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SUPER SAPIENSS エンターテイメントの新しい仕組み

2022年1月19日は日本のエンターテイメント史上、革命的な日となりました。
堤幸彦監督、本広克行監督、佐藤祐市監督という日本を代表する映像監督たちが指揮を取り、僕=森谷雄プロデューサー、FiNANCiEの國光宏尚氏、コルクの佐渡島庸平さん、その他「共創者」が寄って集ってこれまでの仕組みをひっくり返しに行くプロジェクトが始まったのだ。

これまでの日本の四半世紀

テレビドラマから派生した映画が大ヒットし、製作委員会方式での映画づくりが蔓延したこの25年余り。その弊害に、やりながらも気付いて来た僕は、いつかこのやり方を変えなければ日本映画の未来はない!とずっと思っていた。そうじゃなきゃ、クリエイターが育たない。ましてや、なろうと思う人すら居なくなってしまう。つまり、クリエイターに還元される仕組みを作らない限り、業界自体が先細りするし、誰も入って来ない。放っておけば衰退の一路を辿ることになる。

韓国のこれまでの25年

お隣の韓国はどうだったか?答えは分かりやすく、まずはほぼ国を上げてポン・ジュノ監督を盛り上げて、遂には米国アカデミー賞=オスカー受賞まで連れて行った。
BTSがプロセスエコノミーを駆使して、世界を席巻する人気者になった。そして、Netflixは韓国ドラマに目を付けて、物凄い投資をし始めた。年間500億もの金額がスタジオドラゴンを始めとする韓国ドラマ制作会社へ流れていった。そこには、日本と韓国の市場環境の理由があった。人口5000万人の韓国では、外貨を稼がない限り回収が難しい。方や人口1.2億人の日本では、国内市場で何とか賄えてしまう。自ずと市場は国内で十分ということになる。

オリジナル作品が生まれない環境

日本のこれまでの製作方式では安パイな物しか作れなくなる。つまり、安パイな原作、安パイな主演俳優、安パイな制作費でしか物は作れなくなり、クリエイターには様々な限界がやってくる。もう、本当に表面張力ギリギリの状態である。毎回同じ俳優のローテーションになり、原作を各社が取り合う。スクリーン数を担保できる大きな配給会社がほぼ独○法違反と言われ続ける中、ただそれに甘んじて四半世紀を過ごした。これでは、多様な映画本来のオリジナル作品は生まれない。

ミッドナイトスワン

第44回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画『ミッドナイトスワン』は紛れもなく内田英治監督のオリジナル作品だ。内田監督も僕もこの作品で勝負に出た。主演は草彅剛さんしかいないと思い、お金もない、配給も決まってない、何も決まってない状況で草彅剛さんに台本を読んで欲しいと飛び込んで行った。まさかの答えはYES。そこから様々な奇跡が起きていった。草彅剛さんの出演決定によって資金も集まり、配給も決まった。そして、これはカレンとアットムービーの2社のみの資本で作られている。ほぼ委員会方式じゃない形での、主演こそ国民的な存在だが、インディーズ映画の形を取っている。そんな作品がアカデミー賞を獲ったのだから、ここに一つの光明を見ないわけがない。

本当に面白いオリジナル
本当に物語に合っている俳優選び

『ミッドナイトスワン』のプロデュースを通して感じたこと、そして、コロナ禍でのエンタメへの風当たり等が相まって、沸々と湧き上がる気持ちが抑えきれなかった2021年3月。僕がプロデュースする「ええじゃないかとよはし映画祭」のカンファレンスにあり得ない組み合わせの3監督が集まった。堤幸彦、本広克行、佐藤祐市。言わずと知れたヒットメイカーたちが、そのカンファレンスで言った一言「自分達は本当に作りたいものを作れているのか?」これが引き金となり、監督たちと僕は、今こそ何かを始めなければならないと思ったのだった。
物語から映像化までを一気通貫させる仕組みが必ず必要になってくると予感していた僕は、3監督に相談した。自分達が本当に面白いと思うオリジナル。本当に物語に合っている俳優たち。それを実現させる仕組み作りからやらなければ、前に進めない。

共創型のエンターテイメント

今回、その仕組み作りにかなり貢献してくれているのが、自分の元部下の國光宏尚だ。彼は元々アットムービーにいて、そこでgumiという会社を立ち上げた。株式上場まで持って行き、数々のヒットゲームを世に送り出した。次々と新しい領域にチャレンジし続ける彼とは独立後も時々会っては近況報告をし合っていた。そんな中、3人の監督の事、日本のエンタメの現状、新しい仕組み作りの事などを話すうちにFiNANCiEの仕組みがエンタメにも使えるのではないか?という方向が見えて来た。作り手とファンが一緒にモノづくりをする。これだ!と思い、動き出した。

まずは始めること!

2022年はサピエンス元年。そう言われるくらいに、まずはこのタイミングで動き出そう!それしかなかった。
物語の骨子は共有出来た。そして、より具体的にしていくことを目指して、佐渡島庸平さんプロデュースによるウェブトゥーンのベータ版や堤幸彦監督渾身の劇中歌まで作り、みちょぱさんまで参加しての1月19日の発表イベントを皮切りに、共創者のみなさんがもの凄い勢いで集まり始めた。やはり、日本のエンターテイメントに何かしらのフラストレーションを抱いているのだろう。
兎に角、絶対に今始めなければならない!という気持ちの方が先行しているが、始めなければ何も変わらない事だけは分かっている。
そんな想いで走り出したSUPER SAPIENSS。
Sが一つ多いのは一緒に作るみなさんのことを示しています。まだ始まったばかり。でも、必ず、面白いことが待っているということはお約束します!

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https://financie.jp/users/supersapienss/cards

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