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#15 AJCC_2024【予想】

 今週は『アメリカジョッキークラブカップ』が中山競馬場で開催される。   

 年明け最初の芝/中距離の別定重賞であり、GⅠ善戦のメンバーが揃うようなレースでもある。近年は人気薄の台頭こそ見受けられないものの、若干クセのある決着が散見される。

 今年もクラシック明けの4歳馬を始め、重賞善戦の古馬多数と混戦模様。
 そこで、想定される馬場状態中山コースで求められる適性、更に展開予想と各馬の脚質を照らし合わせて好走を期待できる馬を挙げていきたいと思う。

レース予想

-馬場状態-

 まずは馬場状態についてだ。
 週末に降雨の予報が出ている中山競馬場。当日は稍重~重での開催が想定される。

 そうなると、まず名前が挙がるのは「マイネルウィルトス」だろう。
 昨夏の『函館記念』を1年の長期休養明けでの出走としながら0.4秒差の4着に好走。当日の『函館競馬場』の馬場状態は稍重、またその前年の同レースでは開催を2着に好走している。
 過去の道悪成績は(2.2.3.3)と勝率は20%、3着内率は70%と道悪巧者の名に相応しい成績だ。

 続いて馬場状態で評価を押し上げたいのは「ショウバンバシット」だ。
 昨年のクラシック戦線では第一線での活躍こそ無かったものの、開催の『皐月賞』の内容をここで再評価してみたい。
 内枠発走からインに切れ込み、終始傷みが露呈した内目を追走。直線で外へと持ち出すまで、荒れた内の馬場を選び続けた上で5着。
 極端な前傾ラップの展開を後方で構えていた分を加味しても、タフな馬場でのパフォーマンスという部分では期待ができるだろう。

-コース適正-

 次に中山コースで求められる適性について。
 中山コースはトリッキーなコースとしてその地位を確立しており、その起伏の激しさと緩急のあるコーナーから得意不得意が顕著に出るコースだと言える。
 そういった意味では、中山コースに複数好走歴を持っている馬が評価しやすいと言える。

 そこで名前が挙がるのが「ボッケリーニ」だ。
 近年は重賞善戦に定評のあるこの馬だが、意外にも2年前の『AJCC』が中山コースでの最初のレースだ。
 そこで僅差の3着、続く『日経賞』では2着好走。翌年の『日経賞』でも2着好走と中山コースとの相性は実績通りに評価できる。

 次に名前を挙げたいのは「ラーグルフ」だ。
 昨年は年明けの『中山金杯』で初重賞制覇を果たすと、続く『中山記念』ではGⅠ馬3頭に先着しての2着。
 2歳GⅠ『ホープフルS』でも3着の経験があり、コース適正は言わずもがなだ。

-展開予想と脚質-

 最後に展開予想脚質についてだ。
 今回の出走メンバーは逃げ馬不在の構成。各馬が出を伺い合う形での先行争いが想定される。

 押し出される形であれば、⑨カラテ⑪チャックネイトが。積極性での先行であれば②クロミナンスがハナと想定する。
 それに続く形で内に④ショウナンバシット、外からは⑩ラーグルフ⑫ボッケリーニまでが加わって先団を形成。
 中団は一団となって⑤ホウオウリアリティ⑥サンストックトン⑦アドマイヤハレー⑧シルブロンが追走。
 その後ろから①マイネルウィルトス③モリアーナがジックリ構える形。

 前半部は先頭を競り合う形は想定しずらく、スタートから向こう正面中間までは緩いラップが刻まれていくと見ている。

 ただ、後半部は一転。
 追い込みをかける①マイネルウィルトスを始め、一団の隊列から好位を求めて抜け出しを図る各馬の動き出しに伴いペースは加速。残り800m地点を通過した辺りで明確にラップが上昇し、いかにも中山コースらしいロングスパートの展開を予想している。
 そうなると求められる資質としてはスタミナ決め手の持続性だ。逆に瞬発力を持ち味としている馬には向かい風の展開とも言えるだろう。

 そして、以上の展開予想から浮上するのが「チャックネイト」だ。
 近4走を東京コースで1勝3着3回でまとめ、その3着はいずれも僅差での入線。ただ、その堅実な成績の裏返し、やや勝ち切れない脚質とも言える。
 そんな東京コースでこそ勝ち味に乏しい脚質だが、中山コースと予想される上記の展開であれば合致すると見ている。
 スタミナという面でも2,400mのレースを重開催の中で勝ち切るだけのものを持っており、十分に要件を満たしている。

推奨馬

 それでは以上3つの要素を検証して上で、推奨できる馬を挙げていきたいと思う。

◎①マイネルウィルトス
○⑪チャックネイト
▲⑫ボッケリーニ
△④ショウナンバシット
△⑥サンストックトン
△⑨カラテ
△⑩ラーグルフ

-推奨馬短評-

◎①マイネルウィルトス
 
 明け8歳とやや高齢ではあるものの、昨年の長期休養明けから充実を見せている。7月から5戦を消化し、いずれも着差は0.5秒以内と高いパフォーマンスを発揮。
 当日の道悪想定とメンバー構成を考えれば重賞初制覇に王手の掛かった条件と言えるだろう。
 コンスタントなローテーションは従来通りであり、最内枠は恵まれた印象こそないものの立ち回り一つだろう。近2走を共にしている鞍上を補強材料として、ここは勝ち負けを期待したい。

○⑪チャックネイト

 
前走『アルゼンチン共和国杯』では初重賞挑戦ながらも同着の3着に好走。
 舞台替わりの期待度が最も高いのはこの馬ではあるが、当日の馬場の状態やテン乗りの鞍上を加味して2番手の評価に。
 スムーズな先行からジックリと加速ラップを刻むことができれば、後続を寄せ付けない形も想定できる。

▲⑫ボッケリーニ

 昨年はGⅠ『宝塚記念』を除けば出走した重賞全てで連対。
 近2走はいずれもタイム差なしの2着を喫しており、着差という点では最も重賞勝利に近い馬ではあるだろう。
 ただ、これまで余裕を持ったローテーションで使われてきた中、今回はややコンスタントな出走に映る。2年前に『中日新聞杯』から『AJCC』というローテーションもあったが、今とは目指すレースも異なっていた。
 2か月先を考えると、ここでは強く狙う必要はないとも見えたため▲評価までとした。

まとめ

 印こそ順位付けして打ったものの、やや混戦ムードの上位勢。よって買い目には非常に悩まされる。
 ただ、混戦ゆえにオッズも安定しているため、【馬連】-【三連複】の組み合わせで的中と堅実な配当を狙っていきたいと思う。

 【馬連】では◎①から○⑪と▲⑫へ流し、【三連複】は◎①と○⑪の2頭軸で推奨各馬へ流して買いたいと思う。
 ただ、パドックの見栄え次第で【馬連】をBOXで購入することも検討している。

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