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日本のカレーを作りながら添加物について考える

「日本のカレーが食べたい」

夕食作りのお手伝いをしているオーストラリアのホストからこんなリクエストがありました。


日本のカレーは日本以外の国でも人気で、
「Japanese curry」として人気。


タイカレーやインドカレーと違い、スパイシーすぎず、甘めでごろっとした野菜が入ったカレーは世界共通でみんなが好きな味なのかもしれない。


「私も久しぶりに食べたいし、喜んで!」と今晩のディナーメニューはカレーになりました。


日本のカレールーは、ニュージーランドとオーストラリアでは結構どこのスーパーに置かれていて1パック $5ドルくらいで簡単に手に入る。
そのため買い出しで、スーパー日本のカレールーを手に取り原材料を確認すると、思わず手を止めてしまう出来事がありました。


原材料を確認すると、日本のカレールーには「パーム油」という植物性油脂が使れていて、
ホストは添加物を好まないナチュリストでもあったので、買うのを諦めることに。


パーム油とは、発がん性が確認されている身体にとってあまり良くない油のこと。
オーストラリアでは原材料表記に必ず、「なんの油を使ったか」を明記しなければならないため、
日本のカレールーにパーム油が使われていることがわかりました。

日本では、パーム油を明記する必要がなく、
「植物性油脂」として表記されて問題ないことになっている。

おそらく輸入後に英語で表記し直された日本のカレールーは、パーム油とその他の油がミックスされて使われていて、それでも日本で販売する際は
「植物性油脂」とひとまとめで問題ないことになっています。


パーム油はいま世界でも「環境や身体に良くないもの」として認識されていて、
環境保護の面でも、生産者が格安賃金で雇われていると言うエシカルな面でも、あまりいいとは言えない食品です。
そのためニュージーランドでもオーストラリアでも、共通して”パーム油不使用”と明記されている食品を多く見かけます。


なぜ身体に悪いパーム油がこんなにも多く使われているのかというと
パーマ油は使い勝手が良く、
生産しやすい
コスパがいい

などの理由で企業や生産者にとってコスト削減につながるから。


日本では、この認識がまだまだ浸透していないけれど、まず”原材料を明記すること”から始めないと、消費者もわからずにパーム油を摂取してしまっている現実はよくないことと思う。

ましてや、カレーは小さい子どもも大好きな食べ物。
いち消費者として、食品を選ぶ際は、
企業が「利益を優先しているのか」それとも
「消費者の健康を考え、環境面、生産者にとってフレンドリーな」エシカルな会社なのか、
を見極める必要があると思っています。

オーストラリアで見かける Not for profitのサイン。
利益よりも、消費者の環境や健康を考え
商品を提供する会社にお金を使いたい。


海外へ来て思うことは、アジアの食品は添加物が多いこと。
日本を含め、アジアから流通してくる調味料などは全て添加物のオンパレード。日本も立派な添加物大国です。

オーストラリアでは、出汁や醤油、ポン酢、だしなど、日本食の無添加のものを生産する会社が複数あるので、日本から輸入しない事を考えると価格も安いし、ちゃんと美味しい。
なので日本の調味料より、最近はオーストラリア産の日本調味料を率先して選ぶようになりました。


前置きが長くなりましたが、
ステイ先には幼い赤ちゃんと3歳のこどももいる事を考えて、せっかくなら「無添加で身体にもやさしいカレーを食べてもらいたい」と、いちから日本風のカレーを作ることにしました。


今回私が使った材料は、
•ガラムマサラ
•クミン
•ターメリック
•コリアンダー

これらをオリーブオイルで炒めた後に、

•生姜 
•オーガニック野菜スープの素
•塩

と野菜を煮込んで入れる。

トマト缶とひよこ豆を入れてもう少し煮たたせたら、そこにウスターソースを入れる。
ウスターソースが日本風に仕上げる決め手。

日本風のぽってりしたカレーを再現するには、
水で解いた米粉(小麦粉でも可)をひと回しすると
見た目は完璧な日本風カレーになります。


そのあと、はちみつとちょっとだけごく少量のケチャップ、塩で味を整えて、
完成!


玄米、ココナッツヨーグルト、
手作りのザウアークラウト(ドイツの発酵したキャベツのピクルス)を添えると、
健康100点満点の美味しいディナーになりました。


日本のカレーを一から作るのは初めて。
日本人って、寿司やカレー、ラーメン、味噌を自分で作る人ってほとんどいないですよね。
海外に来るとみんなに「作って!」と言われるのが若干困りごと。笑
日本人なのに日本食が作れないって、なんだか変だなと思ったので、日本食に一から向き合ってみたいと思っている今日この頃。


今回カレーを作ってみてわかったことは、インドカレーやタイカレーよりも簡単で、意外にもちゃんと美味しく作れるということ。
そして、手作りのカレーは、市販のカレールーに比べて胃が重たくならない。

さっぱりとしていて、何日でも食べれるカレーになりました。

みんなからも「おいしい!」と言ってもらえて
また新たな発見があってよかったです。


またホストがスパイスのスペシャリストで、
いろんなスパイスを瓶に詰めてキッチンに置いているので、それらのスパイスを感覚で入れていくのが魔法の調合みたいでとにかく楽しかった。
スパイスはもちろん全てオーガニック。

「美味しい料理を作りたければ、良い調味料を使いなさい。」
本格的な日本食の美味しいお店でバイトをしたときに、大将が言っていた言葉を思い出しました。


混ざりっ気のない美味しい調味料で作ったカレーは、間違いなく市販のカレールーよりも美味しかったです。


オーストラリアのByron bayに住み始めてから、
食生活が整って毎日気持ちがいい。
人間の体は食から出来ているので、
これからも自分の身体に丁寧にやさしいものを選択して行きたいと思っています。


最後まで読んでいただきありがとうございました。

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