成される」成長

垂直的成長とは
 「人としての器」 の成長
 心の成長
 視座の高さ
 勉強すれば成長できるわけではない
 試練、葛藤、苦しみなどが生み出す、気づいたら大きくなっていた類
 学習で「成されない」成長


1.PCのOSとアプリケーションで、水平的成長/垂直的成長を説明してみる

成人発達理論のこの2つの成長の違いを、PC (パソコン)に搭載されているOSと、その上に乗っかっているアプリケーションで説明することが多いです。

1-1. OSとは?

皆様、ご存知かと思いつつ、簡単に説明をすると、OSとはオペレーティングシステムのことです。おそらくWindows PCかMac PCのいずれかを1度は使ったことがある方がほとんどかと思うのですが、Windows PCにはWindows OS、Mac PCにはMac OSこちらが既に搭載されています。
すごく古い慣用句ですが、「パソコンはOSがなければ、ただの箱」と僕が大学生になった頃に説明を受けた記憶があります。つまり、僕らが当たり前のように使用しているパソコンは、OSが当たり前のように搭載されていますが、そのOSがなければただの箱で、アプリケーションを買ったとしても作動しません。

1-2. アプリケーションとは?

皆様にとってはOSよりもアプリケーションのほうがイメージが付きやすいかもしれません。アプリケーションとは、皆様が毎日のように使っているパソコンやスマートフォンにダウンロード/インストールされているアプリケーション(ソフト)のことです。
例えば、エクセル、パワーポイント、このような数十年前から存在するアプリケーションもその類ですし、「スマートフォン」に乗っかっているアプリケーションもその類です。
例えば、メモテキスト、計算機(電卓)、LINE、SMSメッセージ、これらもアプリケーションの類です。繰り返しになりますが、僕らがパソコンやスマートフォンを使うにあたり、意識的に開いているツールといいますか、それがアプリケーションのことです。

1-3. 水平的成長とは、アプリケーションの数を増やすこと

前述した通り、水平的成長は「スキル」の成長になるため、いわゆるアプリケーションの「数」を増やして、解決することができる課題の数を増やす、そんなイメージです。ここで誤解がないように説明しておきたいと思うのですが、平成後期/令和の時代において、アプリケーションも「アップデート」をすることができるようになっています。
例えば、僕らが毎日のように使用しているLINEについても、おそらく開発リリース初期のLINEと、2024年のLINEでは大きく機能が異なるはずです。これは、LINEが常に「クラウド上」に存在していることから、成し遂げることができることです。App Store上で「アップデート」の通知があり、そのボタンをクリックすると、LINEが最新バージョンにアップデートされます。何が言いたいかと言うと、本ブログでは「水平的成長をアプリケーション」、「垂直的成長をOS」と表現しているのですが、アプリケーションも昨今の時代においては「アップデート」することができるため、OSと少々混同するような概念になってきている、その点をご注意いただければと思います。
その上でもう少し本項について説明をすると、

2008年のmixi
2012年の頃のGREE/Mobage
2016年の頃のメルカリ
2020年の頃の●●

このように、その時期においてそれぞれにトレンドとなるアプリケーションは異なります。その時期において求められる機能が違ったり、時代背景などもあるのかなと思います。つまり、「アプリケーションのライフサイクルは非常に速い」そして、「このライフサイクルの回転は今後さらに早くなっていく」これは避けられない事実になると感じております。詳しくは本ブログの後半で説明をしたいと思います。

👆 当社の社内でメンバーに本項の説明をした際に使用したスライドです。

1-4. 垂直的成長とは、OSをアップデートし続けること

皆様、おそらく本ブログをご覧いただいている半分以上の方がiPhoneを使っていらっしゃるのではないかと思います。ただ、iPhoneの「型」については様々だと思います。例えば、僕はiPhone X 3を使っていますし、iPhone 10を使っていらっしゃる方もいるでしょうし、iPhone●●SEを使っていらっしゃる方もいると思います。ただ、僕らは異なるiPhoneの「型」を使っていながらも、iPhoneの「OS」についてはアップデートをすれば同じ機能を使うことができます。ちなみに下記をご覧ください。

これは僕が独自に調べたiPhoneの各OSにおける機能のアップデートです。抜粋して記載をしているので、一部不足もあるのですが、ご了承ください。

前項で説明をした「アプリケーション」との違いとしては、アプリケーションのアップデートも可能ではあるのですが、OSほど多種多様な対応のアップデートをすることは難しいと思います。また、OSはどこに行っても使うことができます。日本でも外国諸国でも、10歳の小学生でも、80歳の方でも同じように満足して使うこともできる機能だと思います。

1-5. (補足) OSは人間が仕事/生活していく上で重要なこと

1つ補足をすると、OSを磨き続ける事は、人間が長い間仕事をしていく上で、少し大げさな表現をすると、人間が生活していく上で、「重要なことをアップデートし続けること」を指します。少しミクロの話をすると、このOSを磨く事は、不動産業界でも製造業界でもIT業界でも人材業界でも、同じように活用ができる能力である事は間違いありません。また、「生活」と表現しましたが、友人同士のコミュニケーションや、彼氏/彼女、そして夫婦関係でのコミニケーションにおいても大いに活用でき得ることだと僕は思っています。

2. なぜ「垂直的成長」に山根はそこまでこだわっているのか?

僕は当社ポテンシャライトが垂直的成長を成し遂げることができる会社にしたいと思っています。それが社員にとってもハッピーなことでしょうし、当社ポテンシャライトの成長における最も近道だと感じているからです。

ただ、なぜ僕がここまで「垂直的成長」にこだわっているのか?
説明したいと思います。

2-1. 今保有している「スキル」が廃れるサイクルが間違いなく速くなる

「リスキリング」この言葉を1度も耳にしたことがない方は少ないのではないでしょうか?リスキリングとは、現在自分自身が持っているスキルを変えていく行動を指します。個人的にリスキリングを無視できないと感じ始めたのは「生成AI」の登場です。生成AIはGoogleも脅威に感じさせる存在だと思っており、世界をひっくり返す可能性も十分に秘めています。僕の仕事もなくなってしまうかもしれません。例えば、生成AIによってSEOブログ(記事)を数分で作成することができるサービスを知りました。これまでSEOライターと言うポジションが存在していましたが、向こう数年で幾分か淘汰されてしまう可能性も十分に上がってきています。

C-NET Japanさんより

本内容は社内でもメンバーに伝えた内容にはなりますが、IBMさんが外部公開している内容の1部です。つまり、僕らが当たり前のように仕事をしている内容について、4割ほどが必要ではなくなっていく、そんな内容になります。そして同時に下記もご覧ください。


C-NET Japanさんより

こちらを見て、なんとなくこうなるとは思っていましたが、ここまで顕著な遷移があることにビックリしました。ご覧いただきたいのは、2016年にいわゆる「技術」が重宝されていたのですが、直近においては「技術」が重要であると回答した人は少ないことを指します。一方で、圧倒的にポイントが高いのは、いわゆる「人間力」です。人間力と記載をすると「コミュニケーション力」「ロジカルシンキング」と思われがちかもしれませんが、おそらくコミニケーション力もロジカルシンキングもテクノロジーによって幾分か代替される時代も来ると思います。そうではなくて、「チームで効率的に動く能力」「プライオリティースキル」「リーダーシップ」、このあたりの能力が重宝されていることはすごく納得感がありました。
上記のスライドにおいて、2023年求められるスキルは「垂直的成長」が大きく向上させることができる項目がほとんどなのです。(と山根は思っています)。もう少し詳細に説明をしたいので、次項に続きます。

2-2. さらに大きく差が発生するであろう「垂直的成長」について

2020年前後から、大きく2つの事象が発生しました。

1つ目は、「雇用形態」の自由化。
これまで正社員が偉い、と言う風潮がありましたが、フリーランスや副業、業務委託など非正規雇用の人数が増えました。これ自体は良いことだと思っていますが、僕は採用の仕事をしていて感じるのは、社員の採用ニーズが下がることが一切ないことです。副業やフリーランス、業務委託のメンバーにおいても、ニーズはもちろんあるのですが、ほぼすべての会社において、フルコミットの正社員でなければならない理由、そしてフルコミットの正社員でなければ担当することができない仕事が存在してるように思います。
また、それらの雇用形態と問わず存在している、メンバーのリーディング/マネージメントに手を焼いている企業さまがほとんどだと思います。そのため、結果的に「マネージャー」の類の求人が多く発生してきていると、肌感覚として思います(これは求人数のファクトなどを調べているわけではないので、ご了承まで)。

2つ目は、勤務地の自由化。
つまり、リモート勤務が増えたことです。リモートについて反対したいわけなのでは一切なく、むしろ良い動きだと思います。当社ポテンシャライトもリモート勤務はOKにしていて、ただ出社を求める頻度は高いタイプの会社だと思っています。
リモート勤務が当たり前の時代になってから、これまで想像もし得なかった問題が多数発生しています。これは「構造」が生んだ問題だと捉えており、誰がリモート勤務したとしても、同じ問題が発生する構造と捉えた方が良いと思っています。全員がリモートの会社においても、独自の問題を抱えているはずです。意図的にコミュニケーションの量を増やしたり、もし増やさなければ、別の問題が発生する、そんなこともあるでしょう。
勤務地が異なると「一体感」を生むことも難しくなるでしょうし、一体感が生まれなければ「マネージャーがきちんとできていない」と言う雰囲気となり、メンバーとマネージャーの距離も遠のくこともあります。1つ目の雇用形態の部分でも記載しましたが、いわゆるリーダーシップ/マネージメントにおける重要度がさらに上がってきており、「リモート勤務」と言う構造が生んでいる問題や課題を、解決することができるリーダーシップを発揮するメンバーのニーズはぐんぐん上がってきてるように思います。

本項においてリーダーシップ/マネージメントと言う記載をしましたが、管理(マネージメント)を求めているわけではありません。そうではなくて、「垂直的成長」、つまり「人間的な器」が広い人間であればあるほど、この先、間違いなく重宝される時代になるであろう、そう考えています。その背景が前述した2つが代表的な事例だと感じています。

2-3. 止まらない少子高齢化と、加速する離職までの期間について

皆様、ご存知の通り、少子高齢化は避けられない事実です。

これはポテンシャライトで作成したグラフになりますが、僕がよくメンバーに伝えているのは「35年で35%の労働人口比率が下がるであろう」と覚えるようにと伝えています。もし仮に35%の労働人口を失ってしまったら、日本はどうなるのか?もちろん経済力が下がってしまう可能性もありますが、僕はHRが専門領域なので、やはり「採用活動」についての影響を考えてしまいます。35%の労働人口の減少は、これから35年をかけて、採用活動が1.5倍から2倍ほど難易度が上がることがほぼ決定的だ、ということです。令和の時代において、採用活動がさらに困難を極める中、今の体感よりも1.5倍から2倍さらに困難になる時代が来る。「リクルーターの能力が重宝される時代が来る」と言われていますが、僕はもう一つ別の観点にも注目しています。
それは、「離職までの期間が短くなること」です。

こちらは僕が社内に共有したスライドになりますが、平成の時代と比較しても、離職までの期間が短くなる要素が非常に多いです。
日本は「終身雇用」と言われてきましたが、最近はその風潮が弱まってきています。そして、今後さらにその風潮が弱まると感じています。「採用活動が困難を極めるようになる」と前述しましたが、それと合わせて離職までの期間が短くなると思っています。

では、前述した2つの事象が発生したら、日本の法人企業が何を考え始めるのか?僕の回答としては、「離職率を下げるための施策を真剣に考え始める」です。さらに細かく説明をすると

「これまでの組織に対してのあり方/考え方が通用しないと認めることができた企業から、令和版の、サステナブルな組織のあり方を模索し始める。ただブランド力がある、ただスキルを身に付けることができる、などの段落的な社内外におけるメッセージングではなく、本質的に「組織」における強みを見つけ出し、それを発信する時代が来る。」

これが発生すると思っています。もう既に時代は動き始めています。

前述した通り、労働人口の減少と離職までの期間が短くなる事は避けられない事実であり、これをどう解決するのか?その答えは「垂直的成長」にあるのではないかと。
ただ、「垂直的成長」だけでは、これまで記載をした内容を解決することができません。さらに詳しい話をすると、「発達指向型組織」を目指すことが、その答えにたどり着く1番の近道なんだと、僕はそう概ね結論を出しています。「概ね」と記載しましたのは、まだ100%の確信が持てているわけではありません。ただ、自分の中で深く納得するための材料が多数存在しており、「ほぼほぼこうなるであろう」と感じることができています。


3. 社員(個人)が本件に気づいても、組織を動かす事は極端に難しい

本項については、少々ポジショントークになってしまいますが、僕は会社の代表です。本ブログに記載している事は100%本音で書いていますが、代表である僕が本内容について皆様に発信をしたいと思うほど本気で、そのように動き始めようとしています(動いています)。

本ブログをご覧いただいた経営陣「以外」の方で「共感」いただける方がいらっしゃったら、本件を会社の代表クラスに「提案」する事は非常に骨が折れることかもしれません。なぜならば、本問題を肌で感じることができなければ、ここまで熱量を持って新しい組織のあり方にチャレンジをする企業さまはいらっしゃらないのではないか?と感じているからです。そう感じている理由も記載したいと思います。

3-1. 最も難しい発達段階「4」から発達段階「5」への道のり

こちらのスライドは成人発達理論における「垂直的成長」の発達段階を説明している内容です。会社の経営陣クラスの方々は、少なくとも発達段階4に到達している方が多いと感じています。

そんな中で、発達段階4から発達段階5に到達するためには、「強い自己喪失」を体験しなくてはなりません。

「自己喪失」については下記ブログをご覧ください。

上記ブログの内容を一部抜粋します。

「自己喪失」は「別れ」「裏切り」から生まれる、と言う記載が本書籍にあります。これには僕自身ものすごく納得感があります。なぜならば、「自己喪失」を「自分自身」の力だけで成し遂げることができる人は稀だと感じているからです。

中略

自分が大切にしてきた独自の価値観を手放す際に重要な事は、自己喪失をするために、どれだけ「準備ができているか」ということです。
これは自分の限界を、他者、特に非常に親密な方に晒すことを含みます。自己喪失と言うのは、次の発達段階に進むために常に発生することですが、特に発達段階5に至る自己喪失と言うのは、「自分の価値観を他者に押し付けることができない」「自分の成功や業績を、他者を評価する基準にすること」と言う認識に先立って起こります。

では、発達段階5に至るためにどのような事が必要なのか?

自分の世界観の限界を認識するために、自分の人生及び自分のキャリアにおける業績などに対する無意識的な同一化から抜け出さなければならない。自分の合理性を犠牲にしてでも、他者の「知性」以外の要素を、例えば「心」や「魂」と言う要素を受け入れられるようにならなければならない。(多くの人が、受け入れているような発言をするが、実際のところ受け入れることができていない。)自分にとって「現実(リアル)」と思えることの範囲を拡大し、多くの可能性に自己を開かなければならない。
つまり、会社の経営陣たちが「強い自己喪失」を体験した際に、それを受け入れて、認めて、自分が変わろうとしなくてはなりません。

「人の器」を測るとはどういうことか 成人発達理論における実践的測定手法  より

1つ補足をしておくと、皆様がお勤めされている経営陣たちが全員、発達段階5に到達してる可能性もあります。ただ、自分自身がどの発達段階なのかはわからないようです。本ブログの内容に共感をいただき、「会社を変えていく」と言う強い意思を持っていただける方がいらっしゃったとしたら、強い覚悟が必要であると同時に、会社全体をどのように巻き込んで動いていくのか?これは僕も一緒に考えたいと思いますので、ご興味がある方は僕に直接ご連絡ください。


4. (話を戻す) これから熱を帯びる「垂直的成長」について

実は、僕が成し遂げたいのは「垂直的成長をすることができる会社を作る」のではなく、「発達指向型組織を作る」ことです。

発達指向型組織の説明をしようとすると10,000字でも足りなくなってしまうので割愛をするのですが、下記2つのブログは参考になるかもしれません。ご興味をお持ちの方はご覧ください。

垂直的成長は、「人間/社会人としての器を広げていくこと」になりますが、この器の広げ方がものすごく難易度が高いと思っています。そのためには、様々なステップが個人的には必要だと思っています。誤解がないように申し上げますと、発達指向型組織について、僕そして自分自身本分野に強い興味を示したものとして、個人的に何をどのようなステップで進めることができれば、発達指向型組織にたどり着けるのかは、「案」を持っています。その案については、また別のブログでご紹介しようかなと思っていますので、ご認識よろしくお願いいたします。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
※当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

今後も採用/人事系のアウトプットを続けていきます。
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