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ネタバレ: 君たちはどう生きるかの感想

そもそもネタバレは不道徳な行為ですが、本作は徹底的な情報の秘匿の下で公開される性質上、さらに輪をかけて秘中の秘として扱わねばならんでしょう。よってこのように丁寧に序文を連ねております。


改めて、以下の文章にはネタバレを含みますのでくれぐれもご注意ください。
私からもネタバレなしで本作を観ることをおすすめします。




では。
最も印象に残るのは積み木です。
一つだけ持って帰った積み木が、それもおおおじさんが厳選したものではなくて塔が立つ机の、その足場となる丘からとってきたもので、それが良いです。塔を作品として見れば、その構成要素が積み木になります。その積み木をどこかの誰かの何かから持ってきて、また自分の塔をつくるというのは、人類の良い営みです。先人が積み重ねたところに一つ何かを付け足すという研究のあり方とも通じるところがあるようなも思います。主人公を後継者と目していたにも関わらず、自分の塔をこつこつ作るのだと諭す所は渋いですね。最初の我を学ぶものは死すというのが、我を象るものは死すから来ているという人がいますが、それと合わせると尚のこと、宮崎駿が自分の塔はそれはそれで最高だと思っておきながら、それでも後の人には自分の作品を作れよと言っているようです。
作家性について興味がある人などは楽しめる映画ではないかなと思いますが、観るのに体力使う系かも知れません。

しかし多分メタファーやら引用やらが多分に含まれた映画で、正直よく分かりません。分かりませんがもう一回観たいです。ともあれ、作品からは何か一つだけ持って帰るだけでいいと劇中でもあったので、本文はこれにて。

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