糸切餅

って皆さんご存知ですか。「いときりもち」って読みます。

滋賀県有数の大きな神社「お多賀さん」こと多賀大社。その門前町である滋賀県多賀町で売られているお餅が糸切餅です。
お伊勢さんへ行ったら赤福餅、宮島へ行ったらもみじ饅頭、浅草寺へ行ったら芋ようかん、太宰府へ行ったら梅ヶ枝餅……、滋賀県民にとってはそれと同じくらい、お多賀さんと糸切餅はド定番の組み合わせです。
私も糸切餅は大好物。数ある滋賀県の銘菓の中でもトップクラス、あの赤福餅にも十分負けない美味しさだと思っています。

それなのに! ウィキペディアに糸切餅の記事がない! 赤福餅には劣るにしても、全国区の知名度があると思っていたのに…!

ということで、実は津軽旅行の前、糸切餅のことをちょこちょこ調べて、ウィキペディアに記事を作っていました。

調べてみると、結構面白いですね。
元寇をきっかけに生まれたお菓子という謂れが有名だけど、どうやら江戸時代に相撲好きの菓子職人が編みだしたというのが信憑性の高い起源らしい……とか。
多賀大社の真ん前にある「総本家」「元祖」の二軒が有名だけど、ちょっと離れたところに「本家」もある……とか。
そして「総本家」と「元祖」と「本家」のいずれも発祥の店というわけではないらしい……とか。
糸切餅はそのまま食べるのが基本だけど、焼いたり揚げたりして食べるのも美味しいらしい……とか。
最近「元祖」の店ではアレンジメニューの開発に力を入れてはるらしい……とか。

いやー、糸切餅は小さい頃から食べてきましたが、知らないことだらけでした。


調べていると、実物が食べたくなるものです。そこで今日、多賀まで買いに行ってきました。
今まで私は「総本家」と「元祖」の糸切餅しか食べたことがなかったので、今回買いに行ったのは「本家」を名乗るひしやさん。
「本家」は今も手作りを続けているため、製造数が少なく、売り切れになるのが早いとのことでしたが、無事入手できました。

本家ひしやの糸切餅。包装紙がうまく破れなくてちょっと見栄えの悪いところもありますが、見逃してください。


手作りということで、確かに形は不揃い。お米を蒸した香りがしっかりあり、食感はもっちもっちしていて、まさに「お餅」という感じ。餡の塩気はほとんどなし。
今まで食べ慣れた糸切餅とは、こうも違うのかと驚きました。どちらが美味しくてどちらが不味いというものではなく、どちらも美味しい。香りは今回食べたものの方が好みでしたが。


「本家」の糸切餅とは別に、糸切餅の天ぷらも買いました。2〜3個だけ買うつもりでしたが、「揚げたてやで〜」「今日は半額やで〜」という店員さんの声に負けて、7個買っちゃいました。

6個しか写っていないのは、写真を撮る前に1個食べちゃったため。

記憶にある限りは糸切餅の天ぷらを食べたのは初めてでしたが、塩気を程よく効かしてあって、これはアリ。大アリ。
ただ、一口サイズだからとポイポイ食べると、お腹にずーんと来ます。そりゃ、お餅を揚げたものですからね。食べ過ぎにはご注意。

今度は「糸切ブリュレ」とか「糸切餅チーズ春巻き」とかも試してみたいですね。

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