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言うはずが無いだろうそんなことを俺の家族が‼

大ヒット上映中の劇場版『鬼滅の刃 無限列車編』もうご覧になりましたか?(*公開当時に執筆された記事です)

私はもちろん公開初日に観てきました。映画館自体も全国で工夫がなされていて飲食禁止&マスク着用が義務付けられ安全に観ることが出来て良かったと思います。

興行成績も非常に好調のようでなにやら歴史が変わる瞬間を凄く近い位置から見ている気がします。

さて今回の記事ではなるだけネタバレにならない範囲で『鬼滅の刃』に関する二つのトピックについて語っていこうと思います。

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アニメーションとしての『鬼滅の刃』の凄さ

漫画原作の作品をアニメーション化する際の凄さってわかりますか?

これは制作することが大変とかいうレベルの話では無く、どちらかというとコンセプトや方針に近いレベルの話です。

もっとわかりやすく表現すると「いざ自分が『鬼滅の刃』という漫画原作をお預かりしてそれをアニメ化する際にどういった方針で料理していくか?」ということです。

たぶん一般の方々の多くは「え?素晴らしい漫画原作があるんだからその通りに作ればいいんじゃないの?」と思われるかもしれません。

ハッキリ言いますが漫画原作のまんまその通りに作られているアニメーションはほぼ存在しません。

本当にこれはかなり業界寄りというか制作に関する考え方の話なので、ちょっと一般の人にはなかなかイメージし辛い話になるかもしれません。

『進撃の巨人』も『NARUTO-ナルト-』も『ジョジョの奇妙な冒険』も、そして『鬼滅の刃』も漫画原作の通りには作られていません。

漫画と映像作品(アニメ)では媒体が異なることとレギュレーションと呼ばれる規制&ルールが全く違いますし、テレビアニメなどは特により多くの人に観てもらいやすくするために多くの変更点が加えられます。(場合によっては加えるだけでなく削減されます)

本来、地上波で放送することを前提としたアニメーション作品で(鬼とはいえ)首を斬るなんて表現はほとんどの制作会社が自粛しますが、真っ向から作品性を重視し首を斬る表現をしっかりと描いたことは称賛されるべき大英断です。

しかし私はそれ以上に本作『鬼滅の刃』のアニメーションにおける大きな(漫画原作からの)変更点に賛辞を贈りたいと思っています。

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それはナレーションの削除です

みなさんお気づきでしょうか?漫画原作の『鬼滅の刃』には結構な頻度でナレーションが入っています。しかしアニメーション『鬼滅の刃』にはそれが一切使用されていないのです。

これは脚本レベルからの変更点です。

さすがに実例を出さないと理解しにくい部分だと思われますので引用しながら解説していきますね。

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