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ポケモン WCS2022 ベスト8 使用構築

WCS2022 Day2で使用し5-2
Day3を地下トナメ含めた3回戦まで進みベスト8となった構築です

【構築経緯】

全国大会で使用した白馬ザシアンが様々な理由で勝てなくなり新たな構築を握ることを余儀なくされました。
ザシオーガ・グラザシ・黒バドザシアン・白バドパルキアetc...色々使いましたが「今更ザシオーガやRinya sunを握って他の練度を極めたプレイヤーに追い付けるのか...?」と疑問に感じました。
見知らぬ人との対戦でも明らかに自分より格上のザシオーガ使いがいる。
そんな現状でこれからどうやって周りのザシオーガに差をつけるのか?
極論、自分は世界一のザシオーガ使いやRinya sun使いになれるのか?
そう考えると自分に自信が持てず勝率も良くなかったので一度これらの構築から離れることにしました。
Day2環境を勝ち抜く為には「ザシオーガ・グラザシ・黒バドザシアン・白バドパルキア」の4つに対して大きな不利を取らない(最低でも微不利ぐらいで戦える)ことが大切だと考えていました。
そしてこの条件に当てはまると思ったルナアーラ+グラードンを使ってみたところ、それなりの勝率を出せたのと個人的な思い入れで気持ちが前向きになったので今後もっと良い構築案が出てこない限りはこれで行こうと決めました。(結果出てきませんでした)

【個別紹介】

かなり簡潔に書きます

ルナアーラ@パワフルハーブ
控え目:233-×-137-189-128-112 (H164-×-B220-C116-D4-S4) S個体値19
【シャドーレイ・メテオビーム・ワイドガード・トリックルーム】
なんと!WCS2019で使用したのと同一個体です。
素早さをどうするか直前まで悩みましたがトリル下で相手のカイオーガより先に動ける方がザシオーガへの勝率が高くなると考え112まで下げることにしました。
Bを高くしてるのはファントムガードが切れた後のザシアンの巨獣斬やガオガエンのじごくづき、グラードンのシャドークローなどを耐えられるラインを少しでも引き上げる為です。

グラードン@食べ残し
意地っ張り:207-189-161-140-111 (H252-A12-B4-×-D236-S4)
【断崖の剣・ヒートスタンプ・ビルドアップ・守る】
ビルドアップ食べ残しグラードン
炎技にするとザシオーガに強くなり岩技にするとRinya sunに強くなる。
Bo3でビルドアップ+ダイアースによる要塞プランを持てるのが強み。
チョッキも捨てがたいのですが、守りながらトリルをしたりビルド積みながらトリルする動きを捨てたくなかったので今回は採用を見送りました。
当初はS112で使用していましたが相手のS112カイオーガと同速で天候を奪い合う展開を避ける為111に引き下げました。

オーロンゲ@満腹お香
慎重:202-140-108-×-115-80 (H252-B180-D76)
【不意打ち・トリック・リフレクター・怖い顔】
黒バド、グラ白馬、ルナアーラ、時々グラザシに選出します。
ソウルクラッシュと不意打ちどちらを採用するか悩みましたが最終的に黒バドを意識した不意打ちに決まりました。
結果論を語ると不意打ちがないとDay2で敗退していた可能性があるのでこれで正解だったと思います。

ガオガエン@シュカのみ
腕白:202-136-134-×123-88 (H252-A4-B92-×D100-S60)
【猫騙し・フレアドライブ・挑発・捨てゼリフ】
ポリ2モロバレルオーロンゲ辺りに挑発を使いたかったので悪攻撃技は切りました。
自分が取れる選択肢が増えるのでBo3では特に強いポケモンだと思います。

リザードン@弱点保険
穏やか:185-×-115-130-121-131 (H252-×-B132-C4-D36-S84)
ブラストバーン・暴風・原子の力・守る】
ルナアーラ+グラードンのパワー不足を補うポケモン。
威嚇orリフレク込み巨獣斬+強化アイテム無しカイオーガのダイサンダーを概ね耐えるラインまで耐久に寄せました。
弱点保険を持つことでカイオーガにも積極的に選出することが可能となっています。弱点保険リザードンの起源であろうリンヤさんに感謝。

トリトドン@オボンのみ
穏やか:218-×-113-112-121-46 (H252-B196-D60) S個体5
【大地の力・冷凍ビーム・あくび・守る】
ルナグラのこの枠はフシギバナが主流ですが自分はトリトドンで採用しました。トリトドンの最大の強みは相手のカイオーガのダイストリーム展開を抑制できることだと思ってます(見せポケにもなれる)
弱点保険リザードンを採用している兼ね合いもあってこの構築の場合はトリトドンの方が相性が良いと結論付けました。
グラードンに食べ残しを持たせているのと、集中で落としに来られた時に耐え凌げるのが強かったのでオボンの実を採用してます。

【対戦レポート Day2】

対戦内容覚えきれてないので、やや大雑把になってます。

1回戦 Adrien Hurley[US] ×〇×

1戦目あくびの入った白バドが交代してくるのを読んで行動するとポリ2の味方イカサマで白バドの弱点保険が発動しブリザードランスで盤面が崩壊。白バドは眠ったものの2-4になった状況をひっくり返せず負け。
2戦目は挑発ガエンを上手く活用して取り返すも3戦目でパルキアがダイアイスを所持してることが発覚。
「え?ダイアイス??噓でしょ...🐧」
珠ダイアイスでグラードンがワンパンされ絶望的な状況に。
そのまま押し切られて負け。0-1

残り5-1しないとDay3に進めないって考えると既に厳しい状況のよう思えましたが気持ちがネガティブになるだけなので切り替えて2回戦に挑みます。

2回戦 Eric Rios[ES] 〇××

なんと!2019のTop8で対戦した相手と当たりました。
数多くの大会で結果を残しているスペインの強豪です。
こちらのトリトドンの欠伸を使いながらサイクル戦に持ち込みます。
1戦目はプラン通りに勝利したものの2戦目で選出を変えたのが逆効果となり負け。3戦目は試合中盤までは優勢だったものの、こちらのグラードンに岩技がないのが致命打となり接戦ながらも敗北。

0-2 これ現実??

言いようのない絶望感に蝕まれる
何時間練習しようが片道13時間の飛行機に乗ろうが負ける時はこんなにもあっけなくて一瞬なんだと謎の悟りを開いてました。
そうやって容赦なく切り捨てられていくのが勝負の世界。という当然の事実を久しく忘れていたのかもしれません。

3回戦 Szymon Wojdat[PL] 〇×〇

グラ白馬との対戦。相性では「やや有利」ぐらいに捉えていました。
1戦目勝ち。2戦目同じ選出をするも相手に対応されて負け。3戦目今度はこちらが解決策を用意して勝ち...と「Bo3」を感じる試合でした。
対戦が終わって相手が悔しそうにしているのを見て「2敗組が対戦するってこういうことだよな...」と3年前に2敗した状況で戦っていた時を思い出しました。
初勝利で1-2

4回戦 Lukas Auer[AT] ×〇〇

今大会初のザシオーガ
致命的な技外しに何度も見舞われルナグラの悪い部分がこれ見よがしに出てしまう。
「ここで俺は死ぬのか」と何度も脳裏をよぎりましたが、細い勝ち筋を追いながら強気の択を通して通して通して...ギリギリで勝利を掴み取りました。劣勢でもトリックルームから逆転を狙えるこの構築の強みが出た試合でもありました。
2-2 生還

5回戦 Federico Isola[IT] ×〇〇

露骨なオーロンゲ対策のマタドガスにダイアーク持ちのボルトロス
メタられてる上にマタドガスが守るか守らないかの2択を全て外すなど苦しい展開もありましたがリザードンをうまく活用して2・3戦目で勝利。
常に崖っぷちなのは変わりありませんが気が付けば3-2で希望が見えてきます。

6回戦 James Evans[US] 〇〇

アメリカの大型大会EUICのチャンピオン
オーロンゲの不意打ちが刺さった試合でした。
黒バドが襷を持っていなかったのもあり、相性有利で試合を進めて勝ち。
化身ボルトロスでリザードン対策をしていたようなので耐久リザードンが活躍した試合でもありました。
Twitterでお互いの存在を認知していたので自分がもっと英語喋れる人間だったらもっと話してみたかった。
今までの世界大会では海外勢と交流する機会もほとんどなく最低限の言葉が通じればそれでいいと考えていましたが2019で優勝したのがきっかけで声をかけられることが増えたので、この考えは改めた方がいいのかなと思うようになりました。
4-2 

7回戦 Shohei Kimura[JP] 〇×〇

Day3進出をかけたじんかけ勝負
1戦目 初手で大きなアドバンテージを取って勝ち。Day3進出にリーチ。
2戦目 ルナアーラでトリルしてから状況的に五分となりますが、ことごとく読みを通されどんどんリードが広がり敗北。一番無難そうに思える行動を取っていた自分のスキをつかれるような試合でした。強い。
3戦目 初手で巨獣斬+ダイサンダーでリザードンがゴクエンを打てないまま落ちるのを嫌いゴクエンを選択。絶対に100点は出ないけど70点は出るようなプレイ。今になってみると凄く弱気だなと思う。
2ターン目 カイオーガのダイアタックでS関係が逆転したのもありリザードンはダイウォールを選択。トドンの圧もあるしグラードンは守ることもできる。リザードン放置もかなり勇気が必要と総合的に考えてグラードンに巨獣ダイスト集中はないと判断して動かすと相手はガッツポーズ。
「まさか...」と思いましたが、そのまさかでグラードンが倒される。
その場で負けを覚悟しましたがトリトドンではなくガオガエンを選出していたのが功を奏し、まだ見せていなかったワイドガードと麻痺しても動き続けたルナアーラの活躍も相まって勝利となりました。

雷でルナアーラが麻痺したことを踏まえても運に恵まれた試合でした。
ダメージ計算したら最後1回余計なワイドガードを押してました。よっぽどの低乱数引かない限り落ちてたから勝算が高いのはワイガじゃなくてシャドーレイ。内心落ちるかなと思いながらも確信が持てず欲張りました。反省。
私のミスをカバーする為に痺れず動いたルナアーラ、よく頑張ってくれた。

Day2終了
結果5-2でDay3進出。素直に嬉しかった。
WCS連覇も夢じゃないところまで近づいてきました。

【対戦レポート Day3】

Top32(地下トナメ) Leonardo Bonanomi[IT] 〇〇

イタリアの有名な強豪プレイヤー
Day2最終戦で対戦したじーんさんと同じ6匹(中身は違う)
じーんさんとの配信卓でこの6匹に対してどういった選出と動きをするのか映ったので違う戦略としてリザードンで打開ダイマするプランを取ることにしました。
1戦目 相手の選出はザシオーガガエンゴリラ
じーんさん同様、やはり強い人はこの選出をしてきますね。
こちらは先発ルナグラでスタートし、相手の珠カイオーガのダイマを凌ぎながら後半リザードン+グラードンの並びを作ることに成功。1戦目勝ち。
2戦目 相手の負けん気ボルトが隠し持っていた怪電波に苦しめられるも途中、強気の行動を通して勝ち。
Top16入りを果たしました。

Top16 Ko Tsukide[JP] 〇〇

2019シニアチャンピオンvs2019マスターチャンピオン
マスターのチャンピオンが元シニアのチャンピオンに負けたら超カッコ悪くないか??と内心思っていたので負けたくない1戦でもありました。
最強クラスに強い人物なのは周知の事実なので心して挑みます。

※会場内配信の試合をUPされてる人がいたので一応リンク貼っておきます

1戦目 初手リザードングラードンvsザシアンカイオーガ
ダイジェット断崖を押すもザシアンに外れ、やや劣勢なスタート。
試合終盤、ルナアーラが根源の波動を避けて断崖外しの貯金が帰ってくる。
状況が好転し最後はシャドーレイで相手のゴリランダーを削りきって勝ち。
2戦目 初手リザードングラードンvsザシアンカイオーガ
気が付いたらDay2最終戦から7回目のザシオーガガエンゴリラ。
先発ガエンザシアンやゴリラオーガだとかなり有利になれるんですが、やはりそんな隙を見せてくれるプレイヤーは世界大会に存在しません。
初手でアドバンテージを稼いだと思いきや2ターン目で取り返されるなど、お互いの攻防が続く中、最後は断崖の剣をガオガエンに命中させて勝利となりました。グラードンよく頑張った。
Top8に駒を勧めます

Top8 Eduardo Chunha[PT] ××

ご存じ今年のチャンピオンとなったEduとの対戦
構築相性では決して不利な相手ではないと内心思っていました...が、結果は今大会初のストレート負け。
1戦目2戦目共に初手で1番されたくない行動を取られたのもあり相手が上手かった。ボルトロスのダイアークを警戒して自滅したのと「構築相性では有利」と高を括ってらしくないプレイをしたのは悔いが残りますが、つまるところ自分の実力不足だったのかなと思います。
余談ですが対戦後に通訳を通して「あなたを尊敬していて目標にしていた」と話してくれて嬉しくなった。自分もEduのことは2016年に認知していて、今大会の優勝候補の1人だと思っていたので優勝してくれてよかった。GG

ということで私のWCS2022はここで終了となりました。
色んな人に応援されてたようで公式大会でアウェーな立場になることが多かったの自分にとっては少し新鮮でした。
Twitterでリプくれた人、配信観ながら応援してくれてた人、その他諸々全てに感謝🐧


【感想】

3年振りに開催されたWCS。本当に楽しかった。
その事実があるのは間違いない。その反面悔しい気持ちもあります。
0-2からTop8まで来れただけでも十分...と考えることはできません。
なんて欲深いんだと自分でも思うけど、自分が欲深くなれる場所はここしかない気がするのでこれでいいんじゃないかと思う。
一度世界王者になったから終わりじゃない。
「また世界一になりたい」というのも間違ってないけど少し違う。
「何か一つのことに熱くなれる。真剣に向き合うことができる」ということが自分にとっての幸せの形の1つなんだと思う。
なんやかんや言っても結局自分はこのゲームのことが好き。

来年はWCS初の日本(横浜)での開催
次も選手として出られると嬉しい。出れなくても横浜まで観戦に行きます。
世界大会には今後も何かしらの形で関わって行きたい。

それでは皆さん、次は横浜でお会いしましょう!!


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