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休園/休校中のリモートワークで見えたデジタルコンテンツとのつきあいかた

エンジニアをしている身ではありますが、自分はデジタルなものを子供に使わせることには元々懐疑的です。以前から子供にスマホを渡したり、youtubeやビデオなどを長時間見せることに、結構抵抗がありました。どうしても、スマホやテレビに子守をさせているといった罪悪感があったり、そんなことをしなくてもいつだって子供は外で遊んだり、本や工作などアナログなことが一番楽しいだろう、という親としての思い込み(そうであってほしい、という気持ちもこめて)があるのだと思います。

しかし、長引く休園休校でそんな理想ばかりいっていられなくなりました。幸いなことにこのご時世に仕事がなくなる事態にはなっていなく、かつ幼稚園の預かり保育や学童は体調管理を徹底した上で継続されています。が、「自粛」とのこと…極力子供たちは家族でみながらも、仕事も維持しなければいけない状態。

同じような状況になっている周りの人たちに聞くと、
「じっとさせておくためにはビデオ。でも、結局そればかりになってしまって心配」
「スマホを取られてしまったら返してくれない」
「子供に話しかけられたり遊びをせがまれ、イライラして仕事にならない」

みたいな感じです。。ああ同じだ、と。これは、少し自分もマインドを変えてデジタルなものに頼りつつも、つきあい方をちょっと考えてみる必要があるかもな、となりました。

4月に私が完全在宅になってから少しずつ見えてきたデジタルコンテンツを子供たちに与える時のつきあいかたをまとめてみます。

1. 動画やスマホのアプリなどをいくつかの目的・種類で使い分ける

休校休園が始まった3月くらいから、あちこちで学習に有用な動画だったり、こんなスマホアプリが便利だよ、みたいな声をたくさん聞くようになりました。しかし、いざ使ってみようと思って困ったことがあります。多すぎてどれがいいのか選べないのです。例えば、とりあえず何かアプリを入れてみようと検索すると真っ先に目に飛び込んできたのが「学習アプリ」とか「知育アプリ」みたいなもので、絵もカラフルで可愛く目立つもの。試しに入れてみたところ、有料の会員登録が必要だったり、仮に無料でも宣伝が多かったり、音や動きが激しいばかりで結局子供を黙らせるためだけに見えてしまいがっかりしました。そこで、もう少し目的を絞り、子供の興味がありそうなものをいくつかピックアップしてみることにしました。私なりの整理ですが、デジタルコンテンツと言っても、教育系〜遊び重視のもの、そして、触って遊ぶもの〜見るのが中心のもの、といった軸があるのではないかと思います。このような中から、興味や使い所によっていくつか手札を用意しておくといいのではと思っています。

我が家の場合ですが、我が家には幼稚園年中と小学2年生の男子がいます。2人とも性格はまるで違いますが絵本や工作系は共に大好きで、特に兄は教科は算数が好き、色々考えながらものを組み立てるのが好きな思考系です。そんな我が家の男子たちに受け入れられたアプリ、コンテンツは以下でした。
# アプリについてはiPad miniに入れており、したがってiOSのアプリのご紹介となります。

・教育プログラミング言語
この際にと思って最初に取り組んだのが教育プログラミング言語の王道であるScratchです。兄は以前にやったことがありますが、1年生だったため、私がつきっきりで教えながらやりました。興味はあったのですが、1人でやるにはハードルが高かったようで、私も忙しくなってしまい、その後手付かずになってました。

今回は、Scratchのより易しい版であるScratchJrを取り入れてみましたが、簡単なパズル形式で感覚的に組み立てることができ、かつ、動くものもできるので幼稚園児の弟も興味を持ってやっていました。(兄は余裕で、弟に教えたりもしてた)興味次第ではありますが、この際に取り入れてみるのもおすすめです。

# ここら辺は専門でもあるので、また時間があるときに深掘りしたいところです。

・インタラクティブ絵本
もともと絵本は好きな兄弟ですが、絵本を読み聞かせするようなアプリはあまり興味がないようで、やはり絵本は絵本そのものがいい様子。代わりに、デジタルならではの触って遊べて、発見がたくさんある絵本(もはや絵本ではないのかも?)にはまっていました。オススメは以下です。

ピクルスブック
とにかく仕掛けが多くひたすら好奇心をくすぐってくれます。実はピクルスブックは、自分が小学生の時Macで遊んでいたアプリケーションをiOSに移植したものです。中身は全く変わっておらず、ピクセル画っぽい見た目も素朴で可愛い。無料のLite版でかなり遊べますが、有料版も¥370の買い切りで懐かしくて買いました。

ゆびつむぎ
グッドデザイン賞も受賞したアプリで、さすが、コンテンツやアプリのデザインも綺麗です。クリエイターさんが作っている作品で、創作性も高いものです。優しい感じの内容が多いので、女の子が好きかもしれません。たくさん遊ぶには有料になりますが、無料版でそこそこ遊べました。

・Englishチャネル
英語の動画はいたるところにありますが、うちの兄弟たちにそれらを見せると、「あ、またお母さん英語勧めてきた…めんどくさ…」とばかりに全力拒否します。(一時期英語勧めすぎたかも、、反省。)ただ、そんな兄弟でも興味を持ってくれたコンテンツもありました。

一つは超王道のPeppa Pig。改めてみると、シンプルな英語でほんとよくできてるなーと思います。一つ一つのエピソードの長さも絶妙。

もう一つ、今回初めて知ったのがNumberblocks。可愛いブロックたちが繰り広げる会話の中に算数的な要素が混じっており、英語がわからずとも結構面白いみたいです。

・息抜きゲーム
2でも触れていますが、あまり教育系モードのものに偏ると疲れるので、ゲーム・遊び要素の強いものもいくつか使いました。こういったものは無償のものだと広告が多かったり、動きもちょっとおかしかったりして子供からクレームがくるので(笑)、ある程度信頼できるものに限るのがいいかなと個人的には思っています。そんな選択基準で使ったのは以下です。

LEGOのアプリ
無償ながら動きも綺麗で、まあ親としてもそれなりに子供に渡して安心な内容になっているのはさすがのLEGOです。兄がやっているのはLEGO Tower。LEGO製品と連動するものも当然ながらあります。LEGO Boostとかやってみたいなぁ、高いけど。。

おさるのジョージアプリ
英語版、かつ、有料のものしかないのですが、ジョージが大好きな子なら好きそうなコンテンツが沢山。有料なだけにかなり魅力的です。(全部買って¥1,200。うちはTrain(¥130)だけ使っています。)

将棋アプリ
これは興味がある子が限られると思いますが、兄は将棋が好きで、私はルールがわからず、夫も対戦相手にならないそうで、アプリでレベルを上げております。。(勉強しようかな)どうぶつしょうぎも導入してみましたが、弟は興味なさそう。

ちなみに、他にも導入してみたけど結局使ってないものとしては、以下のようなものがありました。
・算数系アプリ:兄曰く、宿題で沢山やっているからもういらないと。ごもっとも。
・ぬりえ系:やっぱり紙がいいみたいです
・サイエンスチャンネル:教育したい意図がありありと見えるらしく拒否されました。。

2. 使うタイミングと時間を明確にしてメリハリをつける

デジタルなものは子供たちの興味をひきやすく、子供たちを黙らせる、という意味ではかなり効力を発揮するかと思います。すでに多くの方がやっているように、特に親が手を離せない場合(電話会議など)が一番の使い所だと私も思います。

そのほかに我が家での使い所は、今の所以下です。

・子供の集中力が途切れた時(午前中の後半など)
小二男子であっても、午前中の後半には「つまんない」とか「疲れた」とか言い出し、そこで宿題を勧めようものなら「お母さんのオニババ!」的な感じになります。こういう時メリハリをつけるために導入してます。ちなみに、建前ではありますが、一応こういう時はどちらかというと動画・ゲーム系ではなく教育寄りなアプリをお勧めしてます。(ヤダ!と言われる時も…(^-^;))

・ 一日のご褒美として(夕方など)
ありきたりですが、子供も子供なりに疲れるらしく、夕方までみっちりだと荒れるので…その前にちょっとしたご褒美タイムとして導入すると、1日がそつなく終わる…気がします。。この場合はゲーム系とか動画系とか、好きなものを選ばせてます。(でも、みっちりといっても結局飽きてきて庭で遊んでたりするんですが、、やっぱ子供なりに疲れるんですかね。。)

そして、導入するのはいいのですが難しいのが利用時間だと思います。いくら「XX時まで」と約束しても、面白いのでやめられないのは当然かと思います。母親の「時間だからおしまい」といった声かけも無視です…
なので、声かけ以外の方法があった方がいいと思います。iOSの場合ですが、設定 > スクリーンタイム > App の使用時間の制限 で時間制限をかけることができます。設定した場合時間が経つとアプリをロックすることができるのでかなり強制力の強い方法です。ただし、うちの場合遊んでいる最中にいきなり使えなくなって泣き出し、逆になだめるのに時間がかかったことがあり…今はシンプルにキッチンタイマーです。(けたたましい音で不快なので、一応やめるモードにはなってくれます)

3. 子供だけに任せきりにならないよう親が遊んでいる様子を見られる状態を作る

特にスマホやタブレットで子供が遊んでいる場合、安心していたら全く別のアプリで遊んでいたとか、変な操作をしていたなんてことないでしょうか。逐一確認しに行くこともできませんし、気になっていたらせっかくの時間も集中できません。これに対しては、ミラーリングでテレビ等に画面を写して本人以外も見られるようにすることが有効と気づきました。

ミラーリングについては、もともとスマホやタブレットを凝視するより大きな画面で見られた方が良さそう、ということで導入したのですが、遊んでいる様子が遠くからでもわかるという副次効果がありました。たまに「それ面白そうだね」「お、すごいね」などと声をかけてあげると、子供の遊んでいる内容を共有できひとりぼっち感も生まれにくいと思います。
(↓いつの間にかPhotoBoothで遊んでいたのが全て丸見え、の図)

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ミラーリングの方法ですが、我が家はAmazon Fire TV Stickを導入しており、そこにアプリを入れることでミラーリングを可能にしています。アプリはAirReceiverというものを利用しています。有料で¥305なのですがかなり活用しているので入れてよかったものです。(設定手順などはこちらを参考にしました)
Amazon Fire TV Stick以外にも、アプリを使って無線で接続するいくつかの方法、ケーブルを使って直接接続する方法があるようです。

4. できるかぎり親も一緒に楽しむ

最後にですが、「スマホやビデオを子供に渡すことの罪悪感」に対する自分なりの答えとしては、親も一緒に楽しんでいる、といった要素が重要なのかなと感じています。なかなか一緒に遊ぶための時間は取れないと思うのですが、3で挙げたようにちょっと声をかけるだけでもいいですし、10分でも一緒に見るとか、そういうちょっとしたことです。せっかくなので、親も楽しいと思えるものをちゃんと選んで、一緒に楽しめるものを使っていきたいと思います。

以上、私なり、我が家なりのデジタルコンテンツとのつきあいかたですが、少しでもうまく付き合って、まだしばらく続くであろう休園休校の日々を前向きに乗り切れたらと思います。

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