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「菅政権が打ち出す政策を予想せよ」 2020年9月未来予想イベント(のらえもん)

こんにちは、マンションブロガーのらえもんです。

フリーランスでITコンサルのケビン松永氏と共催している「近未来予想図サロン」では、毎月一回テーマを決めて自由にブレストを楽しむ未来予想イベントを行っております!今回出したテーマはこちら。

9月のテーマ「菅政権が打ち出す政策を予想せよ」 

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【お題】
菅官房長官の仕事ぶりには以前から定評がありましたが、無派閥の菅さんがここまで本命になるとは一体誰が予想したでしょうか?
2ヶ月前は安倍政権から足抜けしなきゃと考えていた方が、まさかの継承路線で立候補。
そして二階さんの支持を取り付けた後、派閥幹部を固めて大本命になったのを見ると必殺仕事人の風格があります。

さて、菅さんの過去の発言や政策を分析すると一定の癖があります、会見で述べたことなどをまとめると例えば:
1:総務省抑えて通信量4割値下げ(今の処失敗だがMVNO活性化)
2:総務省抑えてNHK受信料2割値下げ(失敗したが、後に微額値下げ)
3:農水省経産省抑えて洪水対策のためのダムの水量調整(成功)
4:警察と法務省抑えてインバウンド拡大(成功)
5:ギャンブル関連利権を持つ各省庁抑えてIR導入(?)

などです。
1と2は政府側のコストがゼロながら、国民が広く払っているものを圧力かけて安くして実質の減税(もしくは可処分所得を上げる)にして消費を上げる作戦、3〜5は権益が省庁にまたがっていて前に進めないものを人事をてこに縦割り打破によって進めようとする作戦。

ということで、ガースーが頂点を握った暁にはこの2つの路線が更に加速するのではないでしょうか。もちろん、民間から見たらたまったものではないのです。(ただし、通信も放送も政府が許認可を握っているので純粋な競争ではないかもしれません…)
これはアベノミクス第三の矢「構造改革」があまりうまく進まなかったことを考えると、ひょっとしてガースー政権で完結するのかもしれません。

そこで
・政府側から見るとゼロコストでウマーな政策
・省庁の利権や対立激しくて進んでないけどこれやったら経済にプラスになりそうな政策
・今までの発想では難しかった政策
のどれか、もしくは複合したテーマでガースー政権が打ち出してきそうな近未来予想をお気軽に投稿してください!

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クローズドなサロンとはいえ、ガースー呼ばわりはどうなんだと思ったと思ったらデジタル庁のプロジェクトがまさかの「ガースー」なので公式OK出てますね笑

いやしかし今回はちょっと難しかったかも。というのも、この時点ではまだ未知数でしたからね。そしてこの2週間で、まさかNTT本体がドコモ吸収合併発表するなんて思わなかったですよね。菅さんからは安倍政権が積み残したこと、やれんかったことをやったるわ、そういう気概が感じます。

いま、日本がいろいろとデッドロックに嵌っているのは、過去の成功体験とシルバー民主主義による、短期的には何も変えないことが今の人達にとって良い、という事です。たぶん、菅さんはそういうことが許せず、これからいろいろと手を突っ込んでくるのだと思います。

保守orリベラルといった従来のような大きな括りなし、航海図・ビジョンなき改革者、それが菅総理なのかもしれません。

さて今回のイベントでも、沢山の投稿があったのですが、私がこれは!と思った投稿をピックアップしてご紹介させていただきます。

サロン主だけど毎回投稿する【ケビン】くんが今回早かった。なお、サロン主だけど投稿しても票が集まらない、忖度が無いサロンでございます。

【高齢者の資産を現役世代に回す】

老老相続が問題になってます。

90代の親から、60代後半の子供に多額の資産を相続したところで、歳を取るとそんなに使い道ありません。

歳を取るとね、どんどん欲が薄れます。衰えるのはチ◯チンだけではなく、物欲も含めて、あらゆる方面で欲求が薄れてきます。

なので、先行きが不安なのは分かりますけど、高齢者が資産を溜め込んでると、そのお金は社会的には死んでます。もっともっと、要り用な30代〜50代にお金を回していかないと、経済が回っていきません。

という背景からの発想ですが
・平均寿命を越えてる高齢者には資産税を課す
・相続税の税率を相続者の年齢によって上げる。90代とかまで使えないお金引っ張った人には重税を課す
・現役世代に生前贈与する場合には、贈与税が大幅に減免される時限的なフィーバータイムを設ける

直系尊属から住宅取得等資金の贈与とか教育資金の一括贈与が、老老相続からひとつ世代をスキップした孫相続への第一歩ですが、これはもっと進めたほうがいいですよね、これなんでみんな絶叫しないんでしょうかね。相続税美味しいのかしら。国が召し上げるのか下に分配を促して使わせるのか、後者のほうが正しいと思うんですけどねー

なお、DJあかい先生からはこんなご意見も:

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たしかに、昭和一桁産まれの人たちって兄弟姉妹が多いんだけど、直系卑属がいなくてここで80代から80代兄弟への老老相続が起きてますものね。もういらんやろ、と。さすが仲介で相続の悲劇を見ている人のご意見。

海龍さんからはこんな意見も:

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[高齢者間の互助制度活発化案]

目的
・ 高齢者の健康増進
・ 高齢者間の交流活発化

制度要旨
・ 高齢者による高齢者に対する生活援助の相互扶助を活性化させるための制度
・ 掃除、洗濯、一般的な調理・買い物などのお手伝いを相互でしやすくなるための仕組みをつくる
・ お手伝いしたい人とお手伝いを受けたい人をマッチングさせる仕組みを政府が作る。返送可能はがきでお手伝いしたい・受けたい・両方、などを回答してもらうなど
・ お手伝いを行うこと・またはお手伝いを受けることにより、国からポイントがもらえる。ポイントはスーパー・コンビニでの買い物に使える
・ ただしポイントはマイナススタート。ポイントマイナスのまま月が終わった場合は、マイナス分が翌々月の年金から引かれる

見込まれる結果
・「お手伝い」を行うことで健康増進 → 介護開始時期の遅らせて介護する期間を短くする → 社会保障費削減
・ 交流活発化により交際費などの高齢者による出費増 (お手伝いに来てもらうひとにお菓子を出す、お手伝い終わりにお茶をする、など)
・ この制度がフル活用された場合でも年金支給額微増に収まるように設計 (この制度が全然活用されなかった場合は年金支給額削減)
・「Uber Eatsで月40万円稼ぎました!」みたいに「10万ポイント稼ぎました!」みたいなスーパーおばあちゃんがバズる

背景
・ 子供のころようにめんどくさくても強制的に学校へ行ってクラスの人と会うというような仕組みが高齢者にもないと出不精になるし交友もしなくなる人がいると思うのでその対策もかねて
・ 義務化の代わりにこの制度を回すための仕掛けとしてポイント制を導入。損失回避の気持ちを掻き立てるためにポイントはマイナスからスタート
・ 最後に菅総理のブログからの引用。
 『私が目指す社会像は、「自助・共助・公助」、そして「絆」です。
 自分でできることは、まず、自分でやってみる。そして、地域や家庭でお互いに助け合う。その上に、政府がセーフティネットでお守りする。』

公女ではなく、共助を行政が作る。共助するとポイントが増えるように設計して、人のコミュニケーションの活発化や元気になる効果が見込める、なるほどですねー。

自助!冷たい!ってTwitterで騒いでいる連中がいますけど、基本共助や公助を否定しているわけではないんですよね。自民党は介護は家庭でみたいな伝統的家族像を考えていましたけど、それをできれば時間が会って元気もある地域の退職者達に担ってもらうのは良いアイデアだと思います。それを日本国としてやるのか都道府県レベルなのか市町村なのかは別として。

さて今回会員投票のMVPを取られたのは「かち」さんでした!!!

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「アナログ税」

基本的に、政権の基本方針は国が推進したい一定の方向性を示したものですね。この方向性に従わない人(組織)は損するのがお約束ですね。
今回の政権の目玉政策はデジタル庁であることに異論がある人はないと思います。

と言うことは、デジタルに従わない人にはお仕置きが待っていると考えるべきではないでしょうか。

行政手続きやサービスをアナログ的な手段で利用する人は、応対するための人的リソースが必要なので相応の負担をしてもらいます。

例えば、確定申告を窓口で提出する人は税率を1%高くする(ないしは手数料1万円)など。
先日も国勢調査をネットで出そう!ネット対応できるヒト全員でデジタル化に意欲を見せないと国のデジタル政策への優先度が高まらない、みたいなtweetを目にしました。

一般論としてDXは全員野球でやらないと大きな成果に結びつきません。その理屈で行くと、国全体でやるなら老若男女にデジタルを押し進めないといけません。

そのためには、デジタル対応しない人に罰を与えないといけないという発想です。

実際、菅さんと言えばスマホ通信費の高さへの関心の高さも印象が強いと思いますが、ネット対応する人はその分のコストを(自分の利便性と楽しみのためが主な理由とは言え)払っているわけで、そういう投資をしない人とする人を平等に扱う必要はないと思います。

少子化社会への対応というテーマとも矛盾してないので、悪くない政策だと思いますが、どんなものでしょうか?

「デジタル・ディバイトが加速する!弱者切り捨て!」と言われたら、『自助・共助・公助』と返しましょう。

ちょうどこの後、Twitter上で「エクセル使えないおじさん」が話題になりました。これですよこれ。

「エクセル使えないなら補助金20万円は申請できません」ではなくて「エクセル使えないなら行政の対応分として5万円差し引かせていただきます」が圧倒的に正しい。行政にその分負担させているのだから。

会員の投票結果は、かちさんに票が集まり、9月MVPとなりました。おめでとうございます!


そのほか今回のお題に対しては、会員から「消費税をエリアに区切って減税するのではないか?」「都道府県未満の行政区分を廃止」「人件費を高めたらそのぶん減税」などのアイデアが出ました。それぞれ活発なコメントもついています。


さて、この投票を締め切った後に、菅さんの行動原理をシンプルに表したイラストが日経に出ていて、これをシェアしたところ、言語化の達人であるshinがこんなことを書かれていて、のらえもん超納得しました。

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今回は、考えがまとまらずに投稿しそこねてしまいましたが、菅さんがどういう思想なのかは色々考えました。
非常に合理的に考える方で、【非合理】を嫌うことが行動原理になっている気がしました。

- 秋田の農家長男なのに勝手に上京
→ 地方の非合理を嫌う
- 横浜駅直結のタワマン在住
→ 都会派・合理的選択
- パンケーキ好き
→ 都会派・新しい物好き
- 地元横浜が一番損する「ふるさと納税」を強引に導入
→ 自分が信じた合理性は強引にでも進める(地元利益誘導は眼中なし)

多分、理想な国家像は特にないけど、【非合理】をぶっ壊すことで、この国をより合理的で良い国にしようと考えてるんじゃないかと思いました。

河野太郎が、その非合理のぶっ壊し役として任命されて、頑張ってますけど、"理想像がない"だけに目安箱を作ったり、ポピュリズムっぽい方向性で国民受けを狙いにいってるのが、ちょっと気になりますね。

今までは「上司」がいて上司の期待に完璧に答えてきたことで登ってきた方なので、上司がいなくなった今、世論を上司にしようとしてしまうと、ポピュリズムに傾向しちゃう危険もあるんじゃないかと思ったり。。

さすがです。「菅さんは非合理が許せない」「理想な国家像は特にないけど非合理をぶっ壊す」…これはかなり近いかもしれません。

ということで、近未来予想図サロンの9月イベント報告でした。

安倍首相の健康状態が気になる今日このごろですが、本当にこの先どうなっちゃうんでしょうね。これにオリンピックの中止まで重なって日本全体の気分が落ち込んで…となったら、本当に恐慌がおきかねない。ギリギリなところにいるんだなと思います。さて今月も、みなさんがんばって生き残りましょう。

個性的な発想を持つメンバーたちと、ガチの未来予想ブレストだけでなく、ちょっと表に出せない情報をクローズドな場所で語って意見もらいたい人、人生迷路に迷ってアドバイス欲しい人、のらえもんファン、ケビンファンな皆様、加入お待ちしております!

いま、ケビンさんが次の案件を見つけるまでのリアルドキュメントがサロン内で共有されているのですが、私はその更新が楽しみだったりします。

ぜひサロン紹介動画をご覧ください


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