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あと3年で死ぬとしたら、何がしたい?

ここ最近、より死というものを意識するようになった。
というのも、今お世話になっているオーストラリア人のホストが、友人に寄り添うため急遽1週間メルボルンへ行くとのことで、こんな話をした。

「私の親友が今大変な時期でね。今がんに犯されていて、かなり進行しているからずっと病院にいるの。でもそんな矢先に自分の息子を事故で亡くしてね。」

息子は24歳だったそう。
私よりもずっと若く、まだまだやりたいことが沢山あったはず。
そして自分の病気のことでも精一杯な最中に自分の息子も失くすなんて。
ショックでしばらく固まってしまったのを覚えている。

実は私のホストも弟を亡くしていて、18歳でフリーダイビングの事故で亡くなっている。
今回亡くなった友人の息子さんとホストの弟が生きていれば同い年だったそうで、弟のように可愛がっていたと言っていた。

「人生には、本当に最悪だっていう瞬間があるじゃない?」
「今私の親友はその時なの。だから少しでもそばにいて、一緒に時を過ごしたいの。」

私のホストは1週間、その友人につきっきりで時間を過ごし、
息子さんの人生を祝うセレモニーにも参加すると言っていた。

空港まで彼女を送ったあと、しばらく死について考えた。


その数日後、パートナーとマーケットへ向かうため車を走らせていた時のこと。
パートナーが好きなオーストラリアのミュージシャン、Bliss n Esoの曲を聴いていると、夕暮れと相まって感動的になったのか彼の目が涙目になっていた。

「亡くなった親友を思い出すよ」
と言って泣いていた。

私のパートナーは、事故で二十歳だった親友を亡くしていて、
いつも一緒に車を乗り合いして大学へ通い、その道中でBliss n Eso の曲を流した時に、「なんでこれ知ってるの?俺も大好きなんだ!」と意気投合したらしい。
その友人は何枚かアルバムを持っていて、「今度お前に貸すわ!」と2人で盛り上がった話をしてくれた。

その後、彼は不運な自転車の事故で亡くなってしまい、
その後のセレモニーについても話してくれた。
彼の両親が、「暗いのは亡くなった息子が好きじゃないから」と言って、
いわゆるお葬式の参列者全員に、「黒い服は禁止」「好きな服を着てくるように」と伝え、香典も断り、そのお金は全て彼が積極的に活動していた自然保護団体へ寄附するというクールなスタイルだったらしい。

パートナーもそのセレモニーのことを絶賛していて、
みんなで彼との思い出を語ったり、時に笑いあったり、「悲しい別れ」というよりは、「彼の人生を祝うセレモニーだった」と。

本当によかった、という話を聞きながら聴いている私まで泣いた。


私のパートナーはドイツでマウンテンレスキューのボランティアを長くしていて、人の死をより身近に目撃してきた人であるけれど、
そんな彼にとっても親友の死は大きな衝撃で、「今しかない人生を、自分が幸せだと感じることだけをして生きよう」とその時から強く感じたと言っていた。



そんな話をしたその日の朝、
実は私の夢に亡くなった父が出てきた。
父が出てくるのは、過去に2回だけあり、どれも白く包まれた世界に父が立っていて、少し話をしたり、またねとハグをするというもの。
どれも一瞬で、夢の中でも私はいつも泣いている。

今回の夢も、父が友人に囲まれるように立ち、笑顔で幸せそうにお葬式のことや人生のことを振り返っていた。私に気づくと、父も泣きながら私を抱きしめてくれて「心で繋がっているから」と言っていた。
父とは生まれてすぐに離れたので、父の声はよく知らないけれど。
抱き合った時に胸を通じて響いてくるその声が心地よくて、胸の温かさまで感じるようなリアルな夢だった。


そのあとすぐに目を覚ますと、ちょうど朝日が昇った時間で、
窓から見える木々が金色に輝いていて、小鳥の鳴き声が聞こえてとても心地よかった。
目尻には涙が溜まっていて、しばらく余韻に浸る。
パートナーが起きたので夢の話をしようと「今日夢にね」と話した瞬間、涙がとめどなく溢れ出てきて、「うああああああ」と子どものように大声をあげて泣いた。
「ああきっと悪夢でも見たんだろう」とパートナーが察して不安な表情になった時、涙の合間にやっと「マイファアだあああ(My Father)」とだけ言えた。笑

その日は一段と、「より1日を大切にしよう」と思えたし、
いつ死んでもいいように、幸せに思えることを今やろう。とより強く心に刻んだ。


そんな死をリアルに考えたここ数日間。
「いつかやろう」では絶対に後回しになって永遠やらない。

「人生があと3年しかないとしたら?」と考えると、
あと1年よりも大きな目で見れて、
あと5年よりもより具体的に計画が立てられる3年という期間の中で
絶対にやりたいことから確実に計画を立てて達成しようと思わない?


行きたい国
会いたい人
やりたかったこと

今それをやるか、
いつにそれをやるか、今すぐ計画を立てよう。
そんな衝動に駆り立てられた。

30までにバリ、タヒチ、インド、エジプト、アムステルダム、スイスには絶対に行きたいな。


その日から人生の3年計画を書いて、日々をもっと大切に生きようと思いました。






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