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納得への航路。

 ジェンダー平等は、女性らしさを不定する。慣用的な男尊女卑を糾弾する。
 それって、女が男に近づき、男が女寄りに変異することを推進しようとする試み? 子孫へのバトンを繋ぐ役割以外はすべて対等になれって言っているのかな?

 ふうん。

 恋愛観が異性に対してばかりではなく、人柄や嗜好に幅を広げていった背景って、こんなところにあるのかもしれないね。認識面を含めてね。

 そもそも昨今では恋愛自体の勢いが衰えを見せている。染色体の違いが生むときめきは、明確な性差を意識することでスイッチが入っていたのに、異性を意識する緊張が薄められていく過程で、起こるべくして起こった結果だったのではないかしら。多様性はこれまでの異質を常識の舞台に招聘し、今や自身を「ボク」と呼称する女性やスカートをはく男も瞭然と街を闊歩する。

「だいじょうぶ。君(ネズミ)を見つけても、追いかけ捕捉するような真似はしない」と昨今の猫が平然と言ってのけるかどうかは定かではないが、ペットは人を真似る。命あるものはみな平等でないといけない。

 理想はいつだって正義の顔をして、見果てぬ航海の到着地へ導こうとする。政治家は未だ見果てぬ政治資金の裏金問題を霧の中に隠し通そうとする。

 人は貧富も性差も平等でなければならないと説き続ける。

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