エッセイ㊲ 七三分けの三の部分を刈られた話
どうも、シンスケです!
突然ですが軽い計算問題を出します。
問1.
ある日ツーブロックで七三分けという髪型をしたオジさんが美容室に入って行きました。1時間後そのオジさんが美容室から出た時には、七三分けの三の部分が無くなっていました。
残りのオジさんの分け目は幾つになるでしょうか?
又、オジさんの今後の人生はどうなるのでしょうか?
答えは一番最後にあるよ♡
✢
昨日髪が伸びてきたので、そろそろカットしてもらおうと美容室のホームページを開きました。そして、予約欄を見ていると担当者の名前が無い事に気が付きました。
それでも、どうしても髪を切りたい欲求を抑えきれない私は、気が付けば電話で予約を取っていました。
性格上その日に髪を切ると決めると、たとえ予約が取れなくとも、今日カットしてくれるお店に手当たり次第電話をしてしまいます。(モミアゲがうねるのがメッチャ嫌なんです)
店「お電話ありがとうございます。◯◯美容室です」
私「◯◯ですが、カットの予約をお願いします」
店「担当者はどなたでしょうか?」
私「◯◯さんは空いていますでしょうか?」
もしやと思い、ダメ元で聞いてみます。
店「◯◯は退職いたしましたので、代わりに◯◯が担当いたしますね。それでは18:00にお待ちしております」
そして夕方
美容室に到着して店内に入ると、早速鏡の前に案内されました。
「今日はどうされますか?」
どうやら男性のスタッフが担当してくれるようです。
前任の担当者でしたら、ある程度私の【毛量、頭の形、クセの有無、好きな食べ物、家族構成、思想、宗教など】を把握していて軽い身振り手振りにてイメージを伝える事が出来ます。
私もある程度イメージを解りやすく伝える為に、何枚かの七三ヘアーのスクショを男性スタッフに見せました。
「なるほど・・・了解です」
いわゆる、最近の流行りの髪型です。
さすが話が早い!その時は私も信用して多くを語りませんでした。
・・・それが恐怖の始まりでした。
スタッフは手馴れた手つきで、バリカンを走らせます。あっと言う間に両サイドの耳周りをサッパリ刈ってくれました。
私のモミアゲも大喜びです。
続いて、ハサミを手にしてバランスを整えてくれます。
店「何処から来られたんですかぁ?」
鏡越しに整えられていく髪型とスタッフを交互に見ながらも、他愛ない会話に花が咲きます。
店「お仕事は何をされいるんですかぁ?」
私「◯◯という所で働いています」
店「◯◯なんですか!あそこ一度行ってみたいんですよね」
私「ありがとうございます。是非、来てください」
笑「アハハハハ」
その時、
ぱつん
時限装置の切っちゃいけない方の配線を切られた感覚です。
ピーン
スタッフが手で抑えたり、ハサミですいたりしてくれます。
ピーン
しかし、七三分けの三の部分を短く切った事で収まりが悪くなりました。
「・・・この部分が跳ねますね。どうします?」
どうします?って右手でずっと抑えて生活する事は出来ません。
今後、子供達に食事の際「右手でお箸を持ちなさい!」などと右手で跳ねた髪の毛を抑えながら言った日には、「どの口が言っとんねん!」と家族総ツッコミをくらいます。
「・・・どうしましょうか?」
私「思いっ切って刈っちゃいましょう」
✢
カットを終え帰宅してきました。七三の三の部分を忘れて帰って来た私は、鏡の前で残った七の部分をあれやこれやとスタイリングをします。
「よしっ」
これでいいかと鏡を後にしました。そして、直ぐさま嫁の一言。
「何か、世紀末感半端ないね」
はい。もう離婚です。自分でも何と無く解っていたけど、それは言わない約束じゃ~ん。
更に10分。気になって気になって鏡の前から動けません。とうとうシビレを切らせた嫁が「そこ邪魔かけんどいてよ」と一喝。
「この髪型どうしようかな(笑)」
バツが悪そうに私がたたずんでいると、嫁がナイスアイデアを出してくれます。
「そこから、また七三作ってみたら?」
なるほど。私は強引に分け目を作って新しいヘアースタイルを作ったのでした。新しい髪型は七を更に再分割された、その名も
答え.五ニヘアー(何だそりゃ〜)
暫くこの髪型が続きそうです
ーーーおしまい
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