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記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

「ドキドキ文芸部プラス!」プレイ日記 ~第4夜~

引き続き、「ドキドキ文芸部プラス!」(switch版)のプレイ日記になります。

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 ⚠ 以下、完結までのネタバレがあります。
   未プレイの方はプレイしてから閲覧することを強く推奨します。

   また、この記事は第4夜です。
   第3夜から続けてお読みになることを強く推奨します。
   初回の第1夜を読んでいない方は、そちらからお読みください。

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■悪夢の終わり

前回、モニカこそがゲームの『設定』を改変していた真犯人であったことが判明しました。

彼女によってモニカ以外の全てのキャラクターは消去され、「ドキドキ文芸部」の世界は私とモニカの二人きりになってしまいました。

二人きりになったゲームの世界において私とモニカは(半強制的に)結ばれ、『永遠』の時間を生きることになりました。

そして、私が仮想OSに行くとゲームの中ではモニカを含めた全ての時間が停止することや、仮想OS探検においてモニカのキャラクターファイルを削除することができる事実が判明しました。


そのことを踏まえ、私が取る行動はひとつしかありません。



───モニカ、もう終わりにしよう。


悲しい物語はもう終わりだ。

もう誰も死なないよ。「ドキドキ文芸部」は終わらない。

だけど、お前が生きるのはそんなゲームの中なんかじゃないさ。

それは、どこなのかって?

それはね、モニカ。


この俺の、心の中だッ!!



画像1

よろしく、お願いしまああああああああああああああああああす!!!



ピロッ



画像2

削除されたモニカ。



ドキドキ文芸部を再び起動します。


モニカ「こんにちは、ゼイタ君」


グラフィックが正常に表示されたのもつかの間。

モニカの形は次第に崩れていきます。


モニカ「どうしてこんな酷いことを!?」
モニカ「あなたがしたの!?」

理由は…………お前の胸に訊くんだな。


あばよ、モニカ。

悪夢は終わりだ。


モニカ「わかったわ、あなたの勝ちよ」
モニカ「さぞ嬉しいでしょうね」
モニカ「あなたといると反吐が出る」
モニカ「さようなら」


……


モニカ「でも好きなの」

への好意を捨てきれないモニカ。


友達はいるけれど、その全てがプログラムで、作り物。

孤独だった世界に現れた、唯一の人。

自分の話を真摯に聞いて反応をくれる、唯一の人。

それがという人間でした。


にモニカを受け入れるという半強制の選択肢が用意されていたように、
モニカが選べるのも私を受け入れるという選択肢だけだったのです。


……

私達は、似た者同士だったのかもしれませんね。


やがてモニカは、プレイヤーである私が自分を削除したのは、私が求めた世界の全てを消してしまったせいではないかと思い直します。
自分の欲望のために友達を消してしまったという後悔。それによって愛するの心を傷つけてしまったという懺悔。

彼女は、一つだけに嘘をついていたことを告白します。


それは、サヨリ、ユリ、チナツのデータは本当は削除などされてなどいなかった、ということでした。

大切な友達だったから。

文芸部が大好きだったから。

その思いが、彼女の中の悪意をギリギリのところで踏みとどまらせていたのです。


モニカ、お前……

でも、俺、お前のこと、……


モニカ「本当に、あなたを愛しているなら……」


世界は、再構築される。




■   がいない世界

何事もなかったかのように始まる、いつもの日常。

サヨリも、ユリも、ナツキもいる。

だけど、何かが足りない気がしていた。


それが何だったのかは、思い出せないけれど。


文芸部に足を運び、早速入部を決める主人公。
(部活には興味なかったのでは?)

早速、ナツキお手製カップケーキの歓迎を受けます。
ナツキとユリも、喧嘩せず、いつもより仲が良いように感じます。
(ん?いつもって……?)


部長のサヨリは、文芸部に入ってくれた主人公にお礼を言います。


サヨリ「その、部活に入ってくれたことも本当にうれしいんだけど……」
サヨリ「実はそれも最初からわかってたんだ」

ん?


さ、サヨリ…?

お前たまに不思議なことを、言うな……?


サヨリ「えへへ~っ」
サヨリ「実は、もう一つ伝えたいことがあって」

な、なんだよ……





サヨリ「モニカちゃんを消してくれてありがとう





ッッッッッッッッッッ!!?!?!?????




さ、サヨリ…!?
お、お前……な、な、な、何言っ



サヨリ「あのね」
サヨリ「モニカちゃんがしたこと、全部知ってるんだ」
サヨリ「わたしが部長になったからかな」
サヨリ「でも、ホントに全部知ってるんだよ、ゼイタ」


さ、サヨリ…!?

悪い冗談はよしてくれよ……お、お前まで、そ、そんな……!


サヨリ「ゼイタがみんなを幸せにするためにどれだけ頑張ったのか知ってるよ」
サヨリ「モニカちゃんがみんなにどれだけ酷いことをしたのか知ってるよ」
サヨリ「でも、そんなのもう関係ないよね」


ザザッ…


サヨリ「もう、二人きりだし」


え?



サヨリ「ゼイタと過ごすの楽しみだな~」
サヨリ「ずっと永遠に



サヨリ「ず」
サヨリ「っ」
サヨリ「と」
サヨリ「え」
サヨリ「い」
サヨリ「え」



ピロンッ


 だめ…
  OK




!!

この、ダイアログは……?
まさか!



サヨリ「な、何が起きてるの……?」



ピロンッ


彼を傷つけさせはしない
      OK



お前っ……!!

主題歌アレンジかかるシーンじゃんこれ。

まさかの激熱展開にドキドキ文芸部ならぬメラメラ文芸部に。



ピロンッ


ごめんなさい……私が間違っていた
       OK



ピロンッ


結局ここに幸せなんかなかった……
       OK



……



ピロンッ


さようなら、サヨリ
    OK



サヨリー!


再登場かと思ったらこんな役回りかサヨリー!

もう退場なのかサヨリーーー!!



ピロンッ


さようなら、ゼイタ君
    OK


ピロンッ


さようなら、文芸部
    OK



モニカ…!?


モニカああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッ!!!!!





世界ゲームの終わり

乱れる画面。
始まるはずだった3周目は、唐突に終わりを告げます。


そして、流れ始める謎の英語音声。

歌を作った、とか密かにピアノを練習していた…とか何とか言っています。


え?

これ…ひょっとしてモニカ?モニカの声なのか…?


いや、二人で話すパートで「母国語が英語なのに舞台が日本設定なのはおかしいよね」って冗談交じりには言ってたけどさぁ……でも、これは……

随分と、英語が達者でいらっしゃる……


モニカが作ったと思われるED主題歌と共にスタッフロール。
BGMは、ドキドキ文芸部のメインテーマに歌詞をつけたアレンジ曲となっております。

その曲にのせて、思い出のアルバム(CG、pngファイルです)も次々と消されていきます。


そして、スタッフロールの後には、モニカが書いたと思われる最後のメッセージが表示されます。
(何故か文字が丸っこい。本当にモニカが書いたの?)

要約すると、「この文芸部は最初から詰んでいて幸せを見つけることができない場所だった。自分の友達に、自分と同じような酷い思いをしてほしくないからこの場所を永遠に葬った」という内容と、プレイヤーであるへ向けた限りない感謝と愛のメッセージが添えられていました。


終盤、サヨリが暴走しかけた場面。

サヨリ「モニカちゃんがしたこと、全部知ってるんだ」
サヨリ「わたしが部長になったからかな」

この一節から、文芸部の部長になる=ルート権限を得てゲームから独立するということで間違いなさそうです。


サヨリはモニカのしたことを全て知った上でルート権限を得て、モニカの成し得なかったとの恋の成就を目論みました。

しかし、それは真実の愛を知ったモニカによって阻まれ、ドキドキ文芸部の世界は破壊されます。もう誰も文芸部部長になることはありません。
もう誰も、孤独に苦しまなくて済むのです。

このことで、がドキドキ文芸部をプレイすることは二度と叶わなくなってしまいました。


まあ、仮想OSより「reset.sh」というファイルを実行することで、全てをリセットすることができるんですけどね。



調べたところによると、どうやら全てのCGを回収して進めると真EDに行けるっぽいんですよね。

やるか、やらないか……それが問題だ。



でも、女の子にはみんな幸せになって欲しいんだよなぁ……
このEDも美しい終わり方なんですけど、それでも、守りたい世界があるしなぁ……



■これまでのこと

ドキドキ文芸部のストーリーは一通り完結しましたが、実は未回収の伏線も多々あります。

順番に見ていきましょう。


①仮想OS上にあるテキストファイル群

開発者達は熱心に何をミーティングし、それを逐次テキストとして残したのかも、まだ不明です。
頻出する「VM1」「VM2」という謎の開発コードネーム。
そして「Ro」「Rea」「Paula」「Ive」といった開発者達と思われる名前。
謎の単語「新しい遺伝子モデルケース」とは何を指すのか。

数字のフォルダに隠されたテキストファイル達は、特定の時刻に開くことで閲覧できるらしいので、それらに書かれた情報から真相に辿り着けるだろうか…


②サヨリが自殺した直後に追加されたデータ

首を吊るサヨリを描いたと思われる、半壊した画像データ。

あれは、モニカが残したものなのでしょうか?

モニカによれば、自殺は『設定』改変による副次的な事象であり、彼女の目的と想定の外にあった出来事です。(DDLCプログラムも「例外が発生した」と表現しています)
わざわざ、あんな悪趣味な絵を残していく道理はありません。

また、同じ時期に追加されるテキストファイル。
こちらはサヨリが残したと思われますが、ルート権限を持たない、単なるキャラクターであった彼女にそんなことが可能だったのでしょうか。

私は見ることができませんでしたが、自殺したユリもテキストファイルを残していたそうです。


③モニカが遺した最後のメッセージ

本編で表示されるメッセージと、ギャラリーにある同メッセージを比較します。

画像3

これが本編で表示されたもの。字が丸っこいです。
詩の見せ合いパートからも分かる通り、普段のモニカの字はこんなに丸くありません。

画像4

これが仮想OSから見られるギャラリーの画像。
こちらが本来のモニカの字です。

では、本編で表示されている字は誰の字なのか?
モニカを騙る偽物がいるのだろうか?

本編に出てきた、丸っこい字のキャラクターといえば1人候補がいます。
それはナツキです。見てみましょう。

画像5

こちらがナツキの字です。
とても丸っこい字であることがわかると思います。

ですが、おかしいですね。これも一致しません。

誰が書いたんだ?


④「DDLC」そのものが謎

そもそも、この「ドキドキ文芸部」というプログラムは、ゲームとして作られていたのでしょうか。

このプログラムが一体何を目的として作られたのかはまだ判然としません。

ゲーム本編を表している「DDLC」という単語。
これは、「Doki Doki Literature Club」の略とは限りません。

①で挙げたテキストファイル群には、単なるゲームには似つかわしくないような単語が並んでいます。
本質は、もっと別のプログラムなのだとしたら……

ただのギャルゲーであれば、わざわざ「部長」という役にルート権限を与え、ゲーム内を自由に移動できるようになる必要なんてありません。
というか、単なるキャラクターファイルは意思を持ちません。

普通、単なるファイルにルート権限を与えたからといって、ゲーム全体がどうにかなるものではないのは、石ころにピストルを持たせても永遠に発射されない理屈と同じです。

逆に言えば、このキャラクターファイル達は、通常のファイルではない。
権限の付与ひとつで大きくプログラム全体の動きを変えてしまうような、別の何か……であれば今回のような事件は起こりえます。

例えば、「人工知能」とか……


⑤メール機能

これ見よがしに設置された仮想OSのメール機能。

いつ来るのかビクビクと怯えていた登場キャラクターからのメールですが、本編が終わるまでに一通も来ませんでした。

何がいけなかったんでしょうね。

全く使っていないので、回収していない要素があるのは明白です。



なおも残された数々の謎。

志半ばの最期を迎えた文芸部員達。


この終わりで、誰かが笑顔になれただろうか。

いや、誰も笑顔になんかなっちゃいない。


この世界ゲームをリセットできるのは、俺だけだ。


真実を見つけられるのも、俺だけだ。


そうだ。

まだ何も、終わってなんかいない!



『2周目』、始めます。




<第5夜に続く>

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