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2020年9月にJA全農が「炊いたご飯冷蔵禁止令」を発出してたのをご存知でしたか? 冷蔵するとデンプンが老化するのでお勧めできないとの警告のようです

こんにちは、DJムッチーです。
冷凍ご飯の解凍方法について、料理人の友人に教えを乞うていた時の事。
「そういえば、随分前に全農が『炊いたご飯冷蔵禁止令』を出してたで!」と教えてくれました。
「え・・嘘ぉん」と僕がいぶかると・・・「全農さんの主張は正しいで。でも冷凍も数日の保存に限るけどね」としたり顔です。
彼はご飯屋さんを経営しているのですが、ご飯の保存には随分気を配っているようで、朝炊いたご飯は、桧木のおひつや竹のざるに明け変えて、ジャーには入れずに使うとのことです。その日使いきれなかったご飯は、冷蔵ではなく冷凍にするそうです。この方法が一番ご飯を美味しく食べる方法だそうで、ほかほかより少し冷めたごはんがおかずの味を引き立てるそうです。
件の冷凍ご飯の解凍方法は、彼ではない学者さんが教えてくれたので
後ほど紹介します・・

おひつに明け変えるとご飯が美味しくなるそうですよ

ご飯が硬くなるのはデンプンの老化

冷蔵保存禁止令を出したJA全農さんによると、ご飯のデンプンは5℃前後の低温に置くと硬い状態に変化します、これをデンプン老化と呼んでいるそうです。デンプンの劣化ではなく「老化」というのがより適切な表現だとのこと、人間に例えたのでしょうね(笑)

お米のデンプン質には、「アミロース」と、アミロースのアチコチから分子が枝状に分かれてできた「アミロペクチン」とがあり、お米はこれらβデンプンが固く結合してできています。生米が固くて人間の口に合わないのは、デンプン質がβデンプンだからなんですって。

炊飯による「加水」「加熱」によって、次第にβデンプンのアミロース、アミロペクチンの結合鎖が崩れていきます。
この時、その隙間に水の分子が入り込みながら加熱され膨張し、αデンプンに変化します。
この変化後のαデンプンは、粘りがあり柔らかく、いわゆる人が美味しくいただける「ご飯」の状態になるのです。

α化したご飯を5℃前後の低温に放置しておくと、放冷により水分を含んだ湯気が空気中に放出され、「老化」と呼ばれる現象が起こります。α化で抱え込んでいた水がどんどん抜けていき、デンプンの元の構造に近いβ’(βダッシュ)という構造になっていきます(β化)

一度β化してしまったデンプン質を再加熱すると、再度α化が進みますが、このような過度な分子構造の変化を繰り返すと、味は落ちてたべられなくなるのだそうです。

コンビニのおにぎりは硬くなってなくてパサパサしていない

コンビニで売っているおにぎりは、冷蔵ショーケースに入っているのに、温めないでも食べるときはパサパサしていません。
一方、自分でおにぎりを作って冷蔵庫に入れておいたとき、レンジで温め直さないで食べると、固くてパサパサして、食べられたものじゃありません。

実は、コンビニおにぎりが置かれている冷蔵ショーケースは、「冷蔵」ではないのだそうです。
コンビニのおにぎりショーケースの設定温度は、14℃~20℃くらいに設定されています。これはもう「常温」ですね。包装によって水分の蒸発が防がれ、β化も進んでいないため、温めなくても美味しく食べられるわけです。
冷やしている意味がない様な気がしますよね・・・・

ご飯は冷凍が良いのですが・・・

ご飯の保存は冷凍が良いのですが、凍らせる段階で、デンプンのβ化が最も進行する温度帯0℃~4℃を通過します。通過時間が長いと老化したご飯になってしまいますから、出来るだけ短い時間にする必要があります。
そのために、ご飯をラップにくるんで金属製のトレーに置いて冷凍庫に入れるのです。こうすることで、β化が最も進行する温度帯0℃~4℃をできるだけ素早く通過させることができるのです。
なるほどですね・・・熱伝導の良い肉や魚の解凍用のプレートにおいて冷凍すると良いかもしれません。
粗熱をとったら、ラップして急速冷凍が一番良い方法ですね。
僕はジップロックパックを使ってましたけど、このことを知ってやめました・・・ただ、レンチンしたラップでくるんだご飯は熱くて持てないのが玉にキズです(笑)

冷凍容器に入れるより、ラップしてアルミ板に載せて冷凍するのが良いみたいです。

美味しく解凍する方法

冷凍ご飯をレンジで温めて美味しくいただくには、温めムラが出ないようにすることですよね。温度のムラは美味しさを下げてしまいます。
これを無くすには、電子レンジの性質を理解することだと気付きました。
最新の電子レンジを研究している上智大学理工学部 堀越智准教授によると、「電子レンジから出ているマイクロ波という電波が食品に当たると、熱に変わって食べ物を温めてくれるのですが、マイクロ波の当たり方によっては温めムラを生む原因となる場合があります。」とのことです、ですからムラなくマイクロ波が当たるように、冷凍する前に成型する必要があるのです。

ご飯を冷凍する時は、薄くて四角い食パン型にする人が多いのではないでしょうか?
教授曰く、実はこの形だと、当たったマイクロ波が角から入ってきて途中で交差してしまうため、角はよく温まるのだが中心は温まらないのだそうです。これを防ぐために、角を取って丸いせんべい型するだけで温めムラはほとんどなくなり、電子レンジで美味しく温まるのだそうです。
せんべい型なら、お皿の上で成型しやすいですよね・・・
いかがでしょうか・・・参考にしていただければ嬉しいです。

友人の料理人のご飯の保存方法は、科学しているわけではないのに理にかなっていて、職人の知恵と言うのは凄いなと感服しました。
なにより、美味しく食べたいのなら、保存前提ではなくて、食べきることが重要ですよね・・・

それでは、今日はこの辺で失礼します。
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じゃあまたこの次
DJムッチーでした。


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