見出し画像

5本の爪と名をもつホック ホックについて③


こんにちは、広報担当のサトです。

「アメリカンホック」
「リングスナップ」
「スナッパー」
「グリッパー」
「オープンプロングプレスファスナー」

と呼ばれるホック(スナップボタン)

これどんな商品かご存じですか?

5本の爪が付いているホック

この商品は主に、ベビー服向け、作業服向け、メディカルガウン、ウエスタンシャツ向けに使用される5本の爪が付いているホックです。

同じホックでも人によって呼び名が異なるので、私たちも全ての呼称を覚えるのに苦労します。

オムツを替える際に開閉する股部分に使用されています

「アメリカンホック」の名前の由来

このホックにも種類があり、片方にキャップが付いている仕様を「アメリカンホック」と呼びます。

名前の由来には諸説ありますが、

アメリカのウエスタンシャツに取り付けられていたことから「アメリカン」と呼ばれるようになった。とか、

私たちのグループ会社であるMORITO SCOVILL AMERICAS(アメリカ・ジョージア州)がこの商品をたくさん販売していたので「アメリカン」と呼ばれるようになった。のでは?

と言われています。

SCOVILLスコーヴィルの商品名が名前の由来になっているホックは他にもあるのですが、その話はまた別の機会に。

国が違えば素材も変わる

この商品、実は日本よりも欧米で使用されることが多いです。
日本のベビー服や作業服は比較的、樹脂でできたホックが使用され、欧米のブランドは金属が多用されます。

欧州のデザイナーに「樹脂はオモチャやキャンディーみたいに見えて、金属の方が高級感ある」と言われたことがあるのですが、地域ごとの嗜好の違いに驚くと共に、今後の提案の課題を知る良い機会にもなりました。

キャンディーに見える?樹脂ホック

厳しい品質基準

そんな国ごとの嗜好の違いはありますが、ベビー服業界で共通しているのは、品質がとても厳しいという点です。

赤ちゃんの安全・健康のために各ブランドが様々な品質基準を設けています。

例えば、ニッケルアレルギーを防ぐために、ニッケルの含有量を制限したり、有害な鉛が含まれていないかを調べたり、ホックが生地から剥離する際の強度を調べたり・・・と様々な品質の基準にクリアする必要性があります。

そのために、私たちも様々な工夫を施しています。

万が一、ホックがベビー服から外れて赤ちゃんが誤飲をしないように、ホックを打ち付ける機械の確認、打ち付け後のホックの状態の確認などを含め、多種多様なアドバイスを世界の縫製工場に実施しています。

こんな機械でホックを生地(服)に打ち付けています
ホックが正しく打ち付けられるように機械のメンテナンスを実施

グローバルなサポート体制

営業チームが商品を販売して、品質保証チームが各ブランドの品質基準をクリアする為の活動を行い、サービス・メンテナンスチームが縫製工場のサポートを実施する。

そして何より安定した商品を生産・供給するといった、このサポート体制をパッケージで提供することが、世界中のグローバルベビーブランドと取り組みを続ける上で欠かせません。

こんな小さなホックを取り付けるのに、実は、こんなにたくさんの人がサポートしているなんて、想像できませんよね?

ホックにまつわる話は尽きません、次回のホックの話もお楽しみに!