子育て支援センター3年目のお節介

長女が9か月くらいの頃、初めて地域の子育て支援センターに行った。

以前から行こう行こうと考えていたけれど、なかなかタイミングが合わず、やっと出発できたのがその日だった。

私は仕事柄、人と話すことは苦手ではないけれど、やはり初めての場所は少し緊張する。

でも、娘のお友達や、人生初のママ友とやらを作ることができるかもしれない、という期待が私の背中を押してくれた。

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支援センターの先生は笑顔で迎えてくれた。優しい先生にひとまず安心。

コロナ前だったこともあって、中には思ったより多くの親子がいた。

一通りの説明を受け、じゃあ自由に遊んでいいよ~と言われて、はーいと言ったものの、さてどうするか。

とりあえず、さっき教えてもらった赤ちゃん用のおもちゃをひとつ取り、娘にほれほれと見せる。娘、特に嬉しそうでもなく、ただぼーっとおもちゃを見つめる。娘はまだハイハイができなかったので、移動することもなく、私たち親子にそれ以上の展開はなかった(笑)

隣には同じくらいの月齢の子がいたけれど、その子のママは違うお母さんと話しているから話しかけられない。

支援センターの先生も身体測定の準備などで忙しく、新参者の私たちを構っている余裕がないように見えた。

想像してほしい。たくさんの親子が楽しく遊んでいる空間で、誰とも話さず、私と娘だけが見つめ合っている場面を。

率直に言って、かなり虚しい。

もうあかん、帰ろう、と帰路についた。

そんな感じで、第1回支援センターデビュー戦はほろ苦い思い出となった。

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初回は散々だったけれど、何度か通っているうちに、よく会う方と話せるようになった。もともと人と話すこと大好き人間なので、慣れてからはたくさんのお母さんたちとコミュニケーションが取れるようになった。

娘も自分の意志で動けるようになり、次第にいろいろなおもちゃで遊び始めた。支援センター最年長(3歳)となった現在は、どこに何があるか棚の中までばっちり把握している。

今は子どもたちと家にいるより、支援センターに行きたいとさえ思う。それくらい私たちの日常になくてはならないものになった。


ベテランセンター利用者となった今、意識して行っていることがある。

それは初めて支援センターに来た人に話しかけることだ。

自分が初めて利用したとき、誰とも話せなかったのはなかなかのメンタルダメージだったので、初めて来た人で特に赤ちゃん連れのお母さんには、さりげなく近づき(若干不審者)「かわいいですね~何か月ですか~?」と聞く。

そんなのありがた迷惑、と言われれば、はいすいませんなんだけど、2年半前の私にはこの一言が欲しかったので。

私のお節介が、ちょっとでも初対面のお母さんの心をほぐせたらいいなと思っている。

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