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子育てしやすい国を分析してみた。

昔の同僚から連絡があって「旦那の転勤が香港になりそうなんだけど。香港ってどうなの?子育てしやすい?」って聞かれました。

香港には合計1年しか住んでませんが

香港大好きです。


香港の前はパリ・ロンドン・ニューヨークにもちょっと住んでたので

出産〜育児休暇〜子育てを知っている範囲でサクッとまとめてみました。


++++出産++++


パリ(フランス)

出産は保険が聞くので、公立病院で出産する場合はタダ!先払いもなければ書類にサインするだけでさらっと退院。私の場合は出産予定日から12日遅れて出産しましたが、促進剤からの無痛分娩。無痛分娩が主流です。これも無料。帝王切開は30%くらいの割合で日本の10倍。出産後の入院も個人部屋で自然分娩なら3-4日、帝王切開なら1週間です。


アメリカ

費用は自然分娩で何も問題がなければ5000-8000 USD. (50-80万)そして出産したらその日か翌日にはお家に帰ります。


イギリス

費用はフランスと一緒でタダ。でも出産後の入院がなく歩けるようになったらすぐ自宅に帰されます。


香港

公立病院であれば費用は2-4000円くらい。噂によると帝王切開の予約を風水にちなんで決めたりするが、待ち時間も長いし、8人大部屋での入院です。

私立病院の場合は至れり尽くせり・・だけど5~10万香港ドル(約70~130万円)くらいかかります。


++++育児休暇・保育園++++


フランス

育児休暇は平均2か月程度。保育園も2カ月から入れるところがほとんどで万が一保育園に入れなくても認可の”保育士”に預けることが可能です。値段は収入に応じて月60ユーロから500ユーロまで幅があります。子供手当てはどの所得でも、生まれる月の前の月に準備費用が900ユーロ、生まれてからは月180ユーロ。3歳から大学までは学費無料。


3歳以上になると夏休みなど保育園が閉まっている間はサマースクールなるものが各地域に用意されていて、夏休みが取れない共働きのお子さんを朝から晩まで楽しく遊ばせてくれる。これも年収に応じた破格の値段でやってくれます。


イギリス(ロンドン)

保育園は高いです。共働きだとどうしても時間に厳しいためフルタイムでベビーシッターを雇う人が多く、値段は月2000-5000ポンド(26−65万)子供の数や年齢・時間に応じて変わります。


アメリカ(ニューヨーク・カリフォルニアなど高めの地域)

イギリスと似たような感じで保育園は高く、ベビーシッターを雇う人が多いです。

値段にも差があって、母国の言葉(例えばスペイン語や中国語しか喋らないシッターさん)は月2000ドル。英語ができると+1000ドルお給料が高くなり、車の免許を持っていれば送り迎えもできるのでその分高くなりプラス1000ドル。2000-4000ドルくらい(21-42万)


香港

保育園もあるにはありますが、お手伝いさんが安いので子供がいるお家は1−2人お手伝いさんがいます。一緒に暮らして4250HKD (月6万くらい)。育児休暇も平均2か月程度。こちらのお手伝いさんは子供の世話から掃除、洗濯、家事、炊事、全部やってくれます。


+++++子育てスタイル+++++


パリ

パリの保育園は、一言で例えたらツンデレ教育。形にとらわれずとりあえず遊ばせて、いけないことや危険なことをしたらものすごい剣幕でしかります。親の子供に対する叱り方も、日本だったら軽く虐待で追放されそうな叱り方。でもその分レストランとかでも小さい子もしっかり座って食べれているし、公共の場でギャーギャー言ってる子はその分けちょんけちょんに怒られているので、子供うるさい!というよりは「あ、あんなに叱られちゃって逆にかわいそう」と悪い気はしない・・・かな。

北欧

デンマークに行って一番驚いたのは、外が氷点下の時に子供をそのままベビーカーに乗せたまま外に放置して大人はレストランで食べている光景。外の方がよく寝れるのか、風の子元気な子、の感覚でたくましく育つと思っているのか?よく分かりません。この風習のせいでデンマーク人のカップルが同じことをニューヨークでして危うく逮捕されそうになった記事を覚えています。


フィンランドでは小学校の低学年までは授業は午前中のみ。午後は公園で遊ぶだけなのに学力試験ではトップに位置しているそうです。遊んで学ばせるのはヨーロッパに根強い文化です。


スェーデンは大学が無料だけでは飽き足らず、学生であれば月700ユーロ「お小遣い」がもらえます。その分、税金も高く、長年学生をやる人も多いのだとか・・。


香港


幼稚園は半日しかなく、2箇所幼稚園に通っている子もいれば、お手伝いさんがいるお家はほぼお手伝いさんに任せっきりな家庭も多いように見えます。香港は夜遅くまで子供が出歩いていたり、(出歩いていても全然変な目で見られない)子育てのこのスタイルじゃなきゃ!っていうのは小さいうちはあまり無い用に感じますが、3歳までには私立のこの学校のお受験で入って、小学校に上がる頃には塾、習い事でとっても忙しくなるんだとか。

「香港は幼児教育までは天国」名言 By 夫の同僚


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以上の分析結果:

私は最初パリでよかったなと思います。小さい頃に保育園で集団の中で生活することに慣れたり、人見知りをしない子に育ったので(ってまだ3歳半ですが)それはいい経験だと思います。子ともにしかる方法も、こんなに叱っていいんだ!との反面、そこはツンデレ教育。ちゃんとごめんなさいができた後はしっかりぎゅっとしてあげて泣き止むまで優しく言葉をかけてあげる。


香港に移ってお手伝いさんの威力を感じてしまったからには「こんなに良いトコ取りの子育てもあるんだ・・」なんてちょっと調子に乗ってしまってます。家の周りのことも任せっきり、買い物なんかも頼めちゃうので仕事+ちょっと子供と戯れるだけで夫婦の家事分担のいざこざもゼロ。慣れるまでもちろん問題もありますが、他人にお任せする気分が嫌でなければお勧めな国です。


最後に、日本でワーキングママをしている方は尋常じゃないくらいの負担を抱えています。他の国は「全部はできない」前提でしっかりサポートを固めているからワーママがたくさんいるのであって、もうちょっとママが楽(たの)しく楽(ラク)できる世の中になって欲しなぁと思います。ヨーロッパは仕事の拘束時間が短いし、待機児童の数もほぼなし。拘束時間の長いアジアの国は格安でヘルパーさんが雇える。など方向は違ってもサポート体制が整っているのです。


中国や香港を見ていて、働く女性が多い分、女性が元気(うるさい・絶対的な権限がある)国は活気があって良い!というつぶやきでした。


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