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日本一普及している農業DXは何か?

農業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)は、ITやロボティクス、マーケティング、ブランディング、そして販売のデータ利用に至るまで、多岐にわたります。今回は特に農業DXツールの中で、「生産」「人材募集」「販売」の3つの観点から利用者数が突出しているサービスを考察していきます。


生産面: レイミーによる農業DXの最前線

レイミーは、AIによる病害虫および雑草診断アプリで、2020年のリリース以降13万ダウンロードを記録。48万回再生された解説動画を持つこのアプリは、日本農薬株式会社が提供しています。

AI診断アプリの可能性

レイミーは20種の作物を対象に、病害虫や雑草の診断を行い、効果的な農薬を提案します。このAI診断アプリは、無料で利用可能で、農家は診断結果に基づき、農薬購入の判断ができます。利用者は、原因追求のためにこのアプリを活用し、生産管理に役立てることができます。

レイミーはベトナムなど東南アジア市場にも展開しており、今後のグローバルな成長が期待されます。

課題は利用頻度の低さ

ただし、ダウンロード数13万に比べ診断回数が30万と利用者数にくらべて少ないことから、一人当たりの利用頻度が低い可能性があります。
とは言っても、無料で利用できることから、今後新たに参入する農家にとって、このAI病害虫雑草診断アプリは生産管理における重要なツールになるでしょう。

人材面: 「デイワーク」による人材マッチングサービス

「デイワーク」は、農家と求職者を短期間でマッチングするサービスです。

https://ja-biei.or.jp/works/daywork/#kyujin

多数のJAと提携していることもあり、農業求人の分野では日本一と言えるこのアプリは、7万人の登録者があり、農業分野における人材不足を解消するための重要な役割を果たしています。特に注目すべきは、1日単位でのマッチング機能で、これにより若い人々も農業体験に気軽に参加できます。

アプリのレビューと課題

デイワークのレビューを見ると、時給設定の不可や地域外からの求人情報受信など、課題も存在します。これらの問題を解決することが、今後の農業DXにおける大きな課題となるでしょう。

販売面: 「食べチョク」による産地直送の一般化

販売面では、産直プラットフォーム「食べチョク」が注目されています。1万人以上の生産者と95万人の消費者が登録しており、日本で最も使われている産直ECサービスと言えます。

このプラットフォームは、農家にとって販売促進の重要な手段であり、消費者との直接的な繋がりを提供します。

食べチョクの強みと挑戦

食べチョクの強みは、生産者が自分の農産物を直接販売できる点にあります。口コミや売れ行きのデータを通じて、農家は販売戦略を練ることが可能です。しかし、ポケットマルシェなどの他のプラットフォームも存在し、市場における競争は激しい状況です。

農業DXの拡大と持続可能な農業への道

日本における専業農家の人口を考えると、農業DXツールの市場拡大の余地は大きいです。Web3やメタバースなどの新技術との組み合わせにより、農業DXはさらに進化を遂げることが期待されます。

農業DXツールの利用率向上への挑戦

私が運営する農業web3コミュニティ「Metagri研究所」では、最新のDXツールを活用して持続可能な農業の実現に向けて取り組んでいます。web3やメタバースの導入により、農業分野に新たな変革をもたらすことを目指しています。

これらの新技術を通じて、農家の日常業務をより効率的で持続可能なものに変えていくことが使命です。農業DXは、単なる技術導入に留まらず、農業の全体像を変える可能性を秘めています。新しい技術との融合により、農業はこれからも進化を続けていくでしょう。Metagri研究所は、この変革の一翼を担い、持続可能な農業の未来を切り開いていきます。
ぜひ、活動に参加してみて頂けると嬉しいです!

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

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