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ヴェネチアのビジネスモデルについて

今日はヴェネチアのビジネスモデルについてちょっと気づいたことを書いてみたいと思います。

最近は音声配信も始めたので、noteより軽い感じで聞けます!

観光客向けのビジネスと、地元民向けのビジネス

初めて来た時にはあまり気づかなかったんですけど

観光客メインのお店か、ローカルメインだけど観光客もウェルカムのお店があるな〜って気づきました。特にコロナで観光客が居ない今、閑古鳥が泣いているお店と、地元民で賑わうお店の差が激しいです。

お店によく通っていると、「地元民割引」をしてくれます。コーヒーやデザートをおまけしてくれたり、一般に売っている価格より安くしてくれます。

「観光で来てるんですか」と聞かれた時に、「ここに引っ越してきて、夫が大学で働いています」というと、何を勘違いするのか、私は「地位のある先生の奥様」という感じでチヤホヤ?されます。ただの研究員なんですけどね。お買い物をすると「旦那によろしくね」とか、カフェでも「今日は旦那さん、いないの?」

私だけじゃダメですか?笑

ドネーションスタイルの習い事

たまたま、なのかもしれませんが、私たちがやっている習い事がドネーションスタイル(寄付制)というシステムが多いです。

例えば子供がやっている歌のレッスンは、教えてくださる先生が一円も取らず、「レッスン料は、私がサポートする犬を保護する団体に寄付してください」と言われます。

ヨガのレッスンもドネーションで、お金があればその時に、なければ別のサービスの交換(日本語を教えたり、日本料理を教えたり)でやっています。私は彼女のウェブサイトのお手伝いしてレッスン料をおまけしてもらいました。

太極拳を教えている人は、またドネーション(物)のみで、「猫の餌か、チョコレートかビール」を持っていくと太極拳を教えてくれます。

結局「お金」を払っているのには変わりがないのですが、自分が支援する団体に多くの寄付が集まるように得意なことを教えたり

自分がお金を取って提供できるサービスを物々交換のようにやったりするのが元々古いやり方がまた戻ってきて新しいビジネスモデルになっているな、と感じます。


ドネーションスタイルで信用を得る

やっぱりこうやって無償(もしくはサービスとの交換)で提供してもらうと、「信用」が獲得できると思うんですね。

いつも無料で歌のレッスンをしている先生が何か必要であれば、レッスンを受けている子供たちの家族はみんな助けてくれます。もし先生に子供が生まれたら、この家族から子供用品がたくさんもらえます。

逆も言えることで、寄付でいくらでもいいよ、と言われた時にケチるより多めに出す、そうすることで得られる信用ってあると思うんです。


以前、めちゃめちゃ混んでいるバーに行った時に。

どちらも15-20分くらい並んでようやくドリンクが買えるくらいの混みようでした。そしてドリンクを受け取った時に、一緒にいた男友達が、20ユーロのチップを渡し「次、ドリンクを買いに来た時は、列に並ばずにここの横に来るから、よろしくね」と一言。

もちろんバーテンダーは大喜びで、次にドリンクを買いに来たら、待たずにドリンクが買える。さらにその友達は、「ショットを5杯、君たちの分」だよと彼らの分まで注文する。そうするともう掴みはOKなんですよね。

私たちにアテンドするとバーテンダーの時給が上がるし、ショットも飲めて楽しい。

こういう事を言うと「それは賄賂(わいろ)だ」とか「お金の話をして汚い」とか言われるかもしれませんが、世の中はそういう風に回っているのを知っておいた方が、自分の出す手も決まると思うんです。

うちはよく行くレストランや、おいしかったから戻ってくるであろう所には必ずチップを残します。そうすると次回行った時に覚えてくれているんですよね。。ほんの数ユーロでも。

だから自分の時間や、お金を寄付する事、これが信用を勝ち取るヴェネチア流のビジネスモデルなのかな、と思いました!




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