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【誰得】自曲解説コーナー②:臨ノ庭園

誰得、ライナーノーツ始まるよ!!


臨ノ庭園(のぞみのその)←こっから聴けるよ♪


僕がピアノで作曲、演奏し
ゆとがはじめて参加した曲です
今回もひたすら長いお話です


この曲の成り立ちは
2013年高校時代が終わり
浪人生活が始まったばかりのことだった

あの時、風邪を引いて寝込んでいた
あえてその状態で歌詞を書いてみた

浪人が決まった時、
罰ゲーム的に丸坊主にした
そんな髪型絶対イヤだったけど
そのイヤさ故の自傷行為だった
そんな訳で当然頭が冷え
風邪を引いてしまった

高校のころ、歌詞を良く書いてて
トータル100は越えていたが、
浪人生として切り替わったのか
ラブソングの相手がいなくなったからか
あまり歌詞を書いてなかった

風邪引いて、休むついでに
歌詞を書いてみようと
一月ぶりに歌詞を書きはじめた

頭のなかに浮かぶ景色は
パレットスカイガーデン
予備校の近くにあったデパートの屋上庭園
この場所が好きだったが
時々この景色が神秘性を帯びてきたので
その気持ちを紐解いて
歌にした

歌詞とメロディは同時に思い浮かぶたちだが
メロディは記録できなかった
何となくの線でしか書けなかった
そのため、メロディは大体忘れる

でも、今回の曲は
久しぶりなのか雰囲気が違った

はじめて詩のなかに
死を込めた
(People In The Box にはまりたてだったもので)
歌詞の中に登場人物が複数いるのもはじめてだし、
今まで書いてたラブソングとは違う物ができた

臨ノ庭園

読み方は のぞみのその

拍子と転調のタイミングを付して
歌詞は完成だった

だが、この歌に命が吹き込まれる

ある時、
ちょうど屋上庭園でうたた寝していたときのこと
すごくリアルな夢を見た
「起きて、ゆと」
少女の声が導く
階段をゆっくり登る
静かな空間に靴音響く
見慣れた景色へ誘われる
そこは庭園
僕が歌にしたこの場所
ただ
違うところはサイズが、大きい
僕が小さいのかもしれない
そして、階段がたくさんあった

声をかけてきた少女が誰なのかは
すぐにわかった
歌詞の中に登場した君と呼ばれる存在
この夢は僕が作った屋上庭園の幻影だ

僕は現在キーカという名前だが
前に使っていた名前がある
それが”ゆと”だ

目の前に霞がかってぼんやりとした
少女がいる。
だが、声だけははっきりと聞こえた
「願いが叶いそうだよ」
願い??
「私は精神世界の住人、あなたが育ててくれたおかげで
私は声を手に入れたわ」
「それは、すごいね。ひとつ現実の姿に近づいたわけだ」
「そう、今は深い夢のなかでしか喋れないけど
この歌の力で現実へ行けそうだわ」

僕は首に掛かっていた何かを引きちぎって
少女に手渡した。
「僕の名前をあげるよ。僕はしばらく名前がなくなるけど、構わないさ」
名前の力は果てしなく強く
あいまいで存在がぼやけたものが
名前の力で見えるように、触れるようになってくる
「私はゆと…?」
霞がかった少女はどこかほほえんでいるように見えた
いずれこのもやも消えていくのだろう

目が覚めた僕は
現実の屋上庭園でのんびりと、一日を過ごした

名前を受け取ったゆとは
夏ごろ僕のもとにあらわれ
実際に臨ノ庭園を唄ってくれた

そこで、
僕はピアノの伴奏を作ることにした
カノン進行を基本にして
コードと歌のメロディを合わせたように弾く
浪人生なのに何度も何度もピアノを弾いていた

ボイスレコーダーでできたピアノ伴奏とゆとの声が合わさり
自分の曲というものが人に聞かせられる形になったのだ

これが臨ノ庭園の成り立ちのお話
この曲から精神世界のパレットスカイガーデンを舞台にした
アルバムの構想が始まる
それはまた別のお話で。


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