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「九死に一生」 #20字小説 +育児日記






ママチャリ転倒!2人ギャン泣き奇跡の軽傷






【完】(20字)
#20字小説


本稿は、「#20字小説」の作品です。
「20文字で小説を書く」というルールに沿って仕上げました。

実際に起きた出来事から、創った作品になります。



【育児日記】

少し前の話になりますが、私たち親子には、九死に一生!まさに天の助けじゃ!と思うような奇跡的な体験があります。

それは、私がママチャリで子ども2人を幼稚園に送迎しようとしていた頃のお話です。

我が家の子どもたちの通っている幼稚園は、急な坂の途中に建っており、車の行き来や、自転車での乗り降りがやや難しい立地です。

そんな中、電動ママチャリで意気揚々と子ども2人を乗せて登園・降園してくるお母さんたちのたくましさよ。

子どもを乗せるママチャリ自体は一台我が家にあったものの、今の幼稚園に通うようになってからは、急な坂道が怖すぎて、園の送迎には一切使っていませんでした。

そして、この家にあるママチャリというのが、なかなか厄介で。
主人との共用で買ってもらったものの、身長に応じた調整が難しく、小柄な私にとっては車体が大きく重い、という難物でした。

「どうして乗れないの?楽に行き来できるのに……」と他の家族には言われるものの、自分としてはもう少し小回りが利くママチャリでないと操縦できている気がしない。

そんな中、「速く送迎できるんだし、ママチャリくらい使いこなせるようになってよ」と家族からもクレームが……。

まあ、ごもっともかと思い、一念発起してママチャリに子ども2人を乗せて行き来してみることにしました。

とはいえ、二人の子供たちも5歳(16㎏)、3歳(14㎏)とかなり重い。

低身長ママには怖すぎる大きめママチャリ&合計30キロの子供たちの呪縛が付きまといます。

行きの昇り道なら何とか漕ぎつけるのだけど、降園時の坂道を下り出した時がまあ怖いこと。

行ける!頑張れる!と思っていたものの、ついに転倒の日がやってまいりました。。。

その日は、漕ぎ出しに変な助走がついてしまい、かつブレーキが上手く利かない!というレベルで一気に加速。

止められないし、対向車線からバスが来そうで怖すぎる!

カーブしてバスを避けようとしたのだけど、前に乗っている娘が重すぎて上手く曲がれず。

バスにぶつかる前に止めるには、横に転ぶしかない……でも、ここで転んだら絶対転び方ヤバい!!

そんな思いが一気に頭を駆け巡りましたが、もはや不可抗力で転倒ルートへ。

転倒する瞬間、フッと体が浮くような感覚があり、「あ、私こりゃ死ぬかもな……」と一瞬死が頭をよぎりました。


次の瞬間、ガターン!と音をたてて自転車が転倒し、前に乗っていた妹はほぼ自転車の下敷き。

「ギャ~~!!」

という恐怖に満ちた娘の声が街中に響き渡ります。

後ろの息子も膝をケガしたようで、ビックリして泣きはじめます。

よく見ると、パニックを起こして泣いている娘の口からは血が流れ出ており、軽い血だまりに……。

幸いにして幼稚園の目の前の坂での転倒だったため、事態に気づいたお母さんたち・先生たちが一気にかけつけてくださいました。

「お子さんを一番に助けてあげて!」

すぐにそのかけ声の元、強めのお母さんたちが自転車を引き上げてくださり、下敷きになった娘は救出。

お母さんたちの腕や手は血まみれになってしまいましたが、そんなことは一切構わずに助けてくださいました。

その後、すぐに先生方に幼稚園内に担ぎ込まれた娘と息子、そしてお母さんたちに付き添われて園に到着した私。

気がつけば、「ごめんね。ママが上手く漕げなくてごめんね!」とうわ言のように繰り返していました。

そこへ、園長先生がやってきて、ピシっと一言!

「お母さん!ごめんね!ってお子さんの前で言わないでください!お子さん不安になりますので。大丈夫だよ、って言ってあげてください!」

その声かけにハッとした私。

そうだった、私は母だった。

恐怖におののいている子どもたちを、さらに不安に陥れてどうする!

そんなことも思いつかないなんて……とさらに自分を責めそうになりましたが、気持ちを切り替え、落ち着いた表情をつくり、「大丈夫だよ」と言うことにしました。

幸いにして、幼稚園で先生方に娘と息子の負傷箇所を見ていただいたところ、奇跡的に軽傷であることが明らかになりました。

あれだけの泣き声を発していたし、血だまりができていたので、相当のケガかと思っていたのですが、なんと娘は唇を少し深めに切っただけで、あとは無傷とのこと。

息子に関しても、膝のかすり傷のみで、絆創膏2枚ほどで済むという軽傷でした。

周りの皆さんからも、非常に驚かれました。

「あれだけの転倒の仕方をしたなら、当然病院行きだし、場合によっては何針か縫うようなケガだと思っていた。こんな軽傷ですんだのは奇跡的な事。かなーり運が良いとしか言いようがないです」

園長先生も目をシロクロさせながら、そう仰っていました。

不幸中の幸いというか、ほとんど目立った傷もなく、病院にも行かずに済んだ我が子たち。

あんなに悲惨な転倒の仕方をしたのに、ほぼ無傷で助かった……。

こればっかりは、天の助けを感じざるを得ませんでした。


あの時、もし娘が唇を切っただけでなく、頭を打って出血なんてしていたら、私はずっと自分を責め続けていたでしょう。

何事もなくケロッとしたまま家に帰れたことに感謝しかありません。

それと同時に、できないにも関わらず、急な坂道でママチャリに乗ったことについては、「自分も他のママのように颯爽と送り迎えをしたい」、という見栄があったのではないかな、と悔悟の念がやみませんでした。

現実的に自転車のサイズが合ってない、などの問題解決を抜きにしたまま、子供たちを危険な目に遭わせたことへの反省もつきません。

それでも前に進んで行けるのは、幸いにして傷が軽かったという奇跡があったからこそ。

消えないトラウマになりそうな事件だったところを、負い目を感じ過ぎず、日常生活を送れるようになっていることに、ただただ感謝の日々です。

でも、やっぱり幼稚園送迎でのママチャリはもうしないかな。笑

子ども2人と共に、毎日せっせこ、歩いています。

それもまた、足腰鍛えられていいですよね♪

今は何事もなく、当たり前で健康でいてくれる我が子。

あの事件の次の日は、さすがに「自転車こわい!」と言っていたけど、1週間後くらいにはすっかり忘れて、「自転車乗りたい!」と再び言い始めた可愛いチビちゃんたち。

君たちの心と身体を傷つけないように、これからもできるかぎりのことをしていくね。

ママも頑張るから、みんなも言うことを聞いていい子でいてくれると嬉しいな。笑


以上、いつもドタバタ育児奮闘記な私の、九死に一生を得た奇跡話でした!


ハラハラ、ドキドキさせてしまっていたらすみません!

最後までご覧くださり、誠にありがとうございました🌸



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