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事業再構築補助金第12回公募レビュー(2/3)

ども、ならなすおです。

今日も、表題の「つまんねーやつ」です。

大概の人が「つまらない」「めんどくさい」という事柄を、喜々として丁寧にやっていると、将来的にそれは仕事になるのではなかろうか、と信じて、毎記事丹精込めて作っています。

少しでも中小企業さんの参考になれば幸いです。

さて、前回は、事業再構築の類型「こういうやつを事業再構築と言います」というのを6つやりました。
新市場進出とか事業転換とかそんなやつです。

今回は、補助金の募集枠「こういうタイミングで挑む事業再構築に補助金を出します」というのを、5つ紹介します。

・ポストコロナの成長局面2枠
・まだコロナからの回復の局面2枠
・国や地域の強みを作る「サプライチェーン強靭化」が1枠

上記5枠に、事業規模のステップアップを図る「卒業上乗せ」という措置と、中長期に大規模な賃金引き上げを図る「中長期大規模賃上げ上乗せ」という措置の2枠上乗せ支援として用意されています。

事業再構築の6類型説明の際に「類型」という単語を使ったので、今回は使いたくないのですが、国は上記の5枠+2枠に「○○類型」という言葉を使っています。
本稿では、「類型」というワードが混在するとわかりづらいので、極力第2話では使わないようにします。ご承知おきください。

もはや本題に入る前に500字を超すのが定番になりつつあり、申し訳ないことこの上ないです。

では、本編スタート!


(1)成長分野進出枠(通常類型)

まず、成長分野進出枠です。

これは、「成長してる分野に出ていく」「停滞してる分野から別の分野に行く」という事業再構築パターンで、少し金額が大きくなるGX(グリーン・トランスフォーメーション。自然エネルギーを活用する取組など)だけ独立枠となっています。

補助上限は、従業員が最も多いところで6,000万円ですね。

補助事業期間内に賃上げをする場合は補助上限も補助率も上がるようです。

申請するための要件ですが、補助事業が終わった後(設備投資などが終わった後)に付加価値(会社の儲け、設備投資、人への投資の合計)を年平均4%上げる必要があるようです。

それと、市場が成長している、停滞している、といった説明も必要ですね。

ここで一つ。

「年平均○%以上」というやつ、「計算が面倒だな」と思いませんか?
いわゆる「福利計算」というやつで、3年後に年平均3%以上というと、基準年が10,000の場合、
× 10,300
× 10,900
○ 10,928 となります。

これの計算エクセル、付けときますね。
ファイルをアップできるって、昨日初めて知りました。
スキに使っていただいて結構ですが、責任は持ちませんので悪しからず。

(2)成長分野進出枠(GX進出類型)

成長分野にチャレンジする枠の、グリーン・トランスフォーメーションの分です。

グリーン分野というのは、経済産業省が14分野定めていて、この分野に関連する取組だとこの枠になるようです。

[グリーン成長戦略サイト(経済産業省公式)]

https://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/ggs/index.html

通常分よりお金がかかるんで、上限が大きいですね。

この枠も、補助事業期間内に賃上げをする場合は補助上限も補助率も上がります。

申請要件ですが、付加価値アップと、給与アップ、いずれも「事業終了後」です。

(3)コロナ回復加速化枠(通常類型)

次に、コロナ回復加速化枠です。

こちらは、コロナ禍のダメージからまだ立ち直れていない企業さん向けの事業再構築支援です。

額は小さく補助率は高くなっていますね。

この枠に申請できるのは、コロナ禍の借入の借換を行っていたり、再生支援を受けていたりする企業さんです。

(4)コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)

もう一つのコロナ回復枠も、額が小さく補助率の高い制度です。

従業員さんの賃金水準を維持する」ということに主眼を置いた枠ですね。

コロナ借換を使っていない場合、少し補助率が下がります。

申請要件は、付加価値向上以外に、最低賃金近辺で雇用している従業員さんが多いことです。

(5)サプライチェーン強靭化枠

前回ちらっと触れました、「国内に強い生産拠点を作る」という枠です。

工場の新設案件が想定されるので、補助上限が高いです。

申請に当たっては、「もともと海外にあった拠点を日本に移す」「地域にとって不可欠な拠点を作る」といったことを説明する必要があるようです。

(6)上乗せ2枠

・卒業促進上乗せ
中小企業が中堅企業になったり、中堅企業が大企業になったり、規模がステップアップする場合に補助上限が上乗せになるようです。
私の支援先には、大企業になる先がなかったので、すみませんが経験がないです。

・中長期大規模賃金引上促進上乗せ
補助事業が終わった後、高い賃上げ水準を継続する計画に対しては、補助上限の上乗せがあります。

(7)はなざわさん

中締めですが、中島くんは飽きたので、同じくカツオの友達のはなざわさんにしてみました。
「いーそーのーくーん!」とか言われて、惚れない人います?
私は惚れました。
しかも花沢花子っすよ。
親御さんのネーミングセンスも神ですよね。
え?
かおりちゃん?
誰?
 
さて、今回は、応募枠の話をしました。
 
ポイントは、
・事業終了後に成長(付加価値UP、賃金UP)が継続する計画が必要。
ということです。
つまり、「数年間みっちり経済産業省に報告しないといけない」ということです。
 
「お金もらえるんならもらうけど、後は知らん」という企業さんにはお勧めしません。
 
「投資をしようと思ってて、銀行さんからもOKが出ている。補助金の対象となりそうな事業だからチャレンジしたい」という企業さんが、一番ストライクです。
 
そういう企業さんの、事業計画策定の頭の体操をサポートして差し上げるのが、私のような経営コンサルの本務だと思っています。
 
と、いうことで、自社に最適な応募枠を決めたら、申請書類を整えていきます。
 
次回触れますが、中小企業診断士が主に手伝えるのは「事業計画書」の検討で、それは、提出書類の一つに過ぎません。
他にも、出すものが、山ほどあります。
 
ゆっくりやらなきゃ、「あーっ!」ってなります。
何をやるにも、心の余裕をなくさないよう、お菓子でも食べながらのんびりやりましょう。
 
では、申請書類作成編(第3話)に続きます。

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