『太陽がいっぱい』を観てみた

当然名前は知ってるけど実物をよく知らない名優・人気俳優が出てる映画を観る遊びが自分の中で面白くなって「そういえば、おれ、アラン・ドロンの映画を観たことないどころか、あいつの顔すらピンときてねえな」と思って『太陽がいっぱい』を観てみた。

そして男性アイドル映画のありようについて考えた。

みなさんはご存じでしょうが、劇中のアラン・ドロンってまあセコいし、チンケなことしかやってないし、ズルい。だけど、あの一作で世界のアイドルになっている。まったくもってカッコよくないことしかやってないのに、それで世界を魅了した。

翻って、日本の男性アイドル映画はなんだ、と。キムタクほどのスーパースターでハンサムに『宇宙戦艦ヤマト』の古代進なんつう、フツーのカッコいい役をやらせてなにが面白いんだ、と。「あー、はいはい。キムタクはハンサムだものね」でおしまいじゃねえか。

だけど、たぶんキムタクほどのキャリアと器なら(アラン・ドロンほどカッチョよくはねえけど)、別にいわゆる「キムタク役」をやらせなくても、観客をときめかせられるはずなんですよね。なのに制作サイドが「観客はバカだからハンサムをハンサムに見せなきゃウケないし、理解できない」とでも思っているのか、キムタクに「キムタク役」を押し付ける。くだらねえな。『太陽がいっぱい』公開当時の日本人の多くがアラン・ドロンに惚れたように、ダーティヒーローですらない、ただただダーティで貧乏くさい役でも、それを好演するハンサムにはしっかり萌えられるっつうの。

なんてことを思いました。