そのさん　女、あのとき

理姫さん（可愛い連中／ex アカシック）の歌詞について、あれこれ考える短期連載。

前回記事で「場所」に焦点を当てましたので。次は「時間」に関する言葉に着眼してみました。

「今」「今日」「昨日」「昔（過去）」「明日」「未来」などは割愛。

＜月・季節＞

in Summer とか　in Aprilとか　前置詞「in」くらいの時間。（そんな曖昧な知識で話し出すとぼろが出るぞ私）

・春

春
春風
五月の蠅

・夏

パーカー着た7月（ただし気温は10月並）
黄色い風の夏
スーパーサマーライン（夏男／夏の日差し／夏のシャワー／夏の恋／夏の肌／夏の大三角／夏の彼氏／夏の気持ち／アサガオチャーム／花火／モンスーン（季節風）／浴衣／日焼け止め／クールビズ　など夏関連の言葉多数）
ツンと引き換えの夏
海開き
炎天下
夏ソング

・秋

セーター（※曲中に「秋の夜長」があるため秋と推測）
長袖
秋の夜長

圧倒的な夏。アバンチュールな夏恋の伝道師。

春には「風」という兆しのような言葉がある一方、「蠅」という言葉もあったり。（しかも続くのは「唾吐かれたいか」なので相当鬱陶しそう）

秋は「鶺鴒」一曲からの引用です。余程この恋はセーターに沁みた少しの汗が不快だったのでしょうか。

冬に関しては、該当しそうな言葉さえ無し。

＜時間帯＞

お日様とお月様に関係しそうな時刻、時間帯の言葉たち。

何度も出てくる言葉が多いので回数はご容赦・・・

・夜

終電／最終電車
深夜2時
朝が怖い（＝その時点では夜？）
だらしない夜
月　※めっちゃくちゃ登場する
夜空
ダッシュする夜
クレイジーナイト
真夜中（曲名）
月に触れない
星空
月の影
果敢ない夜
午前三時
寝る前
眠れない夜
（街路裏のあの）灯りは
見慣れない夜
月明かり
星空
深夜0時
夜な夜な夢の中
夜
夜更かし
青ざめた月
安いネオン（＝夜）
流れる星を流して
今夜も青白い影を掴み合えない
寝息
三日月がゆらり照らした
月と花
月に照らされ舞い踊る花びら
付き纏う暗闇／もう一度寝よう
寂しい夜
マイラグジュアリーナイト（曲名）
長い夜
月明かり
何も光らない空（＝夜）
眠れない
夜のキッチン

・朝

眠れない朝
早朝
日本の夜明け
午前四時半
朝陽
夜明け
明星（「サイノロジック」、「早朝」が出てくるので「明けの明星」と推測）
朝だ（「糞だるい」と形容）
罪悪色の朝陽
白い朝
朝になるのをカラスと気づいている
空の東の方（朝）
幸福な朝／ただの白い朝
微妙に香水が残る朝
派手に蒸す朝
朝陽よりも少ないのか（希望が）
朝の端がオレンジになって（＝夜明け）

・昼

昼まで（寝ちゃって）／目覚めの電話
しつこい午後
お日様の下
突き抜ける青空
飴色を太陽にあてて

・夕方

夕陽
日が暮れてゆく
夕方にはお家で
資本的夕暮れ
真っ赤な太陽が沈んでゆく
赤く滲む夕焼けに
朝陽を避け西陽に抱かれた
茜さす

夜に関する言葉の豊富さ。

それに対応するように、朝や昼に関係する言葉はどこか気怠い気配を感じます。希望の朝が来た、みたいな描かれ方の朝はとても少ないです。

朝＝夜のお仕舞い

昼＝考え事の多い夜と違ってひたすらやり過ごす時間帯

夕方＝夜の始まり

こんな風に考えた方が、一貫性があるかもしれません。

また、「眠れない」「寝る前に」などの睡眠に関わる言葉もたびたび登場します。

眠ることで「昨日」を終わらせ、起きることで「今日」を始めるので、夜が長い＝その日をリセットできない、考え事が終わらない、という解釈もできるかもしれません。

夏。

つまり、やり過ごさなきゃいけないことや恋の進展がたくさん起こる炎天下の時間が長引いて昼と夜の切り替えが曖昧になる季節。夜なのに明るくて、考え事を心の中で片付けるにはあまりに時間が足りない季節。

悩みが尽きない季節、恋が終わらない季節なのでしょうか。

と、ここまで書いたところで前回「理姫さんの歌詞はおうち時間が多い」と書いたのを思い出しました。冬はお出かけせずにおうちにいるのかもしれませんね。

可愛い連中では「四月」「八月」という曲のデモがFC限定で公開されています。これから、どんなときが描かれるのでしょうか。

＜おまけ＞

区別できなかった時間です。もっと長い時間とか。

大正デモクラシー
明治維新
平成時代（ゆとり教育）
※794年（平安京）
※1637年（島原の乱）
※1688年（名誉革命）
※1853年（黒船来航）
※1867年（大政奉還）
※1873年（地租改正）
朝も昼も夜も無くて
バブル期
青春頂戴
桃色の日々
虹のかかる頃
サンディバージン
次の日曜
平成
内緒の隙間で陽を待つ薔薇色の日々よ
平成時代よ

※「好き嫌い」のコールアンドレスポンスにて登場。歌詞カードに記載なし

これからも、私たちの夜は理姫さんに救われ続けるのです。